ラグジュアリーウォッチ界でもひと際高いステイタスを誇り続けている「オーデマ ピゲ」。その大きな特徴のひとつが、いわゆる「時計愛好家」だけではなく、ファッショニスタからも広く愛されていることです。
そんな名門マニュファクチュールの、実に26年ぶりとなるまったく新しいコレクションとして、2019年に誕生したのが“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ”。今やブランドを代表する新たな名品となったこのコレクションから、フェミニンな38mmの新色が登場しました!
「モード」と「正統」の好バランスが光る“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ”
現在も絶賛隆盛中の「ラグジュアリースポーツウォッチ」。その潮流の源となった“ロイヤル オーク”の存在があまりにも大きかったせいか? あるいは5年前、この“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ”が誕生した当初は、女性の手首にもフィットするとはちょっと言い難い41mmサイズのみの展開だったためか? 心くすぐられた女性はきっとそう多くはなかったことでしょう。
しかし、この名門が満を持して世に送り出した久しぶりの新作である“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ”のデザインは、一見「ごくシンプルなラウンド形ケース」に見せておきながら、実は凡庸なシンプリシティとは次元が異なるものでした。
例えば、マニュファクチュールのアイコンである八角形のミドルケースをラウンド形ケースでサンドした3層構造となっていたりと、随所に息づく個性的で凝ったディテール、そこから醸し出される超一流のオーラによって、瞬く間に人々の憧憬を集めるジェンダーニュートラルウォッチとしてのアイデンティティを確立しました。
そんな「オーデマ ピゲ」のニューアイコンが、私たち女性との距離をグッと縮めたのが、2023年に登場した38mm径のモデルです。
ケースのダウンサイジングのみならず、パープルとアイボリーという洒脱な個性が際立つカラーリングからも、女性の手首に映えることをイメージしたクリエイションなことは明らか。それは「オーデマ ピゲ」がより、時計の真価を知る女性たちに向けたウォッチメイキングに注力していくことを示唆していたように感じます。
華やぎのなかにもどこか静謐なシックさを湛える洗練のディテール
今回デビューした新作は、2023年に発表されたステンレススティールモデルが果たした「デザインの進化」を継承しています。
まずは「シグネチャー」と呼ばれるエンボスダイヤル。まるで静かな湖に小石を投げた時に広がる波模様のような同心円のモチーフは、このコレクションのため特別にデザインされたもので、熟練の職人のハンドエングレービングによって施されています。
実際手に取って見てみると、数百の微小な凹凸が光を捉えて美しく輝くさま、そしてダイヤルの表示の読みやすさに驚くはず。
このダイヤルが湛える美は、創業の地、スイスのル・ブラッシュで継承されている「才能」と「職人技」といういわば無形遺産の証であり、そこには数えきれないほどの繊細なディテールが凝縮されています。
この2モデルの新作には「オーデマ ピゲ」の最新世代ムーブメントであり、時計愛好家の間からも高い評価を得ている「キャリバー5900」を搭載。その姿はサファイアクリスタル ケースバックを通して堪能することができます。
機械的なことにはあまり興味がない女性でもきっと、「時計のムーブメントってこんなに綺麗なものなんだ!」と感動すら覚え、「時計としての真価」に目覚めるに違いありません。
◾️1:スポーティにもエレガントにも! 応用範囲が広いライトブルー
◾️2:知的で端正な佇まいのなかにも華やぎが漂うダークブルー
絶対的アイコン“ロイヤル オーク”とは、まったく異なる個性をもつ“CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ”。このコレクションを「オーデマ ピゲ」は、「性格はクラシック、デザインは革新的」と表現しています。これはまさに、言い得て妙! タイムピースに「自分らしさ」を追求したい現代女性の新たな選択肢として、要注目です。
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- TEXT :
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト