東京国立博物館と初コラボレーション!「メズム東京」の“日本文化を味わう”アフタヌーンティー

東京港区・竹芝に位置するモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」。

東京国立博物館(以下、東博)とコラボレーションしたアフタヌーンティー「 “TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター15 『東博~テイスト of アーカイブ~』」を16Fのバー&ラウンジ「Whisk(ウィスク)」にて、2026年3月31日(火)まで提供しています。

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「アフタヌーン・エキシビション チャプター15 『東博~テイストofアーカイブ』~」¥7,000(税・サービス料込み)

「食べる展覧会」をテーマに、芸術とスイーツの融合を楽しむひとときを提供するアフタヌーン・エキシビション。これまでに、様々な絵画や美術館などとコラボレーションしています。

アフタヌーン・エキシビションという名称について、「一般的なアフタヌーンティーのようにティースタンドを使用するのではなく、テーマごとに提供の方法も異なる。ギャラリーを巡って展示作品を鑑賞するように、一品ずつ味わっていただく構成」とクリエイティブディレクターの小泉堅太郎氏。

16F バー&ラウンジ「Whisk」内観
「アトリエ」をコンセプトにしたバー&ラウンジ「Whisk」内観

今回、Precious.jpライターが本アフタヌーンティーを試食。スイーツの制作秘話や味などについて、詳しくご紹介します。

■1:東博のエントランスをイメージした前菜から

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「レモングラス香るバニラパンナコッタ」

まずは、「旅の玄関口」をテーマにした前菜は、博物館の情景をイメージした「レモングラス香るバニラパンナコッタ」です。東博の「顔」とも言える本館正面の情景と、シンボルツリーのユリノキがそびえ立つ美しい光景が広がります。

パンナコッタにはレモングラスのジュレを重ね、周りにエディブルリーフ、サツマイモとオレンジのジュレをあしらっています。

ジュレをまとったなめらかな質感のパンナコッタを口に入れると、レモングラスの香りが鼻を抜け、博物館のエントランスに足を踏み入れたような気分に浸れます。サツマイモとオレンジのジュレは、優しい甘さとさわやかさが両立。そのままでもおいしいですが、プレートに落としてパンナコッタと一緒にいただくと、味の変化が楽しめます。

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「ユリノキモクテル」

ユリノキに見立てたセルフィーユが目を惹く「ユリノキモクテル」。リンゴの風味とドライジンジャーのスパイス、ジンジャーエールのすっきりとした味わいにダージリンとカモミールが上品に香ります。

ジンジャーのスパイシーさが「レモングラス香るバニラパンナコッタ」のおいしさをより引き出してくれます。

■2:東博に収蔵されている8品をスイーツで鑑賞

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国宝や重要文化財をイメージしたスイーツ8種類と「ほうじ茶のホットモクテル」

続いて提供されたのが、約3.5cmのキューブ状のスイーツとホットモクテル。東博に収蔵されている国宝や重要文化財などの8品をスイーツとして表現し、時代順に並べています。五感を使って味わうことで作品を鑑賞できるという趣向です。

それぞれ時代や作風が異なるため、統一感を出すために形を同じにしたそう。すべて同じキューブ形だからこそ、一つひとつの個性が際立ちます。

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「はにわガトー(焼きまんじゅう)〔=重要文化財 埴輪 盛装女子(はにわ せいそうじょし)〕」

群馬県伊勢崎市で出土した重要文化財「埴輪 盛装女子」にちなみ、郷土菓子の「焼きまんじゅう」をキューブ状に表現した「はにわガトー」。

味噌を混ぜ込んで焼いたパン生地にザラメを効かせた甘味噌だれを重ねています。この色を再現するために、焼き時間を工夫したのだとか。ふかふかとした生地の食感と味噌の旨味、適度な“甘しょっぱさ”が後を引きます。

8品の中で、唯一塩味を感じる一品なので、「どのタイミングでいただくか」も大事なポイントです。

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「金貨ガトー(みかんパルフェ・グラッセ)〔=重要文化財 開基勝宝(かいきしょうほう)〕」

金貨に見立てたサブレが特徴的な「金貨ガトー」。重要文化財であり、奈良時代に発行された日本で最初の金貨と言われる「開基勝宝」をモチーフにしたパルフェ・グラッセです。

遣唐使が様々な貿易活動を行っていた奈良時代には、柑橘類が伝来したと言われているそう。カラマンシーや国産みかんジュースに加え、当時から親しまれた蜂蜜を使用したムースを凍らせています。

口に入れると、ひんやりとした口当たりとともに、柑橘のさわやかな香りが広がります。バターが香るサクサクとした食感のサブレとの相性も抜群です。

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「刀ガトー(ブルーキュラソーゼリー)〔=国宝 太刀(たち)(名物 三日月宗近(めいぶつみかづきむねちか)〕」

幻想的なブルーと三日月のコントラストが美しい「刀ガトー」。平安時代に作られたと言われる刀で、国宝に指定された「三日月宗近」を表現したブルーキュラソーゼリーです。

ラズベリーとカシスのムース、ホワイトチョコを合わせたミルクゼリー、梅酒のジュレに少量のブルーキュラソーを加えたゼリーで構成された3層仕立て。刀が持つ静けさや輝きを表現しています。

刀の冷ややかな感じを閉じ込めたゼリーにミルクゼリーのコク、ベリーとカシスのムースの濃厚な風味が加わることで、味に奥行きが生まれます。

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「クジャク明王像ガトー(レイヤードムースガトー)〔=国宝 孔雀明王像(くじゃくみょうおうぞう)〕」

パッションフルーツの果肉と種をあしらった「クジャク明王像ガトー」。平安時代に制作されたと言われる、国宝指定の「孔雀明王像」がテーマです。

孔雀に乗った明王がザクロを手にしていることから、一番上にザクロ果汁のジュレ、中層には抹茶クリーム、下層にサフランを忍ばせたアーモンドミルクのムースを重ねています。パッションフルーツの果肉は、孔雀の羽をイメージしているそう。

すっきりとしたザクロの甘さと抹茶の風味、アーモンドミルクのコクに加え、パッションフルーツのプチプチとした食感も楽しく、時代も国も超えて旅をしているような感覚に浸れます。

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「 秋と冬ガトー(甘酒と栗のパウンド)〔=国宝 秋冬山水図(しゅうとうさんすいず)〕」

室町時代に雪舟によって描かれた国宝「秋冬山水図」をモチーフにした「秋と冬ガトー」。墨一色で描かれた作品を江戸の町でも親しまれた甘酒と秋の味覚の栗を使用したパウンドケーキで表現しています。

口に入れた途端に甘酒の芳醇な香りが広がり、しっとりとした口当たりと栗の優しい甘さも堪能できます。秋から冬にかけてのこの季節にぴったりのスイーツです。

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「檜図ガトー(抹茶チョコカヌレ)〔=国宝 檜図屏風(ひのきずびょうぶ)〕」

安土桃山時代に狩野永徳によって描かれた襖絵で国宝に指定されている「檜図屏風」をテーマにした「檜図ガトー」。カヌレをキューブ状に焼き上げ、抹茶とチョコレートでコーティングすることで、作品に描かれた檜の力強さを表現しています。

カヌレは「メズム東京」で通常販売しているものの、キューブ状に焼き上げることには苦戦し、試行錯誤の上に完成したと言います。

外側はカリッと、中はもちっとした「これぞカヌレ!」という食感と香ばしさに、抹茶とショコラのコクが加わった豊かな味を楽しめます。

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「粒餡ガトー(和風オペラ)[=重要文化財 三代目大谷鬼次の江戸兵衛(さんだいめおおたにおにじのえどべえ)]」

浮世絵師の東洲斎写楽が江戸時代に描き、重要文化財に指定された「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」。睨みを効かせた江戸兵衛の緊張感と羽織っている着物を表現したのが、和風オペラの「粒餡ガトー」です。

醤油シロップを染み込ませて焼き上げた生地に餡を挟み、トップにはちょんまげをかたどったガナッシュと金箔をあしらっています。

トップに散らしているのは、なんと青のり! 意外な組み合わせですが、優しい甘さの餡とほのかな塩味を感じる生地と調和し、青のりがあることで味が完成されています。小泉氏の一押しスイーツでもあるそうです。

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「 八橋タタンガトー(八つ橋入りチョコレートムース)[=国宝 八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)]」

グラサージュをかけたチョコレートと金箔が美しい「八橋タタンガトー」は、養父氏のお気に入りスイーツです。

江戸時代に尾崎光琳が制作した国宝で、「八橋蒔絵螺鈿硯箱」は、『伊勢物語』の第九段、三河国八橋の情景を漆や金銀の螺鈿を使って描いた工芸品「八橋蒔絵螺鈿硯箱」をモチーフにしています。

濃厚なチョコレートムースの中に忍ばせているのは、りんごのタタンを包んだ八橋!

不思議な和洋の組み合わせに驚きましたが、八橋とりんごのタタンに使用したシナモンが両者をつなぎ、さらにチョコレートムースが全体を包み込むという絶妙なバランスで調和しています。ナイフを入れたときの感じや八橋のもちっとした食感も楽しいですよ。

スイーツとのペアリングを楽しめる「ほうじ茶のホットモクテル」は、ほうじ茶をベースにスターアニスとクローブ、赤ぶどうジュースを加えたホットドリンクです。

ほうじ茶と赤ぶどうジュース、スパイスが香り、ホットワインのような味わいに。和と洋の融合を楽しめます。


メズム東京のアフタヌーン・エキシビションの特長のひとつに、ひとりで利用される方が多いことがあるそうです。誰かと一緒に楽しい時間を過ごしてもいいし、ひとりでじっくり作品と向き合う時間を過ごすのもいい。それぞれの楽しみ方ができることが魅力でもあります。

心もお腹も満たされるアート鑑賞、詳細は公式サイトをご確認くださいね。

問い合わせ先

  • メズム東京、オートグラフ コレクション「Whisk(ウィスク)」
  • 「 “TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター15 『東博~テイスト of アーカイブ~』」
  • 提供期間/~2026年3月31日(火)※2026年1月1日(祝)、1月12日(月)を除く
  • 提供時間/平日 14:00~、14:30~、15:00~、18:00~ 土日祝日 14:00~、14:30~、15:00~
  • TEL:03-5777-1112
  • 住所/東京都港区海岸1-10-30 16F

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この記事の執筆者
フリーランスのライター。企業の採用サイトやパンフレット、女性向けの転職サイト、親向けの性教育サイトなどで取材記事を執筆。好きなもの:中村一義、津村記久子、小川洋子、マンガ、古いもの、靴下など
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EDIT :
小林麻美