贅沢クルーズ旅の「お金」にまつわる疑問を解明

クルーズ旅の醍醐味といえば、船の上で楽しめるアクティビティーやイベント、おいしい食事を存分に味わうこと。また、寄港地でのショッピングや観光ももちろん楽しみです。そこで、気になるのがクルーズの代金のこと。クルーズのお困りごとを解決する方法をお届けするシリーズ第6回目は、「クルーズで必要になるお金」のことをクルーズ・ジャーナリストの藤原暢子さんに教わります。

クルーズの基本代金には、どこまでが含まれている?

ショーの様子
クルーズの基本代金には、どこまでが含まれている?

まず、クルーズ旅のプランにかかる基本代金について、藤原さんが次のように教えてくれました。

「クルーズの代金には、基本的に1日3食(以上)の食事代やショーの鑑賞代などが含まれており、食事中やバーでのアルコール、ワインテイスティングなどのアクティビティーでは追加で費用がかかるといった仕組みになっています。陸上での料金とあまり変わらないので、クルーズの旅を豊かに過ごすためにもぜひ利用してみましょう。
外国船の場合はチップも考える必要がありますが、あらかじめチップがクルーズ代金に含まれている場合と含まれていない場合があります。含まれていない場合は、1日ごとにいくらか毎日自動で加算されるようになっているのが一般的です」

ショーの様子
ショーの鑑賞代なども基本料金に含まれているのが一般的

クルーズ旅の基本料金に含まれないものとは?

気になるのは、追加料金で楽しめるスペシャリティー・レストランでの食事や寄港地でのツアーです。

■1:寄港地でのツアー代

「例えば一週間のクルーズでは4~5か所の港に寄り、観光やショッピングを楽しむのが一般的です。その際、船主催の寄港地ツアーに参加することが多くなります。時間や内容によりますが、外国船で1ツアー50ドルくらいから、日本船ではひとりにつき8,000円くらいからが相場です」

■2:スペシャリティー・レストランでの飲食代

スペシャリティー・レストランでの飲食代は基本料金には含まれていない

「ラグジュアリーランクの船では、アルコール代も基本料金に含まれることが多いですが、カジュアルやプレミアムのランクでは、ビール、ワイン、ペットボトルの水、カプチーノについては追加費用がかかるのが一般的です。また、クルーズ船の多くは、さまざまなタイプのスペシャリティー・レストランを備えていますが、そこでの料金は基本料金に含まれないことが多いです。クルーズ中、ワンランクアップした食事や特別な雰囲気を体験したいときにはおすすめなので、ぜひ利用してみてください」

■3:エステ、マッサージ、ヘアメイク代

エステルームの様子
エステ、マッサージ、ヘアメイク代は基本料金には含まれていない

「客船のほとんどにスパが設置されていますが、そこで受けるエステやマッサージにも代金がかかります。美容室についても同様です。外国船でこれらの施設を利用する場合、施術者へのチップも必要です。サービスチャージとしてレシートに記載されていないときは代金の20%ほどをチップと書かれた欄に書き入れて、レシートにサインします」

■4:お土産代

船内ショップの様子
クルーズ船ではお土産ショップも充実

「クルーズ船にはほとんどの場合、お土産が買えるショップがあります。お土産代ももちろん基本料金外です」

■5:インターネット代

「最近はほとんどの客船でWi-Fiが使えます。1時間いくらというものから、1日パッケージ、1クルーズパッケージなど、船によっていろんな料金体系があります。1週間のパッケージで150ドル前後。ただ、つながり具合やスピードは客船や就航エリアによってかなり違います」

外国船での共通通貨は?日本円は使える?

ところで、外国船に乗ったら、現金はどのように支払うのでしょうか。

「外国船では基本的にドルかユーロで払います。ほとんどの船会社はドルを採用していますが、ヨーロッパ周辺のクルーズの場合、ユーロになることも。ドルからユーロなどへの両替は船のレセプションで行える場合もありますし、寄港地では港に両替コーナーが設けられていたりします。ただ、日本円からの両替が難しいことがありますので、ドルかユーロは少し多めに持って行くといいでしょう」

船上で使った代金は、クレジットカード精算が基本

クルーズ中に使った代金は、クレジットカードで払うのが基本だそうです。

「基本的に船上で使った金額はクレジットカードで支払います。乗船時にクレジットカードを登録しておきます。船内で使うのは専用の磁気カード。『クルーズカード』と呼ばれ、乗下船のときの身分証、客室のルームキーになります。そして何かを買うときにもそのカードを利用します。最終日に精算書が客室に届き、間違いがなければそのまま下船。後日、登録したクレジットカードに請求されるシステムになっています」

チップの払い方と相場は?

外国船では気になるのがチップです。支払い方法と相場を教えていただきました。

「チップは、クルーズ船上でも、海外旅行のときに現地で過ごすときと同じように必要です。ただ、払い方が昔とは変わってきています。現在は昔と比べて船の上でクルーと顔を合わせる機会が減ったことからチップを渡しにくくなり、下船時に請求されるのが一般的です。つまり、先ほどもお伝えしたように、自動的にサービスごとに一定の金額が加算されていく方式が多くなっています。その金額は船会社や客室ランクによって異なります。目安をいえば、1名1泊につき約12~15ドルほど。日本円では1,000円~1,200円ほど。5泊なら5,000~6,000円くらいになります」

藤原さんによると、ラグジュアリーな客船になると、チップやアルコール、Wi-Fi料金も含まれた「オール・インクルーシブ制」がほとんどなのだそう。中には寄港地ツアーも無料という船会社もあります。ドリンクを頼む度にクルーズカードを出して、レシートにサインする必要もなく、わずらわしさがありません。

クルーズの旅の代金は、基本代金のほか、過ごし方によって大きく変わってくるようです。あらかじめどのようなものが選べるのか、ぜひ確認しておき、クルーズの旅を充実したものにしましょう!

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藤原暢子さん
クルーズ・ジャーナリスト
(ふじわら のぶこ)20代で世界一周クルーズを体験後、客船の世界に魅せられる。老舗の客船雑誌『CRUISE』編集長を経て、クルーズ・ジャーナリストに。100隻以上の船で約90か国をめぐる。現在も世界の客船でさまざまなエリアをめぐっている。クルーズはホテルと旅の融合のため、陸のホテルや旅行、美食などについても日々研究中。
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この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利