「姫波布」ってなんのこと?みなさまご存じのアレですよ!

明日は国民の祝日『海の日』ですね。…ということで本日は「海」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。

【問題1】「海神」の、日本古来の読み方は?

「海神」の読み方として正しくなるよう、「○○つみ」の○○に入るかな2文字をお答えください。

ヒント:和歌にもしばしば登場する読み方です。

聞いたことのある言葉だと思います!
聞いたことのある言葉だと思います!

…さて、正解は?

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正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… ○○に「わた」が入り、「海神(わたつみ)」) です。

「わだつみ」「わたづみ」とも言います。
「わだつみ」「わたづみ」とも言います。

和歌で「わたつみの」と始まるものは、海に関連した歌です。「わたつみ」という言葉、意味が即答できない方でも「なんとなく聞いたことのある日本語」という認識の方が多いでしょう。和歌や俳句はもちろん、現代のエンタテイメントやアートのタイトル、また、店舗などの名称にも見られる言葉です。

「わたつみ」とは、「海」を意味する古語「わた」に、「~の」という接続詞を意味する「つ」、「神霊」を意味する「み」が合わさった言葉で「海を司る神霊」またはそこから転じ「海そのもの」を意味する古語です。『日本書紀』には「海神(わたつみ)」の表記が見られ、『古事記』では「綿津見(わたつみ)」という表記で登場します。古語と言えど、現代でもしばしば目にする表現ですので、大人の教養として知っておきたいですね。

いまいちどまとめますと、「わたつみ/わだつみ/わたづみ」と言えば「海をつかさどる神霊、または海」のことで、表記に「海神」「綿津見」などがございます。

※「海神(かいじん)」と読むと、ギリシアのポセイドンなど、外国の「海を司る神」なども包括する言葉になります。

…さて、2問目は「波」という字の入ったクイズです。

【問題2】「姫波布」「青波布」の「波布」ってなんのこと?

「青波布」「姫波布」などの種類がある「波布」とはなんのことでしょうか? 以下の選択肢の中から正しいものを選んでください。

1:織物の一種の名前

2:文様の一種の名前

3:動物の一種の名前

「波布」とは何?
「波布」とは何?

…さて、正解は?

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正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 3:動物の一種の名前 です。

「波布(はぶ)」と読みます。クサリヘビ科の毒蛇の名です。

「姫波布(ひめはぶ)」は沖縄にもいる「波布(はぶ)」の一種、「青波布(あおはぶ)」は台湾から東南アジア、南アジアに分布する「波布(はぶ)」の一種です。

※「波布(なみぬの)」と読むと、歌舞伎で、水面を表現する大道具の布を指す言葉になります。

*** 

本日は、明日の『海の日』にちなんで、

・海神(わたつみ/わだつみ/わたづみ)

・波布(はぶ)

の日本語の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『日本大百科全書(ニッポニカ)』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱