イタリアのロンバルディア州の中央部に位置する地域で生産されるフランチャコルタ。氷河に削り取られた岩石などが土手のように堆積したこの地域は、豊富なミネラルを含みブドウ栽培に古くから最適な地とされています。ローマ時代から既に栽培されていたこの地域のブドウは、20世紀に本格的なフランチャコルタに。産地として、瓶内二次発酵方式で造られるイタリアワインとして、有名になりました。

近年では、気軽に味わえるフランチャコルタバーのお目見えや、東京・新宿伊勢丹でも販売エリアが拡充されるなど人気のほどがうかがえます。

「カ・デル・ボスコ」社長兼フランチャコルタ協会副会長:マウリツィオ・ザネッラ氏は今年も来日。トップワイナリーならではの笑顔を見せた。
「カ・デル・ボスコ」社長兼フランチャコルタ協会副会長:マウリツィオ・ザネッラ氏は今年も来日。トップワイナリーならではの笑顔を見せた。

会場には数多くの ワイナリーからのフランチャコルタが集結。本記事では、それぞれの特徴に合わせたお勧めの一杯をご案内します。

フランチャコルタデーで出会った…2024年マークしたいワインは

■1「バローネ・ピッツィーニ(Barone Pizzini)」

 

1870年から長い歴史をもつワイナリーのバローネ・ピッツィーニ。1989年からいち早く有機栽培に注力、2001年にフランチャコルタでもはじめてのオーガニック認証を受けています。

今回は、フランチャコルタ DOCG ドザッジオ・ゼロ “アニマンテ” NV がお目見え。
限られた農家しか栽培していない土着品種“エルバマット”をブレンドしたキュベ。シャルドネ53%、ピノ・ネロ23%、ピノ・ビアンコ19%、そしてエルバマットを5%使っています。酸味が強いこのブドウ品種“エルバマット”。“アニマンテ”(=快活な、生き生きとした)の意味通り、溌溂とした味わいです。

集う時に会話も弾みそうな闊達な味わいのワインで、適度な酸味が生のシーフードやお寿司、白身のお肉など
もより引き立ててくれそうです。

※輸入元:アルカン|購入サイトはこちらからご覧ください。
*エルバマット5%のドザッジオ・ゼロ アニマンテは1月頃から出荷開始予定。新ロットに切り替わるタイミングは在庫次第で変動いたします。ご了承くださいませ。

■2:「カステッロ ディ グッサーゴ(Castello di Gussago)」

 

フランチャコルタの生産地の東の端のほう 、グッサーゴ村に2007年に誕生した、女性醸造家の指導の下、100%オーガニックでワインを造る ワイナリーです。

特徴的なのはブレンドを行わないこと。ブドウの種類はひとつ…単一品種のみで作られたピュアなフランチャコルタです。今回試したのは FRANCIACORTA SATÉN BRUT CLUB CUVÉE 。「ノーブルブラン」と呼ばれる このブランドブランは、シャルドネ100%。クリーミーでエレガント、エレガント の極みです。優しい泡が繊細に口の中でほどけていくさまは、ぜひ女性に味わっていただきたい逸品。爽やかで心地よい味わいは シーフードやカニ、エビ、そしてお魚のほか、タルタルなどに合いそうです

もう一本カステッロ ディ グッサーゴからの登場は、一転対照的な FRANCIACORTA  BRUT NOBLE NOIR 。
こちらは、ブドウがピノ・ネーロ100%の珍しいフランチャコルタ。フルボディの力強さ、麦わら色の豊潤 な香りで魅了します。お米やパスタ、白身のお魚や肉、またチーズでしたらちょっと熟成が入ったものも…ふくよかに幅広く食事を通して楽しめそうな一本です。ピノ・ネーロのフランチャコルタの汎用性に気づかされるはず。

※輸入元:メモス|購入サイトFRANCIACORTA SATÉN BRUT CLUB CUVÉEはこちら から、FRANCIACORTA  BRUT NOBLE NOIRはこちら からご覧ください。

■3:「レ クアトロ テッレ(LE QUATTRO TERRE)」

 

クワトロテッレ(4つの土地の意味)は、ジョルジュ・ヴェッツオーリ氏が2006年ワイナリーをスタートさせた際、敷地の中心にあった古い農家の周りに4つのシャルドネ畑があったことに由来します。

今回トライしたのはFRANCIACORTA SATÉN BRUT。サテンの名の通り、優しくエレガントな発泡が。手摘みのシャルドネ100%を厳しく温度管理をした環境で全房発酵最低36ヶ月の澱上瓶内熟成。ドサージュを最小限に抑えて、きめ細かな優雅な泡を実現したクリーミーなフランチャコルタです。心地よいビネガーの効いたサラダなどフレッシュな食材を引き立たせてくれそうです。

※輸入元:舶来葡萄酒商會|購入サイトはこちらからご覧ください。

■4:「モスネル(Mosnel)」

 

カンティーナ・モスネルはフランチャコルタ当初からの生産者。手摘みや、低収穫量、樽での熟成…でオーガニックにこだわった製法です。“モスネル”とは地元の方言で「石の山」という意味だそう。畑には石が多くみられるように、ミネラル豊富な土壌で、ワインにも厚みが。

今回トライしたのは、FRANCIACORTA BRUT NATURE。ナチュレの名の通り、自然な作りにこだわったフランチャコルタは、美しい淡い緑がかったゴールド。サンザシやグレープフルーツなどの爽やかな香りでエレガントな余韻が楽しめそうです。自然に感謝しながらミネラルの心地よさを感じて。

※輸入元:アグリ|購入サイトはこちらからご覧ください。

■5:「サン クリスト―フォロ(San Cristoforo)」

 

1992年創業から、ブルーノ・ドッティ氏とクラウディア氏の夫婦から現在は、一人娘のチェレステ氏が引き継いだ家族経営のサン クリスト―フォロ。創立以来、目の届く範囲での想いと手のかかった小規模の魅力が詰まったワイナリーです。

辛口にこだわるワイナリーからは FRANCIACORTA NON DOSATO が登場。ノンドサージュ(加糖なし)のシャルドネ100%の辛口な飲み心地は極めてスッキリ。リンゴやカモミール、若いバナナのフレッシュな香りが立ち上がり、ドライでありながら果実の豊かな味わいが感じられます。イタリア料理全般はもちろん、フリットや天ぷら串揚げなど、さっくりとした揚げ物にキリリと爽快にマッチしそうです。

※輸入元:メローネ|購入サイトはこちらからご覧ください。

■6:「サンタ ルチア(Santa Lucia)」

 

元コンサルタントという異色の経歴のピエルルイジ・ヴィッラ氏。土壌分析活用や、学術書の著者でもある彼が始めた、サンタルチアは1990年代後半にエルブスコに設立された小さなワイナリーです。日本には初輸入となりました。

試したのはFRANCIACORTA DOCG SATEN ORGANIC。シャルドネ100%のフレッシュさや、サテンの穏やかさに加えて、36カ月以上の熟成で、香ばしいブリオッシュのニュアンスや白い花や白コショウのスパイシー感も。意外な力強さや心地よい酸味が魅力です。シャルドネ100%のイメージを覆す新鮮さ。
食前酒としてももちろん、ニジマスやアユ、鮭などの淡水魚との相性も抜群です。

※輸入元:ミレニアムマーケティング|購入サイトはこちらからご覧ください。

■7:「カ・デル・ボスコ(Ca’del  Bosco)」

 

マウリツィオ・ザネッラ氏率いるフランチャコルタのトップランナー「カ・デル・ボスコ」。言わずと知れた東京の数々の名イタリアンレストランでもおなじみの銘品。今年も自ら、ワインをサーブしてくださいました。

おすすめは王道の、CUVÉE PRESTIGE EDIZIONE 45。EDIZIONE(=エディション、版)の名の通り、メインとなるヴィンテージを表す数字、こちらは“45”となります。
美しいイエローできらきらとした輝きと泡が特徴。イタリアラグジュアリーブランドでもパーティの席でも出会う銘柄です。ミラノのサッカーチームACミランが優勝時に祝杯用にも使われるなど、エピソードにも事欠かない名品。

力強さもフレッシュさも酸味も…すべてにバランスよい王道のフランチャコルタ。乾杯から料理を通して楽しむことが出来そうです。

きらめきがより際立つクリアなワインボトルには、遮光のためのオレンジ色のUVカットシートがかけられています。手土産としての話題性や華やかさもあるワイン、ぜひ年末年始の集いの場にご活用ください。

※輸入元:フードライナー|購入サイトはこちらからご覧ください。

問い合わせ先

フランチャコルタ協会

 

この記事の執筆者
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