「故老」ってどういう意味?どのような老人でしょう?
明日、8月15日は『終戦の日』です。1945(昭和20)年のこの日、大きな戦争が終結しました。日本ではこの日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とし、正午には戦争で亡くなった多くの命へ黙祷を捧げる慣習が現代まで生きています。
本日は「故」という字をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
【問題1】「故あって」って何と読む?
「故あって」という慣用句の正しい読みかたをお答えください。
ヒント:この場合の「故」は、「事の起こる理由」という意味です。
<使用例>
「故あって私は、幼少期、祖母に育てられました」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 故あって(ゆえあって) です。
「故(ゆえ)」は、「理由」「原因」「縁」などを意味する言葉ですが、慣用句としての「故あって」は、「事(こと)の起こる理由」という意味で使用されます。その理由を具体的に告げずにあえてこの言葉を使用する、という形ですので、暗喩的に「詳細は明かしませんが、とある理由がありまして」というニュアンスになりますね。お相手に「故あって」と前置きされた場合は、詮索しすぎないのが大人のマナーと言えそうです。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「故老」ってどういう意味?
「故老」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:亡くなった老人
2:昔を知っている老人
3:親しい関係の老人
・・・さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:昔を知っている老人 です。
「故老(ころう)」とは、「老人。特に、昔のことや故事に通じている老人」という意味の言葉です。近年の学生や児童の夏休みの課題に、戦争体験のある故老から当時のことを聞く、というテーマもあるようです。大人も倣(なら)いたいところですね。
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本日は、8月15日『終戦の日』にちなんで、「故」をキーワードに、
・故あって(ゆえあって)
という慣用句の読み方と言葉の背景、
・故老(ころう)
という言葉の意味をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱