「抉じ開ける」ってなんと読む?「けつじあける」ではないですよ!
明日、10月24日は『国連デー』、そして『世界開発情報の日』です。どちらも国連が決めた国際デーで、『国連デー』は国際連合が正式に発足したのを記念した日、『世界開発情報の日』は、世界中のさまざまな開発に関する問題と、その解決に必要な国際協力への関心を高めるために制定された記念日です。
後者は特に「国連の活動における開発の中心的な役割」を強調するため、あえて『国連デー』と同じ日に制定した、という経緯がございます。開発については、ひとつの国の中だけの問題ではなく、世界的な環境や発展に関わるという点で、国際的な視野で事に当たる、という視点が不可欠ということですね。本日はまず、「開」という字の入った日本語クイズからまいります。
【問題1】「抉じ開ける」ってなんと読む?
「抉じ開ける」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「隙間にものを差し込んだりして、無理に開ける」という意味です。
<使用例>
「無理矢理に抉じ開けて、壊してしまったら元も子もないわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 抉じ開ける(こ-じ-あ-ける) です。
昨今は、「強くこだわり、ひねくれた態度をとる」ことを「抉じらせる(こ-じらせる)」と表現するので、「抉」は、まま見かける漢字でしょう。「ねじあける」などと誤読なさらないよう、お気を付けください。
さて、「抉」という字に関してもう一問、取り上げましょう。
【問題2】「抉る」ってなんと読む?
「抉る」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「刃物などを深く差し入れ、回して穴をあける」「心に強い衝動や苦痛を与える」「物事の隠れた面をするどく追及する」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「あの人は、わざと、私の胸を抉るような、ひどい言い方をしたのよ」
さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 抉る(えぐ-る) です。
通常は「抉(えぐ)る」と読みますが、時に、本来は「抉じる(こ-じる/く-じる)」と表記するはずが、送り仮名一文字で「抉る」と書かれているケースもあるようです。文脈での判断が必要ですね。
「抉」という字の偏を「さんずい」に変えると「決」という字になりますが、これはもともと「堤防が水に破壊され、えぐり取られる」ことを意味する字で、転じて「(ものごとが)終わる」と同義として、現在使われている「決める」という意味をもつように変遷した、と言われております。
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本日は、10月24日、『国連デー』および『世界開発情報の日』の話題から、
・抉じ開ける(こ-じ-あ-ける)
・抉る(えぐ-る)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国連広報センターホームページ/国際農林業協働協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















