4月14日の「オレンジデー」をご存知ですか? 2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデーに続く、恋人たちのための日でしょうか? 今回はこの「オレンジデー」についての雑学をご紹介します。

【目次】

「オレンジデー」の仕掛け人は誰?
「オレンジデー」の仕掛け人は誰?

【4月14日の「オレンジデー」とは?基礎知識】

まずは「オレンジデー」についての基本事項をチェックしましょう。

■「オレンジデー」とは?

「オレンジデー」とは、愛の記念日として、恋人同士でオレンジやオレンジ色の品を贈りあい、絆を深めます。

■なぜオレンジ?

花言葉に「純粋」や「愛らしさ」、「花嫁の喜び」などをもつオレンジは「愛のシンボル」なのだそう。オレンジが可憐な白い花を付けることや、西洋では新婦の髪飾りに用いられたことも由来しています。また、オレンジは樹にたくさんの実を付けるので、「繁栄」や「多産」のシンボルであることも関係しているようです。

■いつから始まった?

「オレンジデー」は、日本を代表する柑橘類の産地であるJA全農えひめ(全国農業協同組合連合会愛媛県本部)が制定し、2009年5月に一般社団法人日本記念日協会に登録した記念日です。そもそもは、1994年に愛媛県内のかんきつ生産農家が発案したとされています。


【「オレンジデー」の「楽しみ方」】

■何をする?

日本でのバレンタインデーにはチョコレートを、ホワイトデーにはキャンディーを…というのは古い習慣? 今は気になる相手に告白やお返しの意味で贈るより、友達同士で贈りあったり、自分へのご褒美チョコのほうが主流かもしれませんね。「オレンジデー」にはオレンジそのもの、あるいはオレンジにまつわる品やオレンジ色のものを贈ります。また、オレンジ色のものを身に着けたりも。

■「食べ物」は?

「オレンジデー」の制定者であるJA全農えひめの意図は「オレンジをたくさん食べて!」ということでしょう。オレンジそのものや、オレンジを使用したスイーツなどを食べる日とされています。2023年の「オレンジデー」には、愛媛いよかん大使や、愛媛県の人気ゆるきゃら「みきゃんちゃん」が、松山空港で旬の「清見タンゴール」のサンプリングを行いました。


【韓国で4月14日は「ブラックデー」?】

私たちの習慣として浸透している記念日はそう多くはありませんが、日本記念日協会には366日さまざまな記念日が登録されています。今回の「オレンジデー」もそのひとつですが、お隣の国・韓国は、日本以上に記念日好き。つきあって100日、200日…といった恋人の記念日などは、韓国ドラマファンにはおなじみでしょう。

その韓国での4月14日は「ブラックデー」。これは、バレンタインでもホワイトデーでも恋人ができなかった男女が、黒い服を着てジャジャンミョン(ジャージャー麺)を食べて慰め合う日。今ではシングルたちが集まる合コンのようなイベントになっているようです。さらに、このブラックデーを過ぎても恋人ができなかった人には、5月14日に黄色い服を着てカレーを食べる、屈辱的な「イエローデー」が待っています。

■日本でも4月14日は「ブラックデー」?

乳製品やお菓子などを製造する株式会社明治が、自社の商品「明治ブラックチョコレート」が2021年に発売60周年を迎えることを記念し、ブラックチョコレートとその名前にちなんだ黒を楽しむ日として4月14日を「ブラックデー」に設定。そう、この日は「オレンジデー」でもあり「ブラックデー」でもあるのです。


【4月14日以外にも「オレンジデー」が!】

実はほかにも「オレンジデー」があります。

国連女性機関(UN Women)は、「UNiTE to End Violence against Women( 団結しよう。女性への暴力を終わらせるために)」の一環として毎月25日を「オレンジデー」としています。これは、女児や女性に対する暴力根絶への行動と啓発を促す日。特に11月25日(女性に対する暴力撤廃の国際デー)から12月10日(人権デー)までの16日間は、女性や女児に対する暴力のない明るい未来を象徴する色であるオレンジ色で世の中を染める呼びかけを行っています。

また、1994年に国際アルツハイマー病協会(ADI)は、世界保健機関(WHO)と共同で9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、この日を中心に認知症の啓蒙を実施。認知症への理解を深めるイベントが各地で行われています。認知症のシンボルカラーがオレンジ色であることから、千葉県の我孫子市などでは9月21日に「オレンジデー」という名称でイベントが実施されたりも。

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日本記念日協会では、記念日などを認定登録する制度を設けています。登録制度の内容に合致すれば、団体や企業だけでなく個人でも登録可能とか。オリジナル記念日の登録にチャレンジしてみるのもおもしろそうですね。

この記事の執筆者
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参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館)/国連女性機関(UN Women)ホームページ https://japan.unwomen.org/ja /一般社団法人日本記念日協会ホームページ https://www.kinenbi.gr.jp/ :