「毛の和物」ってなんと読む?「けのわぶつ」ではありませんよ!

明日・6月28日『動物看護の日』。2019(令和元)年のこの日に「愛玩動物看護師法」が交付され、愛玩動物看護師という国家資格と、その業務として「動物にも看護が必要である」ということが、初めて公に明文化されました。これにちなんで、一般社団法人日本動物看護職協会が制定した記念日です。動物の看護について広く知らせること、動物看護について、ともに考えはぐくむ日に、という目的が掲げられています。まだ歴史の新しい法律と関わっている記念日ですが、まさに昨今の社会の動きに沿ってできた記念日、とも言えますね。読者のみなさまにも、動物を家族として大切にしていらっしゃる方、たくさんいらっしゃるのでは? ということで、本日はまず「動物」を表現する日本語のクイズからお送りします。

【問題1】「毛の和物」ってなんと読む?

「毛の和物」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント1:「毛のやわらかな、小さな獣」という意味の古語で、『古事記』にも記載されている表現です。

ヒント2:対語となるのが、「毛の硬い、大きな獣」を意味する「毛の荒物(あらもの)」です。

「○の○○○○」。
「○の○○○○」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 毛の和物(けのにこもの) です。

「毛の柔物(けのにこもの)」とも表記します。
「毛の柔物」とも表記します。

「和」「柔」という字に共通する読み方に「にこ」があり、「柔らかい。穏やかである」というニュアンスを意味します。「和やか/柔やか((にこやか)」という言葉がございますね。あの「にこ」です。「毛の和物(けのにこもの)」という表現は古めかしいながら、なんとも愛らしい響きですよね。…というところで2問目は、「看護」によく使うアイテムの難読漢字クイズです。

【問題2】「護謨」ってなんと読む?

護謨」という外来語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:伸縮性に富んだ素材で、看護の現場でもよく使用されますが、日常生活でもいろいろと使います。

<ヒント>

「このヘアスタイルを作るには、護謨がないと難しいかしら?」

かな2文字です。
かな2文字です。

「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 護謨(ゴム) です。

読めたでしょうか?

「護謨(ゴム)」は完全な当て字表記のようで、字の意味とは関連性がなさそうです。辞書には「護謨(ゴム)」という表記が記載されており、「ごむ」をデジタル変換すると「護謨」という予測も出てまいりますが、この表記がいつから使われているのか、誰がこの字を当てたのかなどは判明していません。このように「よくわからないけれど漢字表記が普及した」経緯をもつ外来のアイテムは、日本国内に入って、いかにそれがよく使われたか? という歴史のあらわれ、とも取れますね。

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本日は、6月28日『動物看護の日』をご紹介しながら、

・毛の和物(けのにこもの)

・護謨(ゴム)

など、ちょっとおもしろい言葉や表記の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/一般社団法人日本動物看護職協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱