「闊達」という単語は、小さなことにこだわらない度量の広さを表す形容動詞です。「闊達な人」「闊達な性格」というように用います。相手をほめる文意で使用するので、ビジネスシーンで登場することも多いでしょう。しっかり使い方を確認してくださいね。
【目次】
【「闊達」とは?「読み方」と「意味」】
■読み方
「闊達」は「かったつ」と読みます。
■意味
度量が大きく物事にこだわらないさまや、知見に滞りがなく自在なさまを言います。空間が広々と開けているさまのことも表しますが、一般的にはひとつめの意味で使われることが多いでしょう。「闊」という漢字自体に、「広い、大きい」「度量が大きい、心持ちが広い」という意味があります。
【「闊達」の「使い方」がわかる「例文」5選】
■1:「朗らかで闊達な性格で、誰からも好かれる人気者だ」
■2:「初めての会合とは思えない、闊達な議論が交わされた」
■3:「交友関係が広いのは、彼が闊達で魅力的な人物だからだろう」
■4:「名人といわれた落語家は、最晩年になっても闊達な話しぶりが健在だった」
■5:「自由闊達だと人からよく言われるけれど、それってほめられてるよね?」
【語彙力アップの「類語」「対義語」「言い換え表現」】
「闊達」の意味や使い方がわかったところで、関連語で語彙力を高めましょう。
■類語
・開豁(かいかつ):気質がさっぱりとしていてものごとにこだわらず、度量の広いさま。こせこせしないさま。
・快活/快濶(かいかつ):言葉がきびきびしていて、接する人に好感を与えるさま。
・明朗(めいろう):こだわりがなく、明るくほがらかなこと。内容をはっきりと示して、ウソやごまかしがないこと。また、そのさま。「健康で明朗な青年」「明朗会計」「明朗な人事」
■対義語
・狭量(きょうりょう):他人を受け入れる心が狭いこと。度量が狭いこと。また、そのさま。「狭量な人間」
・偏狭(へんきょう):自分だけの狭い考えにとらわれること。度量の小さいこと。また、そのさま。「偏狭な考え方」
■言い換え表現
「闊達」は「わだかまりのない」や「おおらか」「忌憚のない」などに言い換えることができます。また反対の意味を言い換えるなら「心の狭い」「器の小さい」「度量の小さい」などになるでしょう。
■「闊達」と「活発」の違い
「活発(かっぱつ)」は発音が似ているので混同されがちですが、「闊達」は寛容なこと、「活発」は元気なことと覚えて使い分けるといいかもしれません。
【「闊達」を使用した四字熟語】
「自由闊達(じゆうかったつ)」はよく聞く四字熟語ですね。「闊達」よりさらに度量が大きく、物事にこだわらず、心のままに行動するさまを表します。
ほかにもこんな四字熟語があります。
・高邁闊達(こうまいかったつ):「高邁」は人より優れていることを表すので、度量が大きくものごとにこだわらず、優れた人物や行いを表します。
・英邁闊達(えいまいかったつ):「英邁」は才知が非常に優れていること。優れた知恵や知識があって度量が広く、細かいことにはこだわらない…こんな上司が欲しいですね。
【「闊達」を英語で言ってみよう!】
「寛大さ」を意味する[generosity]があてはまるでしょう。また、[open-minded]や[broad- minded]も同じ意味として使えます。
・She has an open-minded personality.(彼女は闊達な性格だ)
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今回学んだ「闊達」は、人をほめる際に使われる言葉です。ものごとを広い視野で観察し、細かいことにこだわらず、他者ともおおらかな態度でいい関係を築ける、そんな「闊達な人」になりたいものです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本国語大辞典』(小学館)/『今日から役に立つ! 使える「語彙力」2726』(西東社)/プログレッシブ和英中辞典』(小学館) :