「高嶺の花(たかねのはな)」と言うけれど…「山嶺」はなんと読む?

明日、8月11日『山の日』ですね。これは年から導入された国民の祝日で、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日とされていますが、日付そのものには特に意味はなく、お盆休みと連動させやすいことから選ばれたようです。日本は、世界遺産に登録された富士山はじめ、美しい山の多い国ですので、インバウンドでも登山は人気を博しているようですね。ということで、本日は「山」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。

【問題1】山を数える単位って?

山を数える単位として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:座(ざ)

2:峰(ほう)

3:岳(がく)

「山」を数えるときの単位は…?
「山」を数えるときの単位は…?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 1:座(ざ) 2:峰(ほう) 3:岳(がく) すべて です。

それぞれ、数える際のニュアンスが微妙に異なります。詳細は解説をお読みください。
それぞれ、数える際のニュアンスが微妙に異なります。詳細は解説をお読みください。

「座(ざ)」は、山岳信仰に基づく数え方で、古来「山頂は神様の座す場所」と考えられていたことから、山の数え方の単位として一般化したものです。「峰(ほう)」「岳(がく)」、また、今回の選択肢には入れませんでしたが「山(さん)」なども、景勝地や登山地として有名な山を数える際に使用される単位として、慣例的に使用されます。

また、「大変な事態」を乗り越える際には、これをたとえて「一山(ひとやま)」「二山(ふたやま)」とも表現しますね。登山などで「過去に15の山に登った」ことを表現する際には、「15座」「15峰」「15岳」などで表現するのが、大人の言葉遣いとして適当かと思われます。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「山嶺」ってなんと読む?

「山嶺」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「山の峰。山の頂上の尖ったところ」を意味する言葉です。

<使用例>

「あちらの旅館のお部屋からは、美しく連なる山嶺が見えますよ」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 山嶺(さんれい) です。

「嶺」の音読みは「レイ」「リョウ」です。

「嶺」という字、「高嶺の花(たかねのはな)」という慣用句でお馴染みですが、訓読みは「嶺(みね)」で、「高嶺(たかね)」は、「たかみね」の音変化です。「高嶺(こうれい)」とも読みます。ちなみに、「嶺」という字は「レイ」という音読みで「山」を意味する熟語の例が大変多く存在します。

・銀嶺(ぎんれい)=雪がつもり白銀色に輝く山

・嶺雲(れいうん)=山の嶺(みね=いただき)にかかる雲

などなど。「嶺」は常用漢字ではありませんが、山に関連する熟語ではおなじみの漢字ですので、覚えておきましょう。

*** 

本日は、8月11日『山の日』にちなんで、「山」をキーワードにした日本語から、

・山を数える単位…座(ざ)、「峰(ほう)」、「岳(がく)」、「山(さん)」

という知識と、

・山嶺(さんれい)

などの読み方などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/名鉄観光ウェブサイト/『数え方単位辞典』ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱