雑誌『Precious』1月号では、【おしゃれ賢者が選び抜く!新時代の「最愛名品」LIST】と題し、新時代の「名品」をご紹介しています。

選定にあたった賢者の方々から、改めて「名品」の条件として多く挙げられていたのが、「どれだけ長く愛せるか」ということ。多様な価値観が広がるからこそ、大切にしたいのは自分自身の満たされる心です。

今回は、今も未来も、最愛!と心を寄せられる、新時代の「名品」27品を一挙にご紹介します。

■1:「エルメス」のバッグ『ケリー』

バッグ『ケリーII』ミニ
バッグ『ケリーII』ミニ¥1,760,000(エルメスジャポン)

それ自体が洗練の象徴ともいえるバッグ『ケリー』に、変わらぬ支持が集まって。

海外コレクションの取材を長年ともにしてきたという藤岡篤子さん(ファッション・ジャーナリスト)は、「驚くのは、日常使いをしているのにタフでありながら美しいこと。精神性まで昇華したような、気骨のあるエレガンスを放ちます」。

N.Y.を拠点とする高久純子さん(ファッション・エディター)も、「どんな着こなしも格上げしてくれるから、年齢を重ねた今、前にも増して頻繁に手がのびてしまいます」と証言。

それぞれが使うほどに、人生の「相棒」として、よりいっそう愛着を深めています。デジタル化などで荷物が軽量になる今は、クロスボディも楽しめる、ミニサイズの『ケリー』も人気に。

〈名品DATA〉

●サイズ:縦12.5×横19×マチ6cm
●素材:メタリック加工されたシェーヴルレザー
●カラー:ゴールド
●仕様:取り外せるショルダーストラップ付き
●特徴:1930年代に誕生した『ケリー』は、時代の変化とともに数々のバリエーションを生んで。写真の『ケリーII』ミニは、スマートフォンがちょうど入るくらいの小ぶりサイズ。

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■2:「ブルガリ」の『ブルガリ トゥボガス』

ブルガリのジュエリー「ブルガリ トゥボガス」
『ブルガリ トゥボガス』左から/ブレスレット¥1,331,000・¥2,046,000・ネックレス¥12,936,000・¥3,267,000(ブルガリ・ジャパン)

しなるような構造でなめらかに身につけられ、肌にのせればセンシュアルな輝きを放つ…。“ブルガリ”が誇る『トゥボガス』のジュエリーが、モダンに復活し、早くも「名品」と歓迎されています。

ゴールドのコイルを巻きつけて形成されるこの意匠は、1948年より受け継がれるブランドの伝統的な技法によるもの。特に’70年代にはブームを呼び、グラマラスなジュエリーとして浸透。

ブレスレットを長く愛用する大西真理子さん(スタイリスト)さんは、「存在感があるから、シンプルな装いに効果が絶大。新作もパワー・エレガンスの演出に最適」。

「重厚なルックスはゴールドの美しさを再認識できます」と本間恵子さん(ジュエリー・ジャーナリスト)も期待を寄せます。

〈名品DATA〉

●特徴:「ガス管」から着想した独特の構造、しなやかに稼働する。

【ネックレス】
●素材:上/PG×ターコイズ×タンザナイト×DIA 右下/YG×DIA
●仕様:なめらかなモジュラー構造で首元にフィット。
上/幾何学的なストーンを贅沢に設置。右下/ダイヤモンドのスタッズが煌めく。

【ブレスレット】
●素材:左/WG×YG×PG 右/YG×DIA
●仕様:内蔵されたバネの力でスムーズに着脱。
左/3色のゴールドパーツをシームレスにつなげて。右/古代建築の敷石をイメージした「パレンテシ」モチーフが先端を飾る。

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■3:「ヴァン クリーフ&アーペル」の『ローズ ド ノエル』クリップ

ヴァン クリーフ&アーペルのクリップ『ローズ ド ノエル』を着用したモデルの大政絢さん
クリップ『ローズ ド ノエル』左/スモールモデル¥2,772,000、右/ミディアムモデル¥3,088,800・(ヴァン クリーフ&アーペル)、​コート¥165,500・ニット¥28,600(ポステレガント)

美しい素材と細工が駆使された、愛らしいジュエリークリップは、自分が心ときめくのと同時に、周りの人たちにも幸福感を誘います。本間恵子さん(ジュエリー・ジャーナリスト)さんが、そんな逸品として推薦するのがクリスマスローズを象ったこのコレクション。

「花々は’70年代から“ヴァン クリーフ&アーペル”が大切にしているモチーフ。メゾンの美意識が凝縮されています」。豊かなバックストーリーをもつヴィンテージ感のあるデザインは、時を超える確かな活躍を約束して。

〈名品DATA〉

●素材:左/RG×カーネリアン×DIA 右/WG×マザー・オブ・パール×DIA
●仕様:カボションの花びらに、おしべに見立てたゴールドの線と6石のダイヤモンドをセット。
●特徴:艶やかな花びらがいきいきとした表情を見せる。

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■4:「ルイ・ヴィトン」のバッグ『ロウキー・カバ』

ルイ・ヴィトンのバッグ「ロウキー・カバ」を持ったモデルの大政絢さん
バッグ『ロウキー・カバ MM』¥660,000・ジャケット¥566,500・ワンピース¥836,000・ピアス¥94,600・リング・靴/参考商品(ルイ・ヴィトン)

日々の多様な予定に、上質感と快適性で寄り添ってくれることも「名品」の新定義に。

三好 彩さん(スタイリスト)が推す、“ルイ・ヴィトン”の『ロウキー・カバ』は、なめらかなグレインレザーのトート型デザインで、現代に求められる機能美を見事に集約。

「仕事に必要な資料を収められつつ、品格が漂うのが心強くて。打ち合わせから、少し華やいだ場に行くのにも安心。ライナーのスエードやステッチも美しく、細部まで行き届いていることもうれしい点です」

〈名品DATA〉

●素材:カーフレザー
●サイズ:縦30×横47×マチ14cm
●カラー:コニャックブラウン。ほかに黒、アースカラーも。
●仕様:内側に取り外し可能なモノグラム・パターンのファスナー式ポーチ付き

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■5:「グッチ」の『ホースビット』モチーフ

「グッチ」の『ホースビット』モチーフのバッグ&シューズ
バッグ『グッチ ホースビット 1955』¥429,000・靴 左/『ホースビット ローファー』¥161,700・右/『グッチ ホースビット 1953』¥137,500(グッチ)

ブランドのロゴ類を主張しないことが好まれる潮流でも、“グッチ”の『ホースビット』モチーフは別格の存在です。

ローファーを長年愛用する高橋リタさん(スタイリスト)は、「上品なハードウエアは、装いのアクセサリーのようなもの。シンプルな黒の着こなしに、これを効かせるだけでも素敵に。流行に応じ、モデルをアップデートしながら履いています。シルバー気分の今季は、左の厚底タイプが気になって」。

〈名品DATA〉

●素材:すべてレザー
●サイズ:バッグ/縦13×横24×マチ5.5cm、靴 左/ヒール2.5cm 右/ヒール1.5cm
●仕様:バッグには取り外し可能なレザーとチェーンのストラップ付き。
●特徴:1960年代より発売され人気に。ローファーの元祖モデルはメトロポリタン美術館が収蔵も。

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■6:「ラルフ ローレン コレクション」のベーシックシャツ

ラルフ ローレン コレクションのシャツ
シャツ¥159,500/予定価格(ラルフ ローレン〈ラルフ ローレン コレクション〉)

憧れの着こなしを思い描き、シャツを探し求める人は多いことでしょう。その答えが“ラルフ ローレン”にあると語る藤岡篤子さん(ファッション・ジャーナリスト)。

「’70年代にローレン・ハットンがシャツで魅せていた、さりげなく品性漂う清潔感が、私にとって永遠のお手本。それをまさに体現しているのです。この一枚も、素晴らしい素材と仕立てで、ある部分はシャープに、ある部分はふんわりと体を包み、洗練を叶えてくれます」

〈名品DATA〉

●素材:レーヨン60%、リネン40%
●カラー:クリーム
●仕様:スプレッドカプリカラーとリラックスフィットのイタリア製シャツ。非常に薄手の軽やかな生地は、かすかな透け感を備える。前立てのない、すっきりしたデザインがエレガント。

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■7:「サンローラン」の『ピーコート』

サンローランのピーコートを着用したモデルの大政絢さん
コート¥748,000・パンツ¥192,500・イヤリング¥71,500/参考価格・バッグ¥962,500(サンローラン〈サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ〉)

ファッションの歴史を拓いた一着は、時を経ても色褪せないもの。服飾史家・中野香織さんが今季、価値あるアイテムと見極めたのが“サンローラン”のピーコートです。

「1962年に、イヴ・サンローランは船乗り用の防寒着から着想を得たピーコートを、女性のためのモードとして発表し、大ヒット。現クリエイティブ・ディレクターは創始者の大胆な精神を継承しながら、モダンなエッジを加えてアップデートしています」と評価。

雑誌『Precious』エディトリアル・ディレクターの喜多容子も「メンズに由来する服らしい、かっこよさを堅持しつつも、着てみるとオーバーサイズなのにすっきりコンパクト。時代の気分を網羅しています」と絶賛。

〈名品DATA〉

●素材:肉厚でしなやかなウール
●カラー:ネイビー
●仕様:ピーコートらしいダブルブレストと大きめのテーラードカラー、スラッシュポケットを備える。

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■8:「カルティエ」の『クラッシュ ドゥ カルティエ』

カルティエの『クラッシュ ドゥ カルティエ』
ネックレス『クラッシュ ドゥ カルティエ』左/¥6,124,800・右/¥5,953,200(カルティエ)

「端正な美しさとアヴァンギャルドな強さとの共存、そのバランスが洗練をもたらします」青木貴子さん(スタイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:左/PG、右/PG×DIA
●長さ:左/90cm、右/35cm(37、39、41cmまで展開)
●特徴:クル カレ、スタッズ、ビーズなど、“カルティエ”を象徴するモチーフが融合して、凛としたスタイルに。彫刻的なパーツは流れるようになめらかに連なる。ともに新作。

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■9:「ミキモト」の『Vコード』

ミキモトの『Vコード』
ネックレス『V コード』¥1,320,000(ミキモト)

「オーセンティックなパールをこんなにもモダンに! 着る人や服のデザインを選ばないところも優秀です」古田千晶さん(スタイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:YG×アコヤ真珠(6.5mm以上〜7mm未満)
●長さ:約90cm
●特徴:センターに輝くディープな“V”のフォルムと柔らかなパールの光沢が、胸元に新鮮な華やぎを添えるデザインは、エイジレスかつシーンレスに楽しめる。アシメトリーに配されたゴールドピースがモダンさを加算して。

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■10:「ティファニー」の『ティファニー ハードウェア』

ティファニーの『ティファニー ハードウェア』
ネックレス 左/『ティファニー ハードウェア ミディアム リンク ネックレス¥5,390,000・右/『ティファニー ハードウェア グラジュエイテッド リンク ネックレス』¥6,875,000(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク〈ティファニー〉)

「ラグジュアリーで個性的。身につけると自然と力が湧いてくるような、不思議な魅力を備えています」小野澤亜南さん(「イセタンサローネ」店長)

〈名品DATA〉

●素材:左/WG×DIA、右/YG×DIA
●長さ:左/約45.1cm、右/約48.3cm
●特徴:1962年製のアーカイブから着想した、現代的でエネルギッシュなコレクション。

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■11:「ディオール」のバッグ『レディ ディオール』

ディオールのバッグを持ったモデルの大政絢さん
バッグ『レディ D-ジョイ』¥750,000(クリスチャン ディオール〈ディオール〉)・「ディオール」のジャケット¥630,000・「ディオール ファイン ジュエリー」のイヤーカフ¥890,000・ブレスレット¥1,500,000・リング¥530,000(クリスチャン ディオール)

ダイアナ元妃が携えて、世界を魅了した1995年のデビュー以来、“ディオール”屈指の名品バッグとして輝き続ける、『レディ ディオール』。

「どんな場面でも華やかさと格をもたらしてくれる安心感が」と医師の友利 新さんが語るとおり、揺るぎないエレガンスが真骨頂です。

同時に、多彩なデザインのバリエーションも熱い支持を集める理由に。本誌で特集を担当してきた岡本治子さん(ファッション・エディター)は、「素材やディテールで常に新しい魅力を表現。『レディ ディオール』を横長にした、この『レディ D-ジョイ』はその最新回答。

優雅な存在感がありながら、軽快さをたたえているところも強く惹かれます」と奥深さに心酔。

〈名品DATA〉

●素材:ウルトラマットカーフスキン
●サイズ:縦11.5×横22×マチ6cm
●仕様:バッグの上部にカバー付き
●特徴:「カナージュ」モチーフのステッチが施されたレザーとロゴチャーム使いがアイコニックな『レディ ディオール』。それを横長にアップデートしているのが『レディ D-ジョイ』。

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■12:「ロロ・ピアーナ」のベビーカシミアニット

ロロ・ピアーナのベビーカシミアニット
カーディガン¥338,800・パンツ¥347,600(ロロ・ピアーナ ジャパン)

カシミアニットのなかでも特別、と賢者たちが口を揃える“ロロ・ピアーナ”のベビーカシミア。内モンゴルで育つ、ヒルカス山羊の希少な下毛からつくられるニットは、守られるような暖かさとかすかに艶のあるなめらかな質感をたたえ、着るだけでオーラを放つと称賛の的に。

「シンプルに着てもおしゃれ感が絶大」とは古田千晶さん(スタイリスト)。「リラックスパンツとカーディガンの上下も、ラフにならず素敵」と今季はセットアップに注目しています。

〈名品DATA〉

●素材:ベビーカシミア
●カラー:ネイビー
●仕様:カーディガンはアザミモチーフをあしらったボタン付き。
●特徴:子供のヒルカス山羊が1歳を迎える前に、肌に近い部分から抜け落ちる下毛を原材料に。非常に細く柔らかい繊維は一頭につき、30gと希少。

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〈大人の審美眼に響く、傑作アイウェア〉

トム フォード、ジェントル モンスター、アーレムのアイウエア
眼鏡 14.『TF5886』¥60,500(トム フォード アイウエア)、15.『Karl』¥29,590(M〈ジェントル モンスター〉)、16.『ルーブル』¥72,600(グローブスペックス エージェント〈アーレム〉)

■13:「トム フォード アイウエア」

「実用として探していたなか、完全なバランスにひと目惚れ。即決できる美しさは、まさに名品」渡邊季穂さん(「uka」代表・ネイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:エコアセテート
●シェイプ:スクエア
●特徴:美しい黒いセルとテンプルに施されたゴールドのTロゴが、凛としたスタイルを叶える定番モデル。モードを牽引するデザイナー、トム・フォードのクリーンでミニマルな美学が冴える。

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■14:「ジェントル モンスター」

「黒やべっ甲柄を愛用中。シンプルに見えて、どこかエッジィなフォルムが絶妙です」川口夏希さん(ファッション・エディター)

〈名品DATA〉

●素材:半透明アセテート
●シェイプ:スクエア
●特徴:表情を明るく魅せるクリアフレーム。トップデザイナーとのコラボレーションなどでも知られるグローバルアイウエアブランドのデザインは、シンプルながら程よいひねりがスタイリッシュ。

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■15:「アーレム」

「身につける人に、センスのよさをもたらすようなブランドのアティテュードに惹かれています」植原ほのさん(ザ・サロン バイ ノーア」代表取締役)

〈名品DATA〉

●素材:合金
●シェイプ:キャッツアイ
●仕様:一般のキャッツアイよりも上部のリムがなだらかな曲線を描く、優しく上品なデザイン。
●特徴:細部の意匠までアーティスティックなセンスが漂い、360度どこから見ても美しい。

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■16:「プラダ」の厚底スニーカー

プラダの厚底スニーカー
スニーカー 左/『プラダ ダウンタウン ボールド』¥156,200・右/『プラダ Prax 01』¥149,600/ともに予定価格(プラダ)

スニーカー先進都市、N.Y.在住の高久純子さん(ファッション・エディター)が、大人の白スニーカーと称えるのが“プラダ”の厚底タイプです。

「ハイテクスニーカーはマチュア世代が取り入れると、頑張っているように映りがちですが、こちらはスタンダードな顔立ちが、程よくモードに仕上げられていて好バランス。装いをさりげなくカジュアルアップしてくれます。ふだんからローファーなどでも頼りにしている“プラダ”の厚底靴。履きやすさも申し分ありません!」

〈名品DATA〉

●ソール:左/5cm、右/4.5cm
●素材:ともにレザー
●仕様:左/’80年代のバスケットボールシューズがモチーフ。プラットフォームソール。右/スポーティなシルエットにラバーソール

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■17:「ロエベ」のバレルシルエットデニム

ロエベのバレル シルエットデニムを着用したモデルの大政絢さん
デニムパンツ『アナグラム バレル ジーンズ』¥127,600/予定価格、ジャケット¥475,200・ニット¥180,400/ともに予定価格・靴¥147,400・ネックレス¥157,300・リング¥126,500(ロエベ)

ジョナサン・アンダーソンによる初コレクション以来、革新的なデニムを発表し続ける“ロエベ”。「程よく個性のあるデザインが絶妙」と、デニム好きのスタイリスト、犬走比佐乃さんも太鼓判を押します。

ゆとりのあるバレルシルエットは、気になる体型を適度にカバーしながらも、旬のムードを宿したフォルムが秀逸です。デザイン性に加えて、はき心地のよい柔らかな風合いもポイント。大人のためのデイリーウエアとして、確固たる地位を築いています。

〈名品DATA〉

●素材:コットン
●カラー:インディゴブルー
●シルエット:ミッドライズのバレルシルエット、レギュラーフィット
●特徴:右ウエストに施されたブリーチ加工のアナグラムが、さりげない特別感を授けて。

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■18:「デルヴォー」のバッグ『L'XXL』ドリームカーフ

デルヴォーのバッグ『L'XXL』
バッグ『L'XXL』¥1,641,200(デルヴォー)

「バッグはいかにも新品という感じが気恥ずかしくて、使い込んだような佇まいのものに心惹かれます」。そう語るのは、これまで数多くの「名品」企画を担当してきた藤田由美さん(ファッション・エディター)。

メゾンのアイコンである『ブリヨン』のシルエットを、しなやかなソフトレザーで表現したオーバーサイズの『L'XXL』からは、まさに長い年月をともにしてきたかのような趣が感じられます。「10年後、20年後にはすっかり体の一部のようになるのも、楽しみですね」

〈名品DATA〉

●素材:スイス産のドリームカーフレザー
●サイズ:縦31×横45×マチ22cm
●カラー:ベジタル
●仕様:ダブルハンドル、取り外し可能な2種類のレザーポーチ付き
●特徴:『ブリヨン』のシグネチャーであるD型バックルにレザーが巻き付けられており、圧巻の風格を醸し出す。

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■19:「マックスマーラ」のキャメルフーデッドコート

“マックスマーラ”のキャメルフーデッドコート
コート¥442,200(マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)

「顔周りのリッチなボリューム感が魅力で、大人にこそおすすめしたい。暖かく、表情豊かなキャメル素材は格別です」藤田由美さん(ファッション・エディター)

〈名品DATA〉

●素材:ピュアキャメル
●仕様:コンパクトなキモノスリーブ、ショールカラーのようなフードデザイン、ウエストベルト付き
●特徴: 特別なミシンによる“マックスマーラ”ステッチでトリミングされた、ブランドを象徴するコート。伝統的な技術を駆使して仕上げられた畝のある生地は、上品な光沢となめらかな風合いを併せもつ絶品。フロントはノーボタンでさっと羽織れるガウン型だから、リラックスしたスタイリングにもマッチ。共布ベルトでウエストマークすれば、メリハリの効いた装いに。

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■20:「マノロ ブラニク」のバイカーブーツ

“マノロ ブラニク”のバイカーブーツ 
ブーツ『SULALTRA』¥256,300(ブルーベル・ジャパン〈マノロ ブラニク〉) 

「昔からずっと好きで、自分のスタイルに欠かせないバイカーブーツ。これからは、エレガントで上質なこの一足と歩みたい」小倉真希さん(スタイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:カーフレザー
●ヒール:1cm
●仕様:サイドファスナー開閉式
●特徴:ダブルバックルストラップがマニッシュなアクセントを与える一方で、クラシックな細身のラウンドトウが女性らしさも演出してくれる。カジュアルからモードまで、合わせる服を選ばない万能なデザインで、装いの幅も格段にアップ。1cmのレザーソールに加えてインヒールまで備えているため、脚長効果と歩きやすさの両立が叶う。ソール部分までファスナーが下がり、着脱がスムーズなのもうれしい。

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■21:「ヘルノ」のライダースダウン

“ヘルノ”のライダースダウン
ダウンジャケット¥185,900/1月中旬以降入荷予定(ヘルノ・ジャパン)

「着ていることを忘れるくらい軽い、ノーストレスな着心地の虜に。ほかにはないスタイリッシュなデザインもさすが!」押田比呂美さん(スタイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:ナイロン、中綿はダウン90%・フェザー10%
●仕様:ダブルジップ開閉式、左右にジップポケット付き
●特徴:“ヘルノ”の定番人気素材「ナイロンウルトラライト」を使用。ダウンパックを使わず、ダウンを中に直接注入する技法を採用し、圧倒的な軽さを実現したダウン入りライダース。細いピッチのキルティングステッチとサイドパネルの切り替えデザインによって、優しく体に沿うシルエットが美しい。高いデザイン性と、撥水・軽量・防寒といった機能性を兼備。

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■22:「ザ・ロウ」の『ガラ』パンツ

“ザ・ロウ”の『ガラ』パンツ
パンツ『ガラ』¥174,900(ザ・ロウ・ジャパン〈ザ・ロウ〉)

「究極にシンプルなのに、はくだけでさまになる仕立てのよさに脱帽。“黒”を素材違いで愛用しています」犬走比佐乃さん(スタイリスト)

〈名品DATA〉

●素材:トリアセテート、ポリエステル
●特徴:ダブルフェイス製のストレートワイドパンツ。贅沢なバイアスカットで仕立てられているため高い伸縮性を発揮し、体の動きに合わせてしなやかにフィット。流れるような美しい落ち感と、エレガントなシルエットが魅力。細かなギャザー入りのスリムなゴムウエストで仕上げることで極力デザインを省き、着心地と生地の美しさを引き立てている。シーズンによってさまざまな素材で登場する、“ザ・ロウ”のエッセンシャルパンツ。

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日本ブランドの「洗練ワンピース」

オーラリーとマメ クロゴウチのワンピース
ワンピース 25.¥96,800(オーラリー)、26.¥103,400(マメ クロゴウチ オンラインストア)

■23:「オーラリー」

「成熟世代となった自分のリアルクローズに欠かせない、素材のよさと程よい存在感に魅せられて」川村有布子さん(ファッション・エディター)

〈名品DATA〉

●素材:キャメル
●カラー:ダークブラウン
●特徴:モンゴルの⼤⾃然で育まれたベビーキャメルを100%使⽤し、丁寧に起⽑したフランネル素材。なめらかでしっとりとした質感をもつ、キャメル素材特有の落ち感を生かしたしなやかなドレーピングが秀逸。シンプルでいて華やかさもあるため、誰と会う日でも、どこへ行く日でも自信をもって出かけられそう。

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■24:「マメ クロゴウチ」

「日本の女性の優美で控えめな艶やかさを無理なく演出する、汎用性の高さは見事です」中野香織さん(服飾史家)

〈名品DATA〉

●素材:ウール、ポリエステルの裏地付き
●カラー:ネイビー
●特徴: アイコニックな曲線のネックラインや袖口のスリットなど、“マメ クロゴウチ”らしいディテールが詰まった一枚。ミニマルでありながら流麗なシルエット、適度な余白と色気を感じさせる首元と手元が、トレンド感とは一線を画す品格を漂わせる。

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■25:「ボッテガ・ヴェネタ」のコスチュームジュエリー

ボッテガ・ヴェネタのコスチュームジュエリー
上から/ピアス『ラージ ドロップ』¥192,500・ブレスレット『ドロップ』¥167,200・リング『ノット』¥154,000・ピアス『ラージ フィン』¥220,000(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)

「年齢を重ねたミラノマダムの、濃厚なお洒落が憧れ! 日焼けした肌にセンシュアルなスタイル、仕上げにボリュームのあるゴールドジュエリーが理想です」と語るのは、本誌創刊から20年以上名品に触れてきた喜多容子(『Precious』エディトリアル・ディレクター)。

アートピースのようなルックスが目を引く大ぶりジュエリーは、そんな理想を叶える逸品です。ピアスは内部に空洞をつくり、軽量化が図られている点まで心憎い。日常使いしやすいように配慮された設計も、支持されるゆえんです。

〈名品DATA〉

●素材:18Kゴールド仕上げのスターリングシルバー
●サイズ:ピアス『ラージ ドロップ』5×3cm・ブレスレット『ドロップ』Sサイズ5.7×4.5cm、Mサイズ6×4.8cm、Lサイズ6.3×5.1cm・ピアス『ラージ フィン』5.5×4.65cm

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■26:「ドルチェ&ガッバーナ」のブラックロングコート

ドルチェ&ガッバーナのコートを着用したモデルの大政絢さん
コート¥649,000・ニット¥238,700・パンツ¥152,900・バッグ¥583,000・靴¥225,500(ドルチェ&ガッバーナ ジャパン)

イタリアの伝統的なメンズのテーラリング技術「サルトリア」は、メゾンの重要なDNAのひとつ。装飾的なディテールを排した美フォルムのコートこそ、その真髄を物語るアイテムです。

岡本治子さん(ファッション・エディター)も、“ドルチェ&ガッバーナ”が生み出すコートのシルエットに惚れ込み、長年愛用しているそう。パッド入りのシャープな肩や、美しく絞られたウエストなど、ダーツや切り替えを駆使した立体的なシェイプラインが、後ろ姿までエレガントに魅せて。

〈名品DATA〉

●素材:バージンウール、シルクの裏地付き
●仕様:ピークドラペルのシングルブレスト、着丈125cm
●特徴:1950年代を彷彿とさせる、クラシカルで構築的なフォルム。

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■27:「フェンディ」のバッグ『ピーカブー ソフト』

フェンディの「ピーカブー ソフト」を手に持ったモデルの大政絢さん
バッグ『ピーカブー ソフト ラージ』¥819,500・チェーンストラップ『ストラップ ユー』¥137,500・コート¥624,800/予定価格・ピアス¥75,900(フェンディ ジャパン)

2009年の発売以来、進化を続ける『ピーカブー』ファミリーに新たに加わったのは、柔らかなレザーで再解釈したソフトタイプ。しなやかな風合いが醸すエフォートレスな佇まいは、今のムードにぴったりです。

さらに注目したいのが、カスタマイズアクセサリーの存在。選者の望月律子さん(スタイリスト)も「カスタマイズによって新たな魅力を発見できる…。時代やトレンドに左右されず、長く愛せる相棒です」と推薦。変化への柔軟性と懐の深さが、ファッションプロを魅了し続けるのです。

〈名品DATA〉

●素材:カーフレザー
●サイズ:縦28×横40.5×マチ13cm
●カラー:ダブグレー
●仕様:ふたつのコンパートメント、内ポケット
●特徴:2024-25秋冬コレクションで登場。しなやかなソフトレザーによる、リラックスした雰囲気が新鮮。耐久性も見直され、より丈夫なつくりに。

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※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※高橋リタさんの【高】は「はしごだか」が正式表記です。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合がありますので、予めご了承ください。
※文中の表記は、PG=ピンクゴールド、YG=イエローゴールド、WG=ホワイトゴールド、DIA=ダイヤモンドを表します。

問い合わせ先

PHOTO :
小池紀行・池田 敦(CASK/静物)、黒沼 諭(aosora/人物)
STYLIST :
三好 彩
HAIR MAKE :
ヘア/hiro TSUKUI(Perle)、メイク/KIE KIYOHARA(beauty direction)
MODEL :
大政 絢(Precious専属)
COOPERATION :
BACKGROUNDS FACTORY
EDIT&WRITING :
長瀬裕起子、奥山碧子・木村 晶・遠藤智子(Precious)