「しゅまつ」ではありません!「瑣末」ってなんと読む?
明日は、年度末の最後の平日ですね。お仕事のけじめの日として、お忙しい方も多いのではないでしょうか? 新たな年度のスタートに向け、すっきりと納得できる1日になりますように。
本日は「末」「〆」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「瑣末」ってなんと読む?
「瑣末」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「重要でない、小さなことであるさま」という意味の言葉です。
<使用例>
「いったん瑣末なことの議論はあと回しにして、まずは、この企画の根幹について確認しましょう」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 瑣末(さまつ) です。
「瑣」は「小さい、細かい」「連なる。鎖」などの意味をもつ字です。つまり「瑣末(さまつ)」は、「ものごとの末端の細かいこと」という構成。「さまつ」には別表記に「些末」もごさいます。こちらも「些細(ささい)」などにも使用される、「わずか」という意味の「些」という字が使われています。
さて、2問目は「〆」という字の入ったクイズです。
【問題2】「見ケ〆(みかじめ)」ってどういう意味?
「見ケ〆(みかじめ)」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:指揮・監督すること
2:警護の者。用心棒
3:ルールと見せしめ
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:指揮・監督すること です。
「見ケ〆(みかじめ)」という言葉を、現代、最もよく耳にする機会といえば、反社会的勢力が関連したトラブルのニュースなどでの「見かじめ料」ではないでしょうか? そのため「みかじめ」という言葉そのものが、ちょっと危ういような、「繁華街での用心棒料」というニュアンスでとらえられる向きがございます。ですが、「見ケ〆」という表記は古来からの日本語で、明治時代の文献にも登場しており、「差配人=地域の監督者」と同列の意味合いで扱われています。言葉の成り立ちとしては「見る+取り締まる=見ケ〆」と考えられ、辞書にも「取り締まること。指揮・監督をすること。また、その人」(小学館『デジタル大辞泉』)という形で掲載されております。
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本日は、年度末にちなんで、「末」「〆」という字の入った日本語から、
・瑣末(さまつ)
の読み方と、
・見ケ〆(みかじめ)
の意味などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱