「川下」ってなんと読む?「かわした」ではありませんよ!
明日・9月10日は『下水道の日』。1961(昭和36)年に建設省(現在の国土交通省の前身)が制定した『全国下水道促進デー』から、より親しみのある名称に、と変更して生まれた記念日です。50年前の日本は、下水道の整備について促進を呼びかけるほど、未整理の場所も多かった、ということですね。改めて、下水道をはじめ、生活インフラを整備してくれた先人たちに感謝しましょう。ということで、本日は「下」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「川下」ってなんと読む?
「川下」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「川の水の流れ下るほう」と言う意味や、転じて「組織の下層」「最終製品を販売する段階。小売り」などの意味でも使われる言葉です。
<使用例>
「大企業ほど、川下まで管理を徹底するのは難しいでしょう」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 川下(かわしも) です。
「川下」は「川上(かわかみ)」と対の、定番の表現です。「川の下流」や「川の下のほう」とは言いますが「川下(かわしも)」の読み方はひとつだけで(苗字や地名など固有名詞は例外)、「カ」「した」などの読み方は使いません。「下」という字、読み方のバリエーションが多く、簡単なようで意外と難しい字です。…というところで2問目にまいります。
【問題2】「御膝下」ってなんと読む?
「御膝下」という慣用句の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「貴人のおそば」「天皇や将軍などのいる土地。首都」「権力者の直接の支配下」などの意味をもつ慣用句です。
<使用例>
「○○市は、元県知事の出身地であり、言わば御膝下です」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 御膝下(おひざもと) です。
「膝下」だけで体の一部を指している場合は「ひざもと」と「ひざした」のふたつの読み方がございますが、慣用句「御膝下(おひざもと)」の読み方はひとつだけです。「御膝元」とも表記しますが、意味合い的には「下」の字を使うほうがぴったりの慣用句で、辞書でも「御膝下」という表記が優先して扱われている例が多いです。
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本日は、9月10日『下水道の日』にちなんで、「下」という字の入った日本語から、
・川下(かわしも)
・御膝下(おひざもと)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱