誤読注意!「随一」 ってなんと読む?
明日、5月8日は、『ちびまる子ちゃん』でおなじみ、漫画家、エッセイストとしてご活躍された、さくらももこ氏の生誕日です。1965(昭和40)年に生まれ、1984年に漫画家デビュー、2年後に開始した連載『ちびまる子ちゃん』は、「子ども」の描き方に斬新さとリアリティがあふれており、国民的コンテンツに成長しました。
今年3月、アニメ版「まる子」役を34年間、演じられた初代声優・TARAKO氏が他界され、2代目を菊池こころ氏が演じていらっしゃいますが、国民的コンテンツと、先人たちへのリスペクトあふれる演技が注目を集めているようですね。ということで、本日は、さくらももこ氏の代表的作風であった「随筆」「随想」の「随」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「随一」ってなんと読む?
「随一」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「多くのもののなかの第1位。一番」という意味の言葉です。
<使用例>
「さくらももこさんは、あの時代のエッセイストとしても随一だと思うわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 随一(ずいいち) です。
「随一(ずいいち)」のように、二文字目に「一」がつく熟語には、「唯一(ゆいいつ)」「均一(きんいつ)」「画一(かくいつ)」など「一(いつ)」と読むものも大変多いため、混乱が生じやすいようです。「随一(ずいいち)」は「逐一(ちくいち)」などと同様、「一」を「いち」と読む熟語ですので、お間違えのないよう、お気をつけください。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「随に」ってなんと読む?
「随に」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「~のままに」「~につれて」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「あの時は、波の随に漂う小舟のごとく、なりゆきを見守るしかなかったわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 随に(まにま-に) です。
「随に(まにま-に)」は、「随意に」と同義で、「他人の意志や、事態の成り行きに任せて行動するさま」「ある事柄が、日果の事柄の進行とともに行われるさま」を意味します。万葉集には「間にまに」という表記も登場しますが、現代の国語の辞書では、意外にも「随に(まにま-に)」という表記が主流です。大人の知識として覚えておきたいですね。
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本日は、5月8日、さくらももこ氏の生誕日にちなんで、「随」という字の入った日本語から、
・随一(ずいいち)
・随に(まにまに)
の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/産経新聞(2024年4月1日版)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱