身長156cmのインテリアエディターが「大人のための家具選び」をレポートする好評連載の番外編・第2弾。世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ」取材のためにイタリア・ミラノを訪れたインテリアエディターDが宿泊したのは、2015年からはカッシーナのアートディレクターも務める、パトリシア・ウルキオラによるデザイナーズホテル「room mate giulia(ルーム メイト ジュリア)」。今回は、客室内のおしゃれなインテリアや設備についてレポートしてもらいました。

【番外編part1:ミラノを訪れるなら、おしゃれなインテリアに心躍るホテル「ルーム メイト ジュリア」がおすすめ】

話題のホテル「ルーム メイト ジュリア」はカラフルなインテリアが魅力

「room mate giulia(ルーム メイト ジュリア)」の客室の第一印象は、カラフルでワクワクする! でした。パトリシア・ウルキオラの考案したカラーパレットは、ミラノの歴史的なものと現代的なもの両側面からインスピレーションを得たものだそう。テラコッタ、ピーチ、くすんだブルー、モスグリーン、ネオンピンク、マスタード、それぞれの色はお互いに調和したり、パンチの効いたアクセントになったりします。

デラックスダブルルームは、サーモンピンク×テラコッタにグリーンが効いたカラースキーム
パノラミックペントハウスは、スモーキーブルーにテラコッタ色が効いたカラースキーム

客室によってカラースキームは異なるのですが、インテリアコーディネートの手法は共通しています。住宅サイズの高さまでは色壁で視覚的に区切り、上部は白いグリッド模様の壁紙で抜け感のある空間に仕上がっています。このひと工夫で、友人の家に遊びにきたような安心感、心地よさを感じられました。

今回泊まったお部屋はスーペリアツインルーム。モスグリーン×オリーブグリーンの色壁にグレー、オレンジや黄色が差し色に効いたカラースキーム。
今回泊まったお部屋はスーペリアツインルーム。モスグリーン×オリーブグリーンの色壁にグレー、オレンジや黄色が差し色に効いたカラースキーム。

壁の上部の見切り部分に効果的に取り付けられた間接照明や、その高さに取り付けられたパイプに革ベルトで吊るされたヘッドボード、パイプから生えてきたような角度自在なベッドサイドランプなどは、無駄がなく機能的でインダストリアルなつくりではありますが、革や真鍮などの素材の力でそこはかとなくファミニンさも感じられます。色壁上部の壁紙とカーテン、ラグはオリジナルのグリッド模様。グリッドのパターンは、ミラノ市の幾何学レイアウトに敬意を表しているとか。

デスクもあり、PC作業も捗ります。コード類の電源もしっかり配備されており、ビジネス利用にもおすすめです。
デスクもあり、PC作業もはかどります。コード類の電源もしっかり配備されており、ビジネス利用にもおすすめです。

これらのベッド、テーブル、ソファ、デスク、キャビネット、バスルーム用の家具、鏡、カーテン等の特注アイテムは、カッシーナ・コントラクトによるもの。その整えられた空間に、さまざまなヴィンテージデザインの家具と、モダンな家具が配置されています。そのインテリア手法は、代々受け継がれてきた家具に、最新のデザインを取り入れて、自分らしさを更新させるミラネーゼらしい手法。パトリシアがミラネーゼの名前「ジュリア」とホテルに名付けたように、コーディネート全体にその精神が行き届いていました。

また、実際に泊まってみて驚いたのは、隅々までとても使いやすいこと。家具配置、収納計画、はもちろん、欲しいところにある各種電源やコンセント、照明などの現代的な生活に対応した気遣いに驚かされます。女性ふたりの利用でも、それぞれのスーツケースを広げられる場所があり、収納もたっぷりとありました。

コンセントや電源周りもテラコッタで囲まれていて、可愛い。
コンセントや電源周りもテラコッタで囲まれていて、可愛い。
ちょっとストールをかけたいところに、クリスタルのような可愛いフック
ちょっとストールをかけたいところに、クリスタルのような可愛いフック
接照明のついたオープンな収納
接照明のついたオープンな収納。インテリア全体で使われている重要なエレメントのパイプは無駄がなく機能的です。ぜひお気に入りのお洋服を使って、インテリアを盛り上げましょう!
室内のスチールラック
バッグや帽子はこちらに収納しました。
冷蔵庫も収納されている、そこはかとなくミッドセンチュリーな印象のスチールラック。
冷蔵庫も収納されている、そこはかとなくミッドセンチュリーな印象のスチールラック。

スモーキーオレンジに黒が効いた機能的なバスルーム

ベッド横のアートが飾られた壁の奥は、スーモキーオレンジ色のバスルーム
ベッド横のアートが飾られた壁の奥は、スーモキーオレンジ色のバスルーム。このカラーコントラストがかわいい。
バスルームの様子
ここでも鏡が、パイプに革ベルトで吊り下げられています。カウンターに据え置くスタイルのボウルが、赤と黒で漆の器のようにも見えました。タイルでグリッドパターンがくり返されています。タイルの端のゴールドの見切りが、洗面台の脚と共に空間にきらりと効いていました。
トイレの便器やビデは、ヨーロッパ最高級の衛生陶器メーカーDURAVIT(デュラビット)製。
トイレの便器やビデは、ヨーロッパ最高級の衛生陶器メーカーDURAVIT(デュラビット)製。タオルウォーマーやシャワールームのガラスドアのスチール部、アメニティーに使われた黒がアクセントに。
ウィットに富んだお喋りなアメニティー類
ウィットに富んだお喋りなアメニティー類。 香りもよく、日本人も好みそうな質感でした。その名も「HEAD CONDITIONAER MADE FROM WABI SABI」!

廊下や居室前のちょっとしたコーナーもかわいい

ブルーラインの廊下
廊下も部屋の色壁と同じようにブルーのラインで、フレーミングされ空間に親密さが感じられます。
廊下のコーナー
廊下のちょっとしたコーナーにもアート飾られ、椅子が置かれ、親しい友人の家に招かれたような心地よさです。
無料貸し出しのモバイルwi-fi
ホテル内だけでなく街中で使えるモバイルWi-Fiを、無料で貸し出ししてくれます。メッセージにキュンとくるキャンディーも街歩きのお供に。

またルームメイトジュリア に泊まりたい!そんな思いにさせてくれる、ファンになる仕掛けがたくさん散りばめられたミラノらしいホテルでした。

問い合わせ先

協力

カッシーナ・イクスシーで、5月18日(金)から新作4種の発表とともに、新作展示会が開催。

■新作展示会「FLOATING BEAUTY」
青山本店、大阪店/5月18日(金)~6月12日(火)
名古屋店、福岡店/5月24日(木)~6月12日(火)

パトリシア・ウルキオラのソファ「FLOE INSEL」やブルレック兄弟による「COTONE」チェア、「BALENO」ウォールシェルフなどがいよいよ日本でも発売となります。

この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM
EDIT&WRITING :
土橋陽子