日本各地で育まれてきた高度なものづくりの技術と、若き匠たちの美意識や情熱が結びついた「新時代のジャパンラグジュアリー」を体現する逸品を、ギフトという形で提案しているスタイリストの河井真奈さん。今回ご紹介いただくのは、神戸のブランド「ルーペコリエ」が手がける、ブランド名を冠したアイウエアネックレス『ルーペコリエ』と新作ルーペ『ソルマーレ』です。
「40代、50代と年齢を重ねると、手元の文字が見えづらくなり、外出先で戸惑う機会も増えるもの。例えば、ムーディなレストランでのメニューの文字、ショッピング中の値札、観劇チケットの座席番号などを確認する際、眉間にしわを寄せて凝視するのはエレガントではありませんよね。かといって、鞄からわざわざ老眼鏡を出すのはちょっと恥ずかしいと感じる人は多いのではないでしょうか。
そんな大人女性におすすめしたいのが、アイウエアネックレス『ルーペコリエ』。さりげなくルーペが一体化したデザインで、ネックレスを少しずらして手軽に細かい文字を拡大して読めるのがとてもスマートです」(河井さん)
実用性に富むだけでなく、コーディネートのアクセントとしても活躍するまさに一石二鳥のアイテム。その魅力について河井さんに詳しく語っていただきました。
「見る」ことが楽しく美しく!アイウエアネックレスとは?
「『ルーペコリエ』が誕生したのは2015年。その生みの親であるKAYOKOさんは、神戸の真珠宝飾関連会社でグラフィックデザイナー兼商品製作部でキャリアを積んだ後、しばらくは専業主婦を経験。その後、夫の会社でパールネックレス製作やアートディレクションに携わり、49歳で一念発起し早稲田大学人間科学部で学び直した才媛です。
パリの学会でも高い評価を得たという卒論のテーマは『装身具の着用が中高年女性の生体に与える影響』。その研究成果や、KAYOKOさんご自身が社会復帰や更年期で悩んだ経験、そして同じような悩みを抱える女性の声をもとに大人女性が“見る”ことを楽しめるアイテムを試行錯誤した結果、素材にもファッションにも満足できるアイウエアネックレスが開発されたといいます」(河井さん)
「ちなみに、私が『ルーペコリエ』と出合ったのは数年前のこと。銀座のアンテナショップイベントに参加した際、近くのコーナーに展示されていたアイウエアネックレスを一目見た瞬間、『futo』のスタッフのひとりが惚れ込んだのがきっかけです。彼女は日頃、アクセサリーに全く興味がないのに、そのときばかりは目を輝かせて、即決でお買い上げしたのが強く印象に残っています。
それとほぼ同時期に、親しいファッション関係者が『ルーペコリエ』をおすすめしているのを知ったこともあり、『futo』の店頭に入荷。ただ、実はその当時、私は目の悩みとは無縁だったため、自分自身ではその魅力を実感できていなかったのが正直なところでした」(河井さん)
「それがここ数年、オンラインでの仕事が急増したこともあってか、最近になっていよいよ手元の細かい字が見えづらくなってきて…。いざアイウエアネックレスを使ってみたら、ファッションアイテムとしても有能だし、困ったときにすぐ使えるしで、『これはいい!』と実感。この9月に、ネックレスとは別売りのルーペ単体商品もリリースされたタイミングで、オンラインでも販売をスタートさせました」(河井さん)
職人のこだわりを凝縮して「軽やか&スタイリッシュ」を実現
ネックレスとルーペが一体化したアイウエアネックレス。見た目はスタイリッシュながら、そこにはさまざまな伝統と技術が凝縮していると河井さんは話します。
「ルーペのフレームの素材は、イタリア製のセルロースアセテートを使用。100年後には土に還るという天然エコ素材(綿花由来)で、透明度の高さが持ち味です。バリエーション豊富な目を引く美しい色彩は、セルロースアセテートならではでしょう。ただ、扱いが非常に難しく、樹脂の乾燥だけでも1mmに約1週間を要するといいます」(河井さん)
「フレームを製造するのは、福井県鯖江の老舗メーカー『鯖江プラスジャック』。鯖江といえば、日本が世界に誇る眼鏡の名産地としておなじみですが、同メーカーでは、フレームを削り出して手作業で磨くという、鯖江でも珍しい手法を得意としており、『ルーペコリエ』のアイテムにもその技術が用いられています。
板をカットしてフレームの形にしていき、それを一点ずつ製品としてきれいに整えるまでにはかなりの手間暇がかかるのだそう。しかもアイウエアネックレスのフレームは小さいので、レンズをピッタリ組み込むのも一苦労だといいます」(河井さん)
「一方、真珠を中心としたネックレスはKAYOKOさんがデザインし、兵庫県芦屋のアトリエでKAYOKOさんと女性職人チームが制作。美しいルーペカラーとのベストマッチなロングネックレスは、“上質な素材”、“首に負担がかからない”、“モード”にこだわり、ひとつひとつ丁寧に仕上げています。
一粒一粒個性のあるパールの連相、色味、形、サイズを揃えて、しなやかで丈夫なネックレスを組み上げるのはまさに職人技。また、上質な真珠がふんだんに使用されているのに手の届く範囲の価格帯に抑えられているのは、KAYOKOさんの目利きのなせるわざでしょう」(河井さん)
「このようにルーペとアクセサリーの職人の技が結集した『ルーペコリエ』のつけ心地は、驚くほど軽やか。愛用者のなかには、『胸元にアクセントが欲しくて、在宅中もずっと身につけているけれど全くストレスがない』という方がいらっしゃるほどです」(河井さん)
『ルーペコリエ』3選&新作ルーペ『ソルマーレ』
「futo」のオンラインショップで展開されている、12種の『ルーペコリエ』から3点をピックアップ。また、2024年9月に登場したばかりのルーペ『ソルマーレ』もご紹介します。
■1:ユニークなパールが表情豊かに胸元を飾る華やかなデザイン
「あえて真円ではないバロックやポテト型のパールを採用。自然な形の面白さを組み合わせ、リズミカルにレイアウトした遊び心のある一点です。ルーペを外してネックレスだけで使ったり、巻いてブレスレットとして使ったり楽しみ方は自由自在。華やかなルックスが、パーティーなどドレスアップした場にもおすすめです」(河井さん)
■2:ブラック&ホワイトがモダンなムードを湛えるクールなデザイン
「淡水真珠とオニキスによるモノトーンのコンビネーション。ボックス型のブラックルチルクォーツが絶妙なアクセントで抜け感が美しさを際立たせます。数年前に『futo』スタッフが一目惚れして、今日に至るまで愛用しているのがこちらのタイプ。シンプルシックなファッションを好む人に喜ばれるのではないでしょうか」(河井さん)
■3:スタイリッシュなグレーパールとクリアブルーの軽やかさが魅力
「フォーマルな印象が強い白のパールとは異なり、スタイリッシュな抜け感と気品が共存するグレーパール。クリアブルーのフレームが存在感控えめという点でも幅広いファッションに合わせやすいでしょう。グレーのニットにさらりとかけるのも素敵。個人的にお気に入りのタイプです」(河井さん)
■『ソルマーレ』:ルーペ単体の新作が登場!
これまでは、ルーペとネックレスがセットになった『ルーペコリエ』が中心となって展開されていましたが、2024年9月に新しいフォルムのルーペ『ソルマーレ』が登場。
「futo」で取り扱っているのは、レッド×ブラウン、ネイビー×ブラウン、クリアレッドの3種。ルーペのみ鞄に忍ばせて持ち歩くもよし。お手持ちの『ルーペコリエ』に付け替えてカスタマイズするもよし。より自分らしいスタイルで楽しめるようになりました。
今回は、アイウエアブランド「ルーペコリエ」のアイテムをご紹介しました。エイジングに伴う変化をネガティブにとらえるのではなく、ファッションの可能性を広げるきっかけに転換できるアイテムは、新しいライフステージを迎えつつある女性への贈り物にもぴったり。老眼鏡と違って度数を選ばない拡大鏡なので、その点でも安心です。軽やかでしなやかな生き方にエールを送る気持ちを込めて、ギフト候補に加えてみてはいかがでしょうか?
※掲載商品の価格はすべて税込みで、記事公開時のものです。
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)