春の訪れと共におしゃれの可能性を広げ、新境地へと向かいたい…。そんな大人の理想を叶える正解は、洗練とトレンド感を表現する「ワントーン」にありました。

雑誌『Precious』3月号では【新しい季節の予感は「ワントーン・コーディネート」の別格オーラから】と題して、この春のビッグトレンドとなった、好印象で支持率の高い「ワントーン」にフォーカス。

今回は、ファッション・ジャーナリスト藤岡篤子さんと、さらなる進化を遂げる「ワントーン」の魅力を考察します。

ファッション・ジャーナリスト藤岡篤子さんと考察|さらなる進化を遂げる「ワントーン」の魅力

この春、「ワントーン」スタイルに、ドラマティックな変化が! コレクション取材を通じ、独自の視点で活躍する藤岡さんに、新しい「ワントーン」を解説していただきます。

藤岡 篤子さん
ファッション・ジャーナリスト
(ふじおか あつこ)パリ、ミラノ、ロンドン、N.Y.の4大コレクションを毎回取材し、ファッションの変遷やブランドの動向をいち早くキャッチ。時代背景と共に、トレンド情報を発信する。

「輝き、透け感、表面効果を巧みに組み合わせた“フォ・カマイユ配色”が台頭」―藤岡篤子さん

「今季のコレクションで強く印象に残ったのは、“フォ・カマイユ“のスタイリングです。フランス語でフォは“偽物の”、カマイユは“単色画法”のこと。ワントーンでありながら、わずかに色相をずらしたり、濃淡や輝きで陰影をつけたりと、この手法によって単調になりがちなトータルカラーがニュアンス豊かな奥行きのある表情に変化します。

艶や透け感、凹凸など、異なる素材を巧みに配し、つくりだす洗練の色使い。“グッチ”をはじめとして、多くのブランドがこの技法で、「今の時代のワントーン」を提案していました。

また、ブラウンなど大地を感じさせる“サマーダーク”なワントーンも、人気が急浮上。“エルメス”のように、素肌とのコントラストもハッとするほど新しさが。

今季はいかに“輝き・透け感・表面効果”を組み合わせるかが、“鍵”になりそうです」

【フェンディ】ミニマルだからこそ陰影が浮き立つ

コレクション_1
(C)Fendi

「ホルタートップとタイトスカートのシンプルなセットアップに目を奪われました。動きに合わせて入るドレープが生む、アシメトリーな陰影は彫刻のよう。凹凸の美しさで、トータルカラーを魅力的に演出」(藤岡さん)

【エルメス】“ルージュ H”と素肌のコントラストが粋

コレクション_2
(C)Filippo Fior

「今シーズンは落ち着いた“サマーダーク”がキーカラーとして浮上しました。ミディ丈のコートのインに、ショートトップとミニスカートを合わせたルックが印象的。上質な素材と素肌の調和に新鮮さを感じて」(藤岡さん)

【グッチ】異素材のベージュで感動をもたらす

コレクション_3
(C)Gucci

「異素材を織り交ぜて広がりを見せるベージュトーンも今季の主流に。ニットとエナメルスカート、メタルネックレスでベージュの濃淡や色相の違いを表現。光沢をアクセントにすることで、シンプルな組み合わせに新風を」(藤岡さん)

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EDIT&WRITING :
川口夏希、遠藤智子(Precious)