「蠱惑」ってなんと読む?「むしさらわく」ではないですよ!
明日、3月13日は、太陽系の惑星である天王星(てんのうせい)が発見された日です。1781年のこの日、イギリスの天文学者ハーシェルによって発見され、ギリシア神話に登場する「天の神」の名「ウラヌス」が天体名になったことから、日本では「天王星」と訳されております。…という事で本日は「惑」「星」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「蠱惑」ってなんと読む?
「蠱惑」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「珍しさ、美しさなどで人の心を引き付けて惑わすこと。たぶらかすこと。」という意味の言葉です。
<使用例>
「彼女って、お化粧をしたとたんに蠱惑的に見えるから不思議よね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 蠱惑(こわく) です。
「蠱」という字は、「蠱い(まじな-い)」「蠱す(まどわ-す)」などとも読む字で、「蠱惑」は「まどわす」字がふたつ重なった熟語です。妖艶なイメージの人を、例文のように「蠱惑的(こわくてき)」と表したりしますので、大人の知識として読めたほうが無難です。
さて、2問目は「星」という字の入ったクイズです。
【問題2】「彼誰星」ってなんと読む?
「彼誰星」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「明け方に見える金星。明けの明星(みょうじょう)」の同義語です。
<使用例>
「暗く、『あの人は誰?』と判断しかねる時間帯に出る星なので、彼誰星と言います」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 彼誰星(かわたれぼし) です。
「彼誰(かわたれ)」と同じように「あれは誰なのか? と判断しかねる暗い時間帯」を言う言葉に「誰彼(たそがれ)=黄昏」もございます。この言葉のほうが認知度は圧倒的に高いと思いますが、どちらも闇夜との変わり目の暗さを表現した言葉です。また「彼誰(かわたれ)」は明け方、「誰彼(たそがれ)」が夕方を指すのが慣例です。
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本日は、3月13日、天王星の発見された日にちなんで、「惑」「星」という字の入った日本語から、
・蠱惑(こわく)
・彼誰星(かわたれぼし)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱