雑誌『Precious』5月号では、別冊付録【毎日を豊かに彩る「暮らしの名鑑」57】にて、これまで連載「プレシャスアイ」で紹介してきたものを中心に、豊かな暮らしへと誘うインテリアの名品を特集しました。

今回はその中から、白一色とは思えないほどの深みある「市橋美佳さんのフラワーベース」をご紹介します。

「市橋美佳さん」のフラワーベース

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市橋美佳さんの花器、左から/『R-2』[幅7×高さ15cm]¥16,500・『R-3』[幅20×高さ27cm]¥44,000・『R-4』[幅22×高さ26cm]¥66,000(水犀)

造形の美しいフラワーベースは、白一色とは思えないほどの深みある表情

優しいフォルムや温かみのある白に魅せられる花器。手掛けたのは、岐阜県在住の陶芸家、市橋美佳さんです。市橋さんは「鳴りモノ」という美しい鈴や「糖蜜画」と名付けた陶板作品、日常の器など幅広く制作しています。

すべての作品のベースにあるのが「浮遊感」。「陶器は重量がありますが、いつも『浮遊』という感覚的なアプローチが先にあります。すーっと浮く、漂うイメージがそのときの何かと結びついて形に現れる感じです」と市橋さん。この花器は「水という柔らかく透明なものの存在がまず意識にあり、そこに生ける植物と、素材や形とのコントラストを想像して」形づくったもの。

少しずつ白の釉薬や質感が異なるのは「陰影で変化する影の濃度もひとつの色」という思いから。手にするたび、愛着が深まっていきます。

〈DATA〉

マットな白、艶めき、模様の入ったもの…。釉薬の使い方を変えるなどして少しずつ違う表情をもつ白を組み合わせることで、白一色とは思えないほどの深い表情が生まれる。薄く土を伸ばしてから形を起こす手法で中は空洞に。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※掲載されている商品の価格は、2024年3月15日現在のものです。

問い合わせ先

水犀

TEL:03-5846-9118

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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT)
STYLIST :
中林友紀
COOPERATION :
大庭典子
EDIT&WRITING :
川村有布子、佐藤友貴絵(Precious)
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