「綿縮緬」ってなんと読む?「わたしゅくめん」ではありません!
明日、5月10日は『コットンの日』です。日にちは510(コットン)の語呂合わせで、夏物素材として最も利用されているコットンが、5月に店頭販売の最盛期を迎える…ということで、その魅力を訴求する記念日です。肌ざわりが優しく、通気性の良い天然素材のコットンの生地は、日本では「木綿(もめん)」と言いますね。そろそろ今年の夏物を新調されてはいかがでしょうか? ということで本日は「綿」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「綿縮緬」ってなんと読む?
「綿縮緬」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:綿素材で、表面に細かなシボ(しわ)が出るように織った生地のことです。
<使用例>
「この綿縮緬のワンピース、汗をかいてもサラっとしていて気持ちがいいの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 綿縮緬(めんちりめん) です。
「縮緬(ちりめん)」は、よりのない経糸(たていと)と、よりをかけた緯糸(よこいと)を使って、仕上がりに独特のシボを出す生地のことです。お手玉や風呂敷などの和小物によく使われていますね。「縮緬」は一般的に絹のものを指しますので、「綿縮緬(めんちりめん)」は、特に「木綿の縮緬」を言う言葉です。凹凸のある生地が、衣服にしたとき、汗をかいた肌にも貼り付きにくいうえ、天然素材…と、これからの季節に重宝する生地ですね。
さて、2問目にまいります。
【問題2】「綿縮」ってなんと読む?
「綿縮」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:こちらも「表面に細かなシワが出るように織った木綿」のことです。
<使用例>
「今年の夏は、綿縮の、浴衣と兼用できる着物を仕立てたいの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 綿縮(めんちぢみ) です。
「綿縮緬(めんちりめん)」とどこが違うの?というと、「綿縮(めんちぢみ)」は、「経糸によりのある糸を使ったもの」です。「楊柳(ようりゅう)」とも呼ばれる生地です。厳密には「綿縮緬(めんちりめん)」は緯糸によりがかかっている、「綿縮(めんちじみ)」は経糸によりがかかっているものを指す言葉ですが、どちらも「シボのある木綿の生地」のことです。大人として覚えておきたいファッション用語ですね。
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本日は、5月10日『コットンの日』にちなんで、「綿」という字の入った日本語から、
・綿縮緬(めんちりめん)
・綿縮(めんちぢみ)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『きもの用語大全』(創美苑)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱