「蘊蓄」ってなんと読む?「薀蓄」とも書きますよ!

明日、12月6日は、エジソンが蓄音機・フォノグラフを発明した史実にちなんで『音の日』という記念日に制定されています。現代では、インターネットを通していつでも好きな音源を聞いて楽しむことができるようになりましたが、フォノグラフが誕生した1877(明治10)年には、録音と再生は大変画期的な技術でした。ということで本日はまず「蓄音機」の「蓄」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「蘊蓄」ってなんと読む?

「蘊蓄」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「蓄えた深い学問や知識」などの意味をもつ言葉です。本来はこれを「傾ける」と表現しますが、最近では知識をひけらかすような人について、これを「垂れる」と表現したりします。

<使用例>

「あの人の物知りなところは尊敬するけれど、あまり蘊蓄を垂れられると、うんざりしちゃうのよね」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 蘊蓄(うんちく) です。

難しい字ですが、読めたでしょうか?「薀蓄」とも表記します。
難しい字ですが、読めたでしょうか?「薀蓄」とも表記します。

「蘊」「蓄」ともに、「(たくわ)える」とも読む字です。「蘊蓄(うんちく)」という言葉自体はもともとプラスイメージで、蓄えた知識を教えてあげることを「蘊蓄を傾ける」と表現します。ところが昨今、やたらと知識をひけらかすような状況に関して「蘊蓄を垂れる」という言い方が定着ているようです。知識を披露するときは、お相手が望んで聞いているかどうかを判断する必要がありますね。

さて、フォノグラフは、針を振動により音を増幅させるシステム…ということで、2問目は「振」という字の入ったクイズです。

【問題2】「甚振る」ってなんと読む?

「甚振る」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「激しく揺り動かす」「痛めつけたり、嫌がらせをする。ゆする」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「あの方、弱い者を甚振るようなやり方をして、品がないわね」

「〇〇〇る」。
「〇〇〇る」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 甚振(いたぶ)る です。

意外な答えだったのでは?読めたでしょうか?

「甚」という字の訓読みは「甚(はなは)だ」のほか、「たいそう。深く」という意味の「甚(いた)く」がございます。「いたぶる」という言葉、漢字表記に「痛」という字を使いそうなイメージですが、実は「甚(いた)く振る」という構成の「甚振る」と書くのです。「激しく揺り動かす」という言葉の構成から転じて「ゆする(脅して金品を取る)→痛め付ける」という意味を持つようになった言葉です。

*** 

本日は12月6日『音の日』にちなんで、「蓄」「振」という字の入った日本語から、

・蘊蓄(うんちく)

・甚振(いた)ぶる

の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱