「腎臓が寿命を決める」「骨が出す!最高の若返り物質」「万病撃退! 腸が免疫の鍵だった」といった衝撃的な内容で、最新の人体研究を紹介しているNHKスペシャル『人体 神秘の巨大ネットワーク』(NHK総合テレビ)。

現在、国立科学博物館で開催中の「人体―神秘への挑戦―」は、この話題の番組との連動企画で、人体研究の歴史を振り返ろうというアカデミックな展覧会です。3月12日に行われたプレス内覧会に伺い、その魅力を体験してきました。

会場は、上野の国立科学博物館。地球上で最大の生物である全長30mのシロナガスクジラが目印です。国立科学博物館といえば、子供はもちろん、大人も思わず目を輝かせてしまう、科学と自然のびっくり箱。

国立科学博物館入口。海へ深く潜ろうとする巨大なシロナガスクジラが目印です。

恐竜、深海、古代文明など、これまでにもワクワクする展覧会が開催されてきましたが、今回のテーマは「人体」。もっとも身近でありながら、あまりにも謎が多い神秘の世界に、人類がどのように挑戦を重ねてきたのかを辿っていきます。

■1:「人体どーもくん」のお出迎えで、神秘の世界へ!

人体どーもくん。帽子とシャツが特別製なんです

内覧会入口では、NHKのどーもくんが人体展バージョンでお出迎え。内臓が丸見えです。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「解剖手稿」より頭部断面、脳と眼の結びつき部分 1490-92年頃 ウィンザー城王室コレクション所蔵
Royal Collection Trust/© Her Majesty Queen Elizabeth II 2018

展覧会は、人体研究史の重要な転換期となったルネサンス期の資料からスタート。500年も前の貴重な資料が惜しげもなく並びますが、なかでも驚いたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した解剖図の数々。細密なスケッチからは、人体の構造を解知り尽くしたいという強い情熱と欲求があふれ出ています。

心臓の複雑な構造も巨大模型でばっちり確認。

膨大な模型と標本で、人体の細部がどんどん明らかになっていきます。「心臓ってずいぶん複雑な構造なんだ」「腎臓ってこんなに小さいの!?」などなど、今、自分の体の中にもある臓器について思いを巡らせつつ、展示は進んでいきます。

■2:脳の最新研究で、常識が覆る!

脳のコーナーも、天才・アインシュタインの脳切片や、脳の神経細胞の模型など、興味深い展示が目白押し。脳の研究が飛躍的に進んだ19世紀以降、新たな発見は続いていて、近年には、脳が臓器をコントロールしているのではなく、臓器同士が脳を介さずに直接メッセージをやり取りしているという、これまでの常識を覆す最新研究結果も出たのだとか。

左/運動野のホムンクルス 右/感覚野のホムンクルス ともにペンフィールドの「体部位再現図」をもとに製作 2018年 国立科学博物館所蔵

■3:ゲノム、4K…21世紀の人体研究の衝撃

ゲノム解析により復元された3800年前の縄文人の顔、4Kの超高精細映像で撮影した美しい体内の画像など、今や、技術の進歩によって、肉眼では観ることのできないところまで、人体研究は深まっています。

4Kで見る体内はまるで現代アート!

一方、「さまざまな“メッセージ物質”を各臓器がやりとりしている」という新たな人体観を、色や音で表現した「ネットワークシンフォニー」コーナーでは、私たちの体内で起こっていることを、目と耳から理解できます。骨が出す「若さを保って」という声、聞き逃さないようにしなくては!

臓器たちの賑やかな会話を楽しめる「ネットワークシンフォニー」

以上、情報量や目から鱗の衝撃に圧倒される、知的刺激に満ちた展覧会でした。

見終わった後は、きっと、自分の体を労りたくなるはず。桜の見える上野のレストランで、おいしいものでも食べながら、臓器の声にゆっくり耳を傾けてみてはいかがでしょう?

問い合わせ先

  • 特別展『人体―神秘への挑戦―』
  • 会期/2018年3月13日〜6月17日
  • 会場/国立科学博物館
  • 住所/〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20
  • 開室時間/9:00〜17:00(金曜日・土曜日は〜20:00、4月29日、5月3日は〜20:00、5月1日・2日・6日は〜18:00) ※入館は閉館の30分前まで
  • 休館日/月曜日(3月26日、4月2日、4月30日、6月11日は開館)
  • 観覧料/¥1,600(一般・当日券)ほか
  • TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
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EDIT&WRITING :
剣持亜弥
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