「承久」ってなんと読む?「りょうく」と読まないように!
明日、11月4日は『いいよの日』です。114(いいよ)の語呂合わせで、ひとりひとりの思いを否定することなく「いいよ」と受け止めて聴き、ほめる社会、許す社会に…という願いで制定されました。意見がぶつかりそうな話題であっても、まずは相手の思いを受け止めて聴く、という姿勢は大切ですね。ということで本日は「了」「承」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「了わる」ってなんと読む?
「了わる」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「済む。けりをつける」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「『了承』って、改めて考えると『承り了わる』という意味なのね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 了わる(お-わる) です。
「完了」「読了」などの熟語に使われるように「了」という字には「終わる。済む」という意味もございます。「了承」という言葉、なにげなく使っていますが、「承り済み」を意味しているわけです。やみくもに同意する言葉ではなく、相手の言うことをいったん「承り済み」という意味ですので、そこから改めて、こちらの意見を伝える、というフェーズに入ることも可能です。コミュニケーションについて考えさせられる言葉ですね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「承久」ってなんと読む?
「承久」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:鎌倉時代初期の年号です。
<使用例>
「この小説、承久の乱を扱った新たな考察が盛り込まれていて、おもしろいのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 承久(じょうきゅう) です。
鎌倉時代、後鳥羽上皇が北条義時に起こした政権対立抗争「承久の乱」は日本史上、有名なトピックですが、意外とこの「承久」を読めないケースが出ているようです。と言いますのも、今回、「承」という字をネット検索にかけたところ、予測トピックに「承く」という表記が出てまいりました。「承」の訓読みに、送り仮名が「く」と付くものは存在しません。どうやら「承久」の読み方がわからずに「久」を「く」と読んで「承く」と検索をかけたケースの履歴の蓄積が、予測トピックとして表示されたようです。…ということで、本日の2問目で「承久(じょうきゅう)」を扱ってみました。
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本日は、11月4日『いいよの日』の情報をお届けしながら、「了」「承」という字の入った日本語から、
・了わる(お-わる)
・承久(じょうきゅう)
などの読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱