「疾うに」ってなんと読む?「しつうに」ではありません!
明日・9月28日は『世界狂犬病デー』です。狂犬病ワクチンを開発したパスツールの忌日にちなんで制定された国際的な記念日です。狂犬病は発祥すると死に至る危険性の大変高い感染症ですが、日本では1957年以降は発生しておらず、国内では根絶できたものと考えられます。先人たちの努力に感謝しつつ、今後も引き継いでまいりましょう。本日は「やまいだれ」を部首に持つ漢字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「痴れ者」ってなんと読む?
「痴れ者」という日本語の正しい読みかたをお答えください。
ヒント:「ばか者」「乱暴なもてあまし者」「その道に打ち込んでいる者」などを意味する言葉です。
<使用例>
「かつては痴れ者と言われた叔父のアイデアが、一族の危機を救ったのです」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 痴れ者(しれもの) です。
「痴」の他の訓読みには「痴か(おろか)」もございます。「痴情(ちじょう)」など、音読みの「チ」のみが常用漢字の読みかたに指定されている字ですが、大人の知識として訓読も知っておくほうが無難です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「疾うに」ってなんと読む?
「疾うに」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ずっと前に」という意味です。
<使用例>
「彼女なら、とっくの疾うに帰りましたよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 疾うに(とうに) です。
「疾」は「疾病(しっぺい)」「疾風(しっぷう)」など、音読みの「シツ」のみが常用漢字の読みかたですが、「すばやい」という意味も持つ字なので、訓読みに「疾し(とし)」などもございます。「疾うに(とうに)」は、その活用形です。
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本日は、9月28日『世界狂犬病デー』にちなんで、「やまいだれ」を部首に持つ漢字の入った日本語から、
・痴れ者(しれもの)
・疾うに(とうに)
などの読みかた、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立感染症研究所ホームページ/厚生労働省ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱