「仰け反る」ってなんと読む?「あおけそる」ではありませんよ!
明日は6月22日ですが、ちょうど10年前のこの日に、日本をかけぬけた嬉しいニュース…みなさま、パッと思い浮かびますか? そう、富士山が、世界文化遺産に登録された日です! 今年は登録から10周年ということで、さまざまな記念イベントが企画されているようです。近郊にお出かけの際には、アニバーサリー・イヤーならではの情報を、ぜひ下調べしてみてくださいね。「富士山」と言えば、その美しさを仰ぎ見る特別な山…ということで、本日は「仰」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「仰け反る」ってなんと読む?
「仰け反る」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:驚いたり、大笑いしたり、威勢を示したり…というときにとる姿勢です。
<使用例>
「生で見る“推し”のオーラに、仰け反りそうだったわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 仰け反る(のけぞる) です。
「仰ぐ(あおぐ)」という読み方はみなさまにお馴染みですが、「仰」の訓読みには「仰く(あおのく)」もあり、これと同義の読み方が「仰く(のく)」になります。「のけぞる」の漢字表記が「仰け反る」だということ、ご存じない方も多かったのでは? 改めて考えると、確かに「仰ぐ(あおぐ)」と「反る(そる)」を合わせたような動作ですよね。さて、これをふまえて「仰」の入った2問目です。
【問題2】「仰衣紋」ってなんと読む?
「仰衣紋」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「着物のえりのうしろの部分を押し下げ、えりあしが出るようにした着方」のことです。
<使用例>
「ここ数年、シャツを仰衣紋にする着こなしをよく見かけるわね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 仰衣紋(のけえもん) です。
「衣紋(えもん)」は、「衣服」や「和服のえりの部分」を意味する言葉で、服をかける「ハンガー」を「衣紋かけ(えもんかけ)」とも言いますね。「仰衣紋(のけえもん)」は、着物の襟(えり)をぐっとうしろ側に下げる着方で、ちょうどよい加減になっていると着崩れもおきにくくなります。
例文にも書きましたが、ここ数年、シャツの襟をぐっとうしろにさげる着方が、ひとつの形として定着していますね。着るとこの状態になるようなデザインも登場しています。「襟を抜いて着る」とも言いますが、「仰衣紋(のけえもん)」と一語で表現できるとスマートですね。
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本日は、6月22日「富士山が世界遺産に登録された日」にちなんで、「仰」という字の入った日本語から、
・仰け反る(のけぞる)
・仰衣紋(のけえもん)
の日本語の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/富士山世界遺産協議会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱