「紅差指」ってどんな指?
明日、7月5日は『江戸切子の日』です。
切子(きりこ)は、日本独特のカットパターンが美しい、ガラスの伝統工芸ですね。なかでも「職人の技量を試されるほど難しい」と言われる、魚の卵に模したと言われるカットパターンに「魚子(ななこ)」を「7」「5」に見立て、江戸切子協同組合が制定した記念日が『江戸切子の日』です。職人技の思いと、江戸切子を多くの人に知ってもらう、という目的があるそう。ちょうど、冷たい飲み物やデザートがおいしい時期ですので、これらがよりおいしくなりそうな切子の食器、ぜひ、合わせてみてはいかがでしょうか?外国からのお客様にも喜ばれそうです。ということで、本日はまず、「江戸切子」の「切」という字の入った日本語クイズです。
【問題1】「切節」ってなんと読む?
「切節」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「切った竹のふしとふしとのあいだ」を差す言葉です。
<使用例>
「冷たい稲庭うどんを切節に、つゆを江戸切子の蕎麦猪口に…というお昼ご飯が、最近のマイブームよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 切節(きりよ) です。
「切節(きりよ)」を利用した食器や花器も、和風なテーブル・コーディネートに、しばしば使用されますね。読み方もですが、竹のあの部分をこう呼ぶ、という知識の部分でも、覚えておきたい言葉です。さて、切子と言えば、濃い色からカットした模様は特に引き立つものですね。藍や紅などは定番の色味です。…ということで、2問目は「紅」という字の入った日本語クイズです。
【問題2】「紅差指」ってどんな指?
「紅差指(べにさしゆび)」という日本語の指す言葉として正しいものを、次の選択肢の中から選んでください。
1:ひとさし指
2:くすり指
3:小指
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:くすり指 です。
「紅差指」は、文字通り「(化粧の)紅をつける時に用いる指」という意味で、これは日本の歴史的に「=くすり指」になります。さて、切子の「紅」は、かつて薩摩切子の職人が初めて作った色で、発色させるときに胴を使うことから「銅赤」とも呼ばれます。深い色味にカットパターンが良く映えまずが、繊細な技術を要するため「職人泣かせの色」とも呼ばれたそう。この色も、江戸切子に現在も使用されておりますが、江戸切子の職人が作り出した、「紅/銅赤」よりもクリアで明るい赤の色味を「金赤」と言います。華やかで淡い色合いが、お祝い事などにも喜ばれるそうですよ。
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本日は、7月5日『江戸切子の日』にちなんで、
・切節(きりよ)
という日本語の読み方と、
・紅差指(べにさしゆび)=くすり指
という日本語の知識などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
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- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/室町硝子工芸ウェブサイト(株式会社一創)/photo AC/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱