「叢話」ってなんと読む?「ぎょうわ」ではありませんよ!
明日、1月30日は『3分間電話の日』です。1970(昭和45)年のこの日に、公衆電話の通話料が「3分間10円」に設定されたことにちなんでいます。今は個人で電話を携帯している時代ですが、当時は電話が家庭に1台必ずある…というわけでもなく、商店や集会所などで共有しているケースも多かったよう。そんななか、公衆電話はそれまで「1通話10円」で時間無制限だったため、長電話が多く、いざというときに使えない…というケースが多発したことから、「3分間10円」の設定ができたわけです。デジタルネイティブ世代が聞いたら驚くようなお話ですが、ほんの数十年前のお話なのです。ということで本日は「電」「話」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「電気飴」って何のこと?
「電気飴」といえば、いま、なんと呼ばれているものでしょうか? 以下の選択肢の中から正しいものを選んでください。
1:のど飴
2:炭酸飲料
3:綿菓子
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:綿菓子 です。
綿菓子のつくり方を思い出してみてください。金だらい上の製造機の中軸部を電気で回転させ、原料のざらめ糖を遠心力で細かい糸状にし、これを割りばしに巻き付けて綿のような食感の飴をつくりますね。…ということで「電気を使った飴」という意味ももちろんですが、その昔は「電気」というフレーズそのものに、先進的なものに関する期待や夢を感じる…という向きもあったようです。「電気飴(でんきあめ)」という呼び名には、ウキウキするようなイメージが込められていたのですね。
さて、2問目は「話」という字の入ったクイズです。
【問題2】「叢話」ってなんと読む?
「叢話」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「さまざなま話題や説話を集めたもの」という意味をもつ言葉です。
<使用例>
「高度成長期の日常生活についての叢話は、いまの若者には面白い読み物かもしれません」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 叢話(そうわ) です。
「叢」は訓読みでは「叢(くさむら)」「叢がる(むら-がる)」と読む字で、「いろいろ集まった、集めた」ものを表現するときによく使われる字です。
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本日は、1月30日『3分間電話の日』にちなんで、「電」「話」という字の入った日本語から、
・電気飴(でんきあめ)=綿菓子
という豆知識と、
・叢話(そうわ)
の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/東京新聞TOKYO web/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱