雑誌『Precious』9月号の別冊付録では【やっぱり「鮨」が好き!】と題して、日本人のソウルフード・鮨を特集。北陸をはじめとする日本各地の名店から、注目の新潮流店まで、「おいしい鮨」をたっぷりとご紹介します。

今回は、名店揃いの石川県から「一(ひとつ) 能登島」についてお届けします。

石川、成熟した鮨の町の名店

地方鮨のなかでも、そのレベルは屈指といわれる金沢をはじめ、石川県は名店が揃う鮨の激戦区。北陸の食材の豊かさを感じる、通いたくなる鮨店へ。

一(ひとつ) 能登島|海景と美味鮨に癒やされる北陸初の鮨オーベルジュ

能登半島の東側、七尾湾に浮かぶ能登島に、民宿だった建物をリノベーションしたリゾートオーベルジュが開業。8室すべてがオーシャンビューのゲストルーム、薪サウナやスパと共に評判なのが鮨。食事処の「饗処(あえどころ)」では、金沢の名店「鮨 みつ川」の光川浩司さんが監修した江戸前鮨を堪能できる。

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一(ひとつ) 能登島
名店が監修した江戸前鮨を堪能して
名店が監修した江戸前鮨を堪能して

能登のおいしさを伝えたいと、食材はほぼ地元産。通年とれるノドグロをはじめ、夏は天然の岩牡蠣、黒アワビ、甘鯛にマグロ、県外にはほとんど流通しない赤西貝なども楽しめる。

拭き漆仕上げのカウンターの向こうは、野生のイルカも生息する穏やかな内海。オレンジ色に染まる夕景も素晴らしく、夜は水面に月が映り、幻想的な雰囲気になることも。昨年の開業後まもなく震災で休業を余儀なくされたが、今春から再開。極上の鮨と美酒、海景の粋を五感で堪能しに、季節ごとに訪れたくなる。

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食材はほぼ地元産。
石川の鮨の名店「一 能登島」で提供される牡蠣鮨
つまみ8品、握り12品のある日のおまかせから。七尾産の岩牡蠣はふくよかな甘みと磯の香り。軽く握るものは板前の手から直接つまむスタイル。
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能登産のトリ貝とタコ。タコは大根でたたいてから長時間ゆで、ふわふわの食感に。
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春子鯛は皮目を湯引きして甘酢にくぐらせることで、柔らかなうま味と香りが引き立つ。
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天然フグの白子は悶絶級のおいしさ。
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アオリイカは、揚げ浜式でつくられる「大谷塩」をふって。
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七尾湾でとれる赤西貝は独特の歯応えにハマる。
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銚子で揚がったマグロの中トロ
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ガスエビはすだちを搾ってさっぱりと。
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毛ガニは細かくほぐすことで甘さが引き立つ。
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利尻昆布で軽く締めたヒラメ
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能登産紫ウニの軍艦巻き
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サワラのヅケ。福井産の地がらしを合わせることでナッツのような脂の風味が引き立つ。
石川の鮨の名店「一 能登島」で提供される鮨
かんぴょう巻きと卵焼き。卵焼きはすりおろした芝エビと山芋を使い、ふわふわに。
石川の鮨の名店「一 能登島」で提供される料理
ハナジロガツオの刺身

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※掲載の情報は、2024年7月のものです。メニューは季節によって変わります。価格が変わる場合もあります。

〈DATA〉

石川の鮨の名店「一 能登島」の店内
「一(ひとつ) 能登島」店内
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  • 一(ひとつ) 能登島
  • 時間/17:30、18:30、20:00からの一斉スタート
  • 定休日/不定休
  • メニュー/1泊2食付き一人¥65,000〜(オールインクルーシブ)、夕食のみはおまかせ¥27,500〜。カウンター8席、テーブル8席。要予約
  • TEL:0767-85-2150
  • 住所/石川県七尾市能登島須曽町42-4

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PHOTO :
長谷川 潤
COOPERATION :
森脇慶子
EDIT&WRITING :
森田亜子、木村 晶(Precious)
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