300年以上の歴史を持つ由緒正しい競馬レース「ロイヤルアスコット」。今年は6月20日から24日の4日間で開催されました。オードリー・ヘップバーンの映画『マイ・フェア・レディ』にも登場する、格式高い社交場。エンクロージャー(エリア)によって異なるものの、厳密なドレスコードが存在します。例えば、王室や馬主など招待客のみの特別席であるロイヤル・エンクロージャーでは、スカートはミディ丈以上の長さ、ショルダーストラップの幅は少なくとも2.5cm、帽子は必ず着用、ファシネーター(ヘッドピース)は直径10cm以上など…。

とはいえ、そんなルールをも楽しむかのように個性を発揮し、絢爛豪華なおしゃれを披露した王室メンバーらファッション賢者たち。イギリス流エレガンスが漂う装いをチェックしていきましょう。

■1:キャサリン皇太子妃は…インパクト大!大人の色香漂うオールレッドで新たな魅力を披露

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パリブランド、セザンヌのインパクトあるイヤリングで顔まわりを盛り上げています。

2023年6月23日の4日目に、視線を奪う真っ赤なトーナルコーデで華やかに登場。今までは清楚なホワイトやパステルを選ぶ傾向にあった皇太子妃。意外なセレクトは世界中の話題に。Vネックのミディ丈ワンピースは最愛デザイナーのアレクサンダー・マックイーンのもの。パフショルダーのクラシカルなデザインを、ワイドブリムのソーサーハットの夏らしい素材感で軽やかに仕上げています。

■2:カミラ王妃は…グリーンに映える!ホワイトワントーンで清潔感たっぷりに

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ハットも白で涼やかにまとめています。

2023年6月20日の初日は、ディオールの刺繍が華やかなコートとお揃いのワンピースを着用。最近戴冠式でも披露したゴールドとダイヤモンドのドロップイヤリングと、故エリザベス女王のコレクションのブローチが、白い輝きで装いをさらに優美に演出しています。

■3:アン王女は…シルクの艶めきが優雅!シックなセージグリーンのアンサンブル

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バッグ&パンプスはダークカラーで引き締めています。

同じく初日のアン王女は、セージグリーンのワンピースとコートのアンサンブルで、柔らかい雰囲気に仕上げていました。ハットも同系色を選択。シアーな素材感が繊細な色味にマッチし、優しげな装いを完成。

■4:ソフィー妃は…大きなリボンで可憐に!ホワイトシルクのミディワンピース

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ストラスベリーのホワイトバッグで品よくまとめています。

2022年6月21日、2日目のソフィー妃はホワイトコーデに身を包んで登場。フィットしたボディと、ふんわりミディスカートが特徴の1940年代風シルエットは、スザンナ ロンドンのもの。リボンのようにドレープのあしらわれたネックラインが愛らしい一着です。ブリムがペールピンクのハットでイノセントなムードのスタイルを完成。

■5:ザラ・ティンダルは…ピンクのリボンで飾られたカンカン帽でメリー・ポピンズ風

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バッグやパンプスも淡色で柔らかくまとめています。

20日、初日のザラ・ティンダル(アン王女の長女)は、オーストラリアのブランド、レオ・リンのボタニカルプリントのワンピースをセレクト。エレガントなふんわりスリーブと、きちんと感がアップする襟付きのネックラインでクラシカルな華やかさ。ペールピンクのサテンリボンで飾られたシックなカンカン帽をかぶって、イギリス流エレガンスを堪能していました。

■6:レディ・ソフィー・ウィンザーは…レトロなハットでレディなムードに!チアフルカラーのミディワンピース

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チャールズ国王と談笑。

24日に登場した、レディ・ソフィー・ウィンザー(チャールズ3世のいとこ、マイケル・オブ・ケント王子の息子であるフレデリック・ウィンザー卿の妻)は、鮮やかなイエローのミディワンピースを纏い、最終日を盛り上げていました。ダウンヘアにパールのイヤリングが清楚な雰囲気。アスピナル・オブ・ロンドンのバッグと、1960年代風ボックスハット、パンプスはクリームで揃えて。どことなくノスタルジックな配色で品よく仕上げています。

■7:レディ・ガブリエラ・キングストンは…知的なミディワンピースにオーバーサイズハットで遊び心をオン

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ネックラインのフロントにあしらわれたアクアマリンのブローチは、祖父母のイニシャルの入ったアンティークのよう。

同じく最終日に登場したレディ・ガブリエラ・キングストン。マイケル・オブ・ケント王子とマイケル王女の娘である彼女は、ライトブルーのコートドレスをセレクト。七分袖にVのネックライン、フロントのプリーツが控えめで上品な印象です。立体感のあるハットがプレイフルなムードをプラス。ジュエリーはダイヤモンドを選んで美しいブルーを引き立てています。

■8:デルフィー・プリムローズは…異素材をレイヤードしてオールホワイトを華やかに演出

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軽やかなキャンバス地のエスパドリーユはオープンエアでの社交にぴったり。

23日、4日目にローズベリー伯爵やロスチャイルド男爵の血を引くモデル、デルフィー・プリムローズをキャッチ。きっちりとしたショルダーラインとタイトなボディが特徴のワンピースは、ボウタイとレース素材、控えめなフレアシルエットで清楚なイメージ。躍動感のあるフェザーがあしらわれたファシネーターで個性的な味付けをプラスし、スタイリッシュさを高めています。

■9:リズ・トラスは…すっきり見えを叶える愛用ワンピースで登場

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戴冠式ではパンプスでしたが、この日は白のサンダルで軽やかに仕上げています。

23日、4日目には元イギリス首相のリズ・トラスも来場。戴冠式で着用していたのと同じ、明るいオレンジのカレン・ミレンのワンピースを着用していました。実は、キャサリン皇太子妃も色違いを持っているこちら。プリーツスカートとパフスリーブが特徴の、エレガントなデザインは、ベルトのウエストマークやプリーツスカート、シャープなVネックですっきり見えも叶える優秀な一着。

■10:サマンサ・キャメロンは…黒のハットで優美に。グリーンのシャツワンピース

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夫のデービッド・キャメロン元首相と。

23日、4日目にはサマンサ・キャメロンとデービッド・キャメロンの元イギリス首相夫妻をスナップ。軽やかなシャツドレスは明るいグリーンをベースにしたフローラルプリント。フロントに並んだブラックのボタンと、クラッチ&ハットのカラーを合わせています。足元はクロスストラップのサンダルでフェミニンさを後押し!


王室メンバーらの「ロイヤルアスコット2023」での装いをご覧いただきました。

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クイーンアン・エンクロージャーのエントランス。

レースはもちろんですが、明るい日差しのもと美しいグリーンを満喫し、ピムズ(定番サマーカクテル)を片手に晴れやかな気分を楽しむ…そんなイギリスの短い夏をセレブレートする空気感いっぱいのイベント。レースゴア(競馬ファン)たちの華麗なファッションは、見ているこちらまでハッピーになるような晴れやかさです!

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PHOTO :
Getty Images(人物)
WRITING :
神田朝子