ある大きな動物の別名「鳳五郎(ほうごろう)」…なんの動物のこと?
明日・8月17日は『パイナップルの日』です。817(パイナ)の語呂合わせで、パイナップルの美味しさをPRする日、だそう。せっかくですから明日はパイナップル・メニューをいただいて、トロピカルな気分でビタミン補給してみては? パイナップルの漢名は「鳳梨(ほうり)」…ということで、本日は「鳳」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「鳳蝶」ってなんと読む?
「鳳蝶」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:日本で一般に「蝶」といえば、いちばんに思い浮かぶ類でしょう。美しい羽が特徴的です。
<使用例>
「私が成人式で着た振袖は、鳳蝶と四季の花をあしらった紫色だったわ」
・・・さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 鳳蝶(あげはちょう) です。
「鳳」は「おおとり」とも読む字で、吉兆を表す架空の鳥「鳳凰(ほうおう)」を意味する字です。鳳凰と言えば架空の生き物ながら、クジャクにも似たきらびやかで優美な鳥として、絵画や織物の意匠に多数、登場していますよね。アゲハチョウの羽の美しさを鳳凰になぞらえ「鳳蝶」という表記があるのは、納得ですね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「鳳五郎」って何と読む?
江戸時代、「鳳五郎(ほうごろう)」と呼ばれた、外来の大きな動物といえば何でしょうか?以下の選択肢の中から正しいものを選んでください。
1:ダチョウ
2:ゾウ
3:キリン
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:ダチョウ です。
「ダチョウ」はオランダ語で「struis vogel」と言い、この「vogel」の発音が訛って、江戸時代の日本では「鳳五郎(ほうごろう)」と呼ばれたのだとか。「 vogel」は「鳥」を意味する言葉で、発音をカタカナ表記で表現するなら「ヴォーヘル」「ホーヘル」のようなイメージです。そこから「鳳五郎(ほうごろう)」とは、なんとも愛らしい変化ですね。同じヨーロッパからの外来語で、現在も日本で定着している言葉に、「自然の中で生活し語り合う活動」を意味する、ドイツ語由来の「ワンダーフォーゲル(「渡り鳥」の意)」がございますね。
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本日は、8月17日『パイナップルの日』にちなんで、「鳳」という字の入った日本語から、
・鳳蝶(あげはちょう)
の読み方と、
・鳳五郎(ほうごろう)=「ダチョウ」の別名
という豆知識などをご紹介いたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『日本大百科全書(ニッポニカ)』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱