いよいよ冬本番。冷え込みが厳しく心身にとって過酷なこの時期に恋しくなるものといえば、やはり温泉ではないでしょうか。そこで、体や肌に蓄積したダメージをケアし、明日へのエネルギーをチャージするのにぴったりな“冬のご自愛宿”を、短期集中企画でご紹介! 温泉ジャーナリストの植竹深雪さんにピックアップしてもらいました。

今回ご紹介するのは、神奈川・奥湯河原にある「海石榴(つばき)」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

日本庭園が風流!湯河原の名湯で心と体を解きほぐす

東京から車で1時間半ほどのロケーションながら、日常の喧騒を忘れさせてくれる奥湯河原。その豊かな自然の中に約2万坪の広大な敷地を有し、心静かにおこもりステイを叶えられる宿が今回ご紹介する「海石榴(つばき)」です。

玄関からも風格が漂う「海石榴」。
玄関からも風格が漂う「海石榴」。

屋号の由来は、湯河原を代表する花木・つばきの古語。その名のとおり、庭園には百種以上の椿の花が植えられ、季節ごとに訪れる人の目を和ませます。

「海石榴」の池庭
本館客室からは、目前に広がる箱根外輪山の稜線と眼下に広がる池庭で、四季を楽しむことが出来る。
「海石榴」のロビー
池庭を眺めるロビー。

「まるでお屋敷か別荘のような優雅な空間で湯河原温泉の良き湯を提供してくれる『海石榴』。湯の特徴を一言で表すと、しっとりポカポカの湯です。泉質でいうとナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉で、体を芯から温め肌に潤いを与える美人の湯でもあります」(植竹さん)

「海石榴」の大浴場内湯
大浴場内湯。

「大浴場内湯は、伊豆石に縁どられた広い浴槽から庭園の眺望を楽しめる開放感ある造り。その庭には自然石の露天風呂が設えてあり、手入れの行き届いた草木が眼福です。大浴場にはサウナも併設しているので、温泉とサウナでとことん温活を叶えられる環境だと思います」(植竹さん)

「海石榴」の大浴場露天風呂
大浴場露天風呂。
客室の露天風呂
一部の客室は露天風呂付き。すぐ下を流れる小川の瀬音を聞きながら優雅な湯浴み時間を過ごす。

「湯のよさもさることながら、こちらはホスピタリティの高さも随一。女性用の脱衣所に個室ブースがあったり、ラウンジのビールやソフトドリンク、アイスクリームで湯上りに喉を潤すことができたり、かゆいところに手が届くサービスにとことん癒されました」(植竹さん)

女性用パウダールーム
女性用脱衣所のパウダールーム。
「海石榴」のラウンジ
湯上りに寛げるラウンジ。

「泊まれる料亭」と称される料理宿で本格懐石をしみじみ賞味する

「海石榴」は、“泊まれる料亭”とも呼ばれ、贅を尽くした食材による本格懐石を味わえる料理宿の側面もあります。

「海石榴」の夕食
夕食の一例。

「伊勢海老や鮑といった高級食材をただそのまま提供するのではなく、素材のよさを最大限に引き出すように丁寧に作られた料理の数々は、どれもこれも奥深さを感じられるものばかり。上品な出汁もしみじみと記憶に残る味わいです。また、京焼や土もの、椿の花の蒔絵がついたオリジナル椀など器や盛り付けにもこだわりが行き届いていて、舌だけでなく目でも本格懐石の趣を堪能することができました」(植竹さん)

朝食の一例
朝食はミニ懐石スタイル。朝から心尽くしの料理にもてなされ豊かな気分に浸れる。

以上、奥湯河原「海石榴」をご紹介しました。しっとりよく温まると評判の湯河原の湯を風雅な空間で心ゆくまで堪能したい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

  • 海石榴
  • 住所/神奈川県足柄下郡湯河原町宮上776
    客室数/全29室
    料金/朝夕2食付き 2名1室1名¥55,000(税込)~
  • TEL:0570-026-577

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)