「正絹」ってなんと読む?「せいきぬ」ではありません!
明日・3月14日はホワイトデーとしておなじみですが、『蚕糸の日』という記念日にもなっております。…というところで、本日はさっそく1問目のクイズから始めます。
【問題1】「御養蚕」ってなんと読む?
「御養蚕」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「養蚕」は「蚕を買い育て、繭を取ること」ですが、日本はこの文化の継承のため、代々の皇后陛下が養蚕をされる伝統があるため、そのことを指して「御養蚕」という言い方をします。
<使用例>
「昨年の御養蚕はじめは、5月だったわね」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 御養蚕(ごようさん) です。

「御養蚕(ごようさん)」、読めないと恥をかきそうですので、「蚕」の音読み「サン」、きちんとインプットしておきましょう。ちなみに常用漢字の読み方です。
さて冒頭の話題に戻りますが、3月14日『蚕糸の日』はなんと読むでしょうか? もうおわかりですね?『蚕糸(さんし)の日』です。近代日本の発展に貢献してきた蚕糸業の歴史や、文化的重要性を訴える記念日で、日付は1871(明治4)年のこの日、当時の昭憲皇太后陛下が「御養蚕(ごようさん)」を開始されたことに由来します。
さて、蚕糸業はもちろん絹を生産するための仕事ですが…2問目にまいりましょう。
【問題2】「正絹」ってなんと読む?
「正絹」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「まじりけのない絹」という意味で、現代では、和服の素材に関する言葉としてよく使われます。
<使用例>
「雨の日には、いまどきの化繊の着物も便利ですが、やや改まった場所用には、正絹の訪問着がよいと思います」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 正絹(しょうけん) です。

「正絹(しょうけん)」は、過去に本シリーズで扱ったときに大変反響が大きかった熟語です。ということは、「なんて読むのかしら?」と迷う方が多かった言葉でもあるようですので、改めておさらいしておきました。
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本日は、3月14日『蚕糸の日』にちなんで、
・御養蚕(ごようさん)
・正絹(しょうけん)
の読み方、言葉の背景などについておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/東京国立博物館ホームページ/朝日新聞ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱