「公爵」と「侯爵」…どちらも「こうしゃく」ですが、違いはあるの?
明日・6月23日は『国連パブリックサービスデー』です。これは国際デーのひとつで、公共サービスを設置、実施する重要性を広く認知していく活動が提唱されています。国連広報センターは「公共政策は国家における土台であり、人々の生活上、欠くことのできない役割を果たしているので、より良い未来を築くため、常に時代に即した更新が求められている」と位置づけています。ここ数年でもコロナ禍の影響によって、教育の場でのオンライン学習や、医療現場での遠隔治療が普及するなど、変化が著しいですね。公共サービス周辺の変革には、マイナンバーカードの問題などなど混乱もつきものですが、より暮らしやすい社会を望む気持ちはみな同じでしょう。
ということで、本日は「公」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「公爵」と「侯爵」どう違う?
貴族の爵位で「こうしゃく」と言えば「公爵」と「侯爵」がありますが、これらの解説として正しいものを以下の選択肢の中から選んでください。
1:「公爵」は「侯爵」より爵位が高い
2:「公爵」は「侯爵」より爵位が低い
3:「公爵」と「侯爵」の爵位は同等
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:「公爵」は「侯爵」より爵位が高い です。
貴族の爵位(五爵)には、以下の序列がございます。
第1位:公爵
第2位:侯爵
第3位:伯爵
第4位:子爵
第5位:男爵
第1位となる公爵は、王族や皇族に関連する家系で、ヨーロッパの貴族制度で言うところの「デューク/デュク」です。第2位となる侯爵は、ヨーロッパの貴族制度では「マーキス/マルキ」にあたります。どちらも「こうしゃく」と同じ読み方でまぎらわしいですが、貴族の爵位の考え方「五爵」を日本で確立した当時、古代中国の考え方を基礎に作ったため、中国ではそれぞれの読み方が異なる「公」と「侯」が入ることになりました。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「公腹」ってなんと読む?
「公腹」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「社会的な立場、世の中全体の立場から見て、腹が立つこと」という意味の言葉です。
<ヒント>
「どう見ても公腹な違反に関しては、司法の専門家に相談して対策したらどうかしら?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 公腹(おおやけばら) です。
「公腹(おおやけばら)」の「腹」は、「腹が立つ=怒り」を意味します。やや古風な表現ですが、率直なイメージのおもしろい言葉ですね。
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本日は、6月23日『国連パブリックサービスデー』にちなんで、「公」という字の入った日本語から、
・公爵/侯爵(こうしゃく)
の違いと、
・公腹(おおやけばら)
という日本語の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/国連広報センターfacebook/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱