「黒橡」ってなんと読む?「こくぞう」ではないですよ!
明日、9月6日は『黒の日』『黒あめの日』『黒舞茸の日』など、9(く)6(ろ)の語呂合わせからなる、さまざまな記念日に制定されております。ということで、本日は「黒」とつく日本語クイズをお送りします。
【問題1】「黒檀」ってなんと読む?
「黒檀」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:カキノキ科の常緑高木で、高級木材として箸、印鑑、楽器、家具などの素材に使用され、珍重されます。
<使用例>
「この黒檀の飾り棚は、叔母から受け継いだものなの」

さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 黒檀(こくたん) です。

「黒檀(こくたん)」は、緻密、重厚、堅固であり、かつ漆黒の色合いも美しい高級木材として珍重されております。ピアノの黒鍵や、バイオリンの指板、三味線の棹(さお)、チェスの駒などにも使われる、定番的な高級木材名ですので、大人の教養としてぜひインプットしておきましょう。
さて、2問目にまいります。
【問題2】「黒橡」ってなんと読む?
「黒橡」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「青みがかった黒」を言う古来の色名で、染料となる植物名がついています。上品な黒、貴人の喪服の色の定番です。
<使用例>
「黒橡の着物をドレスダウンしておしゃれ着にしてしまうなんて、斬新ね」

さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 黒橡(くろつるばみ) です。

「つるばみ」は、クヌギ、またクヌギの実であるドングリの古名です。ドングリの煮汁で染めた「つるばみ色」は「濃い灰色。にびいろ」で、「黒橡(くろつるばみ)」は、それよりも濃い「青みがかった黒」です。貴人の喪服の色の定番でしたので、例文のように「喪服(もふく)」を示唆する使い方をされるケースもございます。こちらも大人の教養として覚えておきたい色名ですね。
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本日は、9月6日、「黒」に関連した記念日の多い日にちなんで、
・黒檀(こくたん)
・黒橡(くろつるばみ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱