連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変える

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介している連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、テレビ局のレポーターからCNNのビジネス特派員、CBSニュースなどを経て、現在、IT系スタートアップ「Jumptuit」グローバルマーケットリサーチ&メディアコミュニケーションディレクターのクレア・レイカさんに注目!

「女性こそAIの恩恵を受けるべき!」と語るクレアさんにお話をうかがいました。

クレア・レイカさん
「Jumptuit」グローバルマーケットリサーチ&メディアコミュニケーションディレクター
大学在学中に天安門事件を固唾をのんで見守ったことがきっかけで、放送ジャーナリズムの修士号を取得。テレビ局のレポーターとなり、CNNのビジネス特派員、CBSニュースなどで活躍。退職後、教育機関も経験。MITスローン・スクール・オブ・マネジメントで学んだ後、現職。「Jumptuit」創設者である夫とのAIに関する共著もある。

【New York】女性こそAIの恩恵を受けるべき!学び、発信し続け、未来へと進む

「Jumptuit」グローバルマーケットリサーチ&メディアコミュニケーションディレクターを務めるクレア・レイカさん
「Jumptuit」グローバルマーケットリサーチ&メディアコミュニケーションディレクターのクレア・レイカさん

政治と経済のレポーターとして15年にわたって第一線で活躍してきたクレアさんのキャリアに変化が起こったのは、ふたり目の子供が生まれたとき。

「生き馬の目を抜くようなテレビ業界でそれなりにキャリアアップをしてきましたが、少しバーンアウトしていた」こともあり、子育てに集中。その息子が、「チャータースクール」という、N.Y.の教育業界に新風を吹き込んだと話題の新学校に入学したことを機に、教育という新分野で学びながら、キャスター経験で培ったスキルを生かし、同校で生徒募集の仕事を7年間担当した。

「その後、’16年に6か月間、MITスローン・スクール・オブ・マネジメントでふたつのエグゼクティブ教育修了証を取得しました。というのも、ちょうどこの時期に、夫がCEOを務めるIT系スタートアップ『Jumptuit』が、本格的にAIに軸足を移行したからです。私はAIの導入によって企業がいかにしてよりよい意思決定を行い、オペレーションを最適化できるかを探求しました」

コロナ禍中に始めたポッドキャスト「Jumptuit Datacast」では、パンデミックに関する中立的なデータを提供。それは、現在注力するAIの啓蒙活動につながっていく。

「ITが苦手という女性は多いけれど、私は女性こそ、AIの力を活用し、自分の能力を増強して、生活や仕事の生産性、効率性、創造性を高めるべきだと思います。ありふれた作業の自動化から複雑なプロセスの合理化まで、AIは私たちの生活、仕事、遊びを大きく変える可能性を秘めている。例えば、私たちの会社の旅行部門では、旅行する個人の健康プロファイルに基づいて、AIが潜在的なリスクに関するレポートや、アラートを含む個別の予測を生成、提供することができます。10年後、世界はAIによってもっと大きく変わっているはず。そのとき、その先端に、私はいたいと思っています。だから、学び続ける。エキサイティングだと思いませんか?」

◇クレア・レイカさんに質問

Q.朝起きていちばんにやることは?
歯を磨いて、コーヒーを淹いれ、メールなどメッセージをチェック。
Q.人から言われてうれしいほめ言葉は?
母の日に夫が息子たちに「君たちは素晴らしい母親をもってとても幸せだね」と言ったこと。
Q 急にお休みがとれたらどう過ごす?
アパート内のジムでペロトン(エクササイズバイク)のクラスをとります。
Q.仕事以外で新しく始めたいことは?
ゴルフを始めました。ゴルフクラブを購入し、自宅アパートにあるシミュレーターで特訓中です。
Q.10年後の自分は何をやっている?
AIによる変革を大きく受けているであろう世界で、自分はその先端にいたい。それはエキサイティングな未知の世界です。
Q.自分を動物にたとえると?
キツネ。

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PHOTO :
Hiroshi Abe
EDIT :
剣持亜弥、喜多容子・木村 晶(Precious)
取材 :
Junko Takaku