アフターコロナで旅行の機運も高まってきた2023年。全国の温泉地では日本の伝統文化を受け継ぎながら新しいスタイルも取り入れた魅力的な宿が次々と誕生しています。
日本国内で3000スポット以上を巡っている温泉ジャーナリストの植竹深雪さんも、「行きたいところがありすぎてなかなか全部は回り切れない」と“宿題宿”をたくさん抱えているとのこと。そのなかでも特に注目しているホットな宿5軒をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、2023年7月にオープンした「セン ユガワラ(巛-sen-湯河原)」です。
公式サイト
客室で名湯を独り占め!自由気ままなリトリート宿が湯河原に誕生
都心から1時間余りでアクセスできる人気温泉スポット・湯河原。その高台に2023年夏、“巡”をコンセプトに掲げる「セン ユガワラ(巛-sen-湯河原)」がオープンしました。同宿の前身は、明治に創業した亀屋旅館。湯河原随一の湯量を誇りながらも、後継者不足から惜しまれつつ閉業した老舗旅館が、大幅リニューアルを経て生まれ変わったのが「セン ユガワラ」です。
「もともと湯河原は、自家源泉を有する温泉宿が多く、それぞれの湯のよさや個性を楽しめるスポット。そんな湯のまちにて、100年以上の歴史を誇る老舗旅館の名湯を受け継ぎつつ新しいスタイルを目指した宿ができたと聞いて、注目せざるをえません。
宿のコンセプトである“巡”には、過去と現在を巡る、食文化を巡る、体の巡り、さまざまな体験との巡り合わせといった意味が込められているそうなのですが、一体どのような旅時間を過ごせるのかと興味がひかれます」(植竹さん)
「まず、老舗旅館の面影を残す建物外観はレトロモダンな雰囲気。館内は快適にリノベーションされており、スタイリッシュなロビーでウェルカムドリンクをいただく瞬間から、これから始まる旅時間へのときめきが高まりそうです」(植竹さん)
「また、全てのお部屋に地下250メートルから湧き出る自家源泉を引いた露天風呂があるという点で、おこもり旅にもぴったり。客室ごとにお風呂の形や眺めなどは異なるようですが、こぢんまりした浴槽に身を沈め、自然にも癒されながら名湯を堪能できるというのは、想像するだけも至福のひとときです」(植竹さん)
オールインクルーシブで至れり尽くせりの旅時間を!
そして、『セン ユガワラ』では温泉を楽しめるだけでなく、オールインクルーシブスタイルを取り入れているのが現代風。客室の冷蔵庫内の飲み物はフリー、ワインセラーのワインは1本無料。さらに、チェックイン時に料理長謹製のアペリティフボックス(おつまみを詰めたお重)を受け取り、客室でワインや日本酒と一緒に嗜むことができます。
「また、2か所の貸切サウナのほか、ミストラウンジもあって、まさしく至れり尽くせり。しかも、館内の各スポットがフォトジェニックで、滞在中は非日常的なワクワク感にどっぷり浸れるのではないかと期待を寄せています」(植竹さん)
日本の食文化を巡るユニークなコース料理に舌鼓
“巡”をコンセプトに掲げる「セン ユガワラ」では、日本に古来から伝わる食文化を現代解釈した食事もユニーク。夕食では文明開化をイメージした先付、江戸絵師たちの遊び心を表現した前菜、華やかな平安の世を彷彿とさせるお造りなど、コース料理の一皿一皿にテーマがあり、時代を巡る旅のような食卓は胃袋だけでなく心も満たしてくれそうです。オールインインクルーシブなので夕食時のドリンクがフリーなのもうれしいところ。
そして、朝食は王道の和食。旬のおかず9種と干物、炊き立てのご飯とお汁という日本の原点のような朝食は、体が芯から喜ぶようなおいしさで、自然の恵みに感謝しながらゆっくり味わいたくなると評判です。
以上、「セン ユガワラ」をご紹介しました。客室でワインや日本酒を嗜み、気が向いたらお部屋の露天風呂へ。さらにサウナやラウンジをじっくり自分を労わる…。そんな自由気ままな巡る旅時間を叶えたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- セン ユガワラ
- 住所/神奈川県足柄下郡湯河原町宮上517
客室数/全22室
料金/2名1室1名 ¥23,100~ - TEL:050-1791-5368
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)