「先付」「付出」「向付」…料理と関係ない言葉はどれ?
明日、10月12日は、コロンブスがアメリカ大陸に初上陸した日『コロンブス・デー』です。アメリカではこの記念日に合わせ、多くの州が10月の第2月曜日を法定休日としています。本日は、アメリカ大陸を「見付けた」コロンブスにちなんで、「見」「付」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「相見える」って何と読む?
「相見える」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「顔を合わせる」「お会いする。お目にかかる」などを意味する言葉です。
<使用例>
「意図せず何度も相見えるとは、あなたとはご縁があるのでしょう」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 相見(あいまみ)える です。
「見(まみ)える」と読むと、物理的に視野に入る、という意味で「見える」のではなく、「対面する」または「(謙譲語で)お会いする。お目にかかる」という意味になります。「相見(あいまみ)える」は「二者が互いに」という意味の「相」が「見(まみ)える)」に組み合わさった言葉ですが、意味は「見(まみ)える」と同じです。現代的な感覚ですと「相見(あいまみ)える」は、もともと丁寧な言葉に古風なイメージも重なり、上品なユーモアを演出してくれそうです。お相手やシーンを選んでエレガントに使いこなしたい言葉です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】料理と関係ない言葉はどれ?
以下の選択肢の中から、料理と関係のない言葉を選んでください。
1:先付
2:付出
3:向付
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:付出 です。
飲食店で、酒の肴として最初に出す料理を「突き出し(つ)き(だ)し」と呼ぶケースがございますが、こちらは「突き出し」であり、「付出」とは表記しません。「付出」は「つけだし」と読み、「帳簿などの付け始め」「勘定書」「(相撲用語で)いきなり番付に載る力士」などの意味で使われる言葉です。一方、「先付(さきづけ)」には「本式の料理が出る前に出す、ちょっとした料理」、「向付(むこうづけ)」には「客の膳の向こう側に出す料理」という意味がございます。
***
本日は、10月12日『コロンブスデー』にちなんで、「見」「付」という字の入った日本語から、
・相見える「(あいまみ)える」
という言葉の読み方と背景、
・先付(さきづけ)、向付(むこうづけ)、突き出し…料理に関係する言葉
・付出(つけだし)…料理と関係ない言葉
など、混同、勘違いしやすい言葉の知識をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱