雑誌『Precious』9月号の別冊付録では【やっぱり「鮨」が好き!】と題して、日本人のソウルフード・鮨を特集。北陸をはじめとする日本各地の名店から、注目の新潮流店まで、「おいしい鮨」をたっぷりとご紹介します。

今回は、名店揃いの石川県から「鮨 くら竹」についてお届けします。

鮨 くら竹|考え抜かれたたくらみが地元で愛される店

握りの初手は、イカ。細く切り、ねっとりと甘みを増した中にきざんだ大葉。主役にはなりにくいネタにもひとさじのたくらみを施すのが「鮨 くら竹」のこだわり。店主の倉橋晃規さんは、「鮨 みつ川」など金沢の名店で修業を重ねた。

石川の名店「鮨 くら竹」で提供される鮨
左/甘エビのヅケに、外子の塩漬けとエビの頭のミソをのせて。官能的なおいしさ。右/細切りにし、ねっとりと甘さを増した赤イカにせん切りの大葉を合わせた。季節ごとに旬を迎える多彩なイカの味わいを楽しめる。
寿司_1
濃厚かつクリーミーな県産の岩牡蠣に合わせる酒は、『新政〈No.6〉』を提案。
寿司_2
握りの合間に供される蒸し鮨はファンが多い。この日はノドグロ、茶豆、とうもろこしを毛ガニのミソとウニのソースで。シャリをソースにからめるとリゾットのような味わい。

夜はつまみ6品、握り10貫のおまかせが1万円以下で楽しめるのは、「リラックスして鮨を味わってもらいたい」という思いから。北陸の旬の食材に徹底してこだわり、県産のコシヒカリを使った赤シャリは穏やかな酸味。日本酒への情熱に満ち、「金沢の鮨屋での日本酒の充実度はいちばん」と自信を見せる。

石川の名店「鮨 くら竹」で提供される日本酒
日本各地の酒蔵からの信頼も厚く、今なら夏の限定酒も揃う。震災で酒蔵としての機能を失った“白藤酒造店”から救出された醪(もろみ)を使った酒も。

加賀友禅の染め物工場だった築120年の古民家で鮨をつまみ、美酒に酔い、倉橋さんの軽妙なトークに気持ちがほぐれる。旅先に気軽に行ける店があるのはうれしい。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※掲載の情報は、2024年7月のものです。メニューは季節によって変わります。価格が変わる場合もあります。

【DATA】

石川の鮨の名店「鮨 くら竹」の店内
「鮨 くら竹」店内
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  • 「鮨 くら竹」
  • 時間/12:00〜13:00(最終入店)、17:00〜20:00(最終入店)
    定休日/不定休
  • メニュー/おまかせは昼¥7,000〜、夜¥9,500〜。カウンター10席。要予約
  • Instagram:@kuratake1010
  • TEL:076-220-6228
  • 住所:石川県金沢市白菊町3-25

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PHOTO :
長谷川 潤
COOPERATION :
森脇慶子
EDIT&WRITING :
森田亜子、木村 晶(Precious)