「ミニマル」の意味と正しい使い方は？「ミニマム」との使い分けをサクッと解説！【大人の語彙力強化塾302】

「最近はSDGsの観点からもミニマルな生活がトレンドだね」といった際の「ミニマル」の意味を正しく理解していますか？ 今回取り上げる「ミニマル」は、「ミニマム」とはどう違うのでしょうか？ 使い分けができるよう、例文などで解説していきます。

【目次】

• 「ミニマル」とは？「意味」 や「使い方」など基礎知識
• 「ミニマル」と「ミニマム」の違い
• 「ミニマル」の使い方が理解できる例文４選
• 「ミニマル」のわかりやすい「言い換え」
• 「ミニマル」の対義語は？

あなたは「ミニマリスト」になれる？ なれない？

【「ミニマル」とは？「意味」 や「使い方」など基礎知識】

■意味

「最小限であるさま」を意味する単語です。英語の［minimal］からきています。

■使い方

美術の分野で装飾を一切つけないさまを表すのに、「ミニマルなデザイン」や「ミニマル・アート」というように使います。「ミニマル・ミュージック」とも言いますが、これは1960年代にアメリカで創始され、70年代に世界的に流行した現代音楽のひとつ。最小の音のパターンの反復と漸進的な変化を特徴とするものです。

■「ミニマリスト」とは？

「ミニマル」と、主義者を表す［ist］でできた「ミニマリスト」は、最近よく聞いたり目にしたりしますよね。「ミニマリスト」を訳すと「必要最低限のもので生活する人」となりますが、単純にものが少ない人のことではありません。必要なものや大切なものと、そうではないものをしっかり選別でき、「自分にとって必要なものだけで暮らす」ことを主義とした人のことを言うのです。本当に必要なもの、大切なものだけを所有することで、かえって豊かな生活をおくることができる…というわけです。

【「ミニマル」と「ミニマム」の違い】

「ミニマル」とよく混同されるのが「ミニマム」という単語です。英単語の［minimum］ですね。「ミニマル」が「最小限」や「最低限」を表すのに対し、「ミニマム」は「最小」や「最小限度」を表します。「それってどう違うの？」と思う人もいるでしょうが、実は明確に違います。

「ミニマム」は、定められた基準の範囲においての「最小」や「最低限度」のこと。ボクシングなどの体重別階級「ミニマム級」や、最低水準を表す「ミニマム・スタンダード」と言ったらわかるでしょうか。使用金額の一部を毎月返済することで利用を継続できる、クレジットカードなどの最低支払い制度「ミニマム・ペイメント」も聞き覚えがあるかもしれませんね。

【「ミニマル」の使い方が理解できる例文４選】

■１：「各々が暮らしを見直し、ミニマルな生活を心がけるのは、社会や地球にとってもよいことだ」

■２：「たくさんの意見や提案が出たが、もう一度ミニマルな視点で再考してみよう」

■３：「この企画書は説明が長すぎて要点がわかりづらいから、もっとミニマルに練り直してください」

■４：「最近のウエディングドレスは、シンプルでミニマルなタイプが人気です」

【「ミニマル」のわかりやすい「言い換え」】

似ている言葉との混同を避けたり、正しくわかりやすく伝えるために、言い換え表現も覚えておきたいもの。「ミニマル」の類語や言い換え表現をおさらいしましょう。

■最小限

■最低限

■本当に必要なもの

【「ミニマル」の対義語は？】

「最大限の」「最高の」「完璧に近い」という意味の英単語「マキシマル［maximal］」が対義になります。ちなみに、「小型」を意味する「ミニ［mini］」、「最大」を意味する「マックス［max］」は、「ミニマル」と「マキシマル」からきている言葉です。

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「ミニマルな暮らし」や「丁寧な暮らし」はここ数年のトレンドですが、トレンドで終わらず継続することに意味があります。仕事ではつい難しい言葉や流行り言葉を使いたくなりますが、言葉選びも「ミニマル」を心がけたいものですね。