大人のための繁華街・六本木。実は大きな美術館をいくつも内包するカルチャータウンという一面も持っています。日中とは大きく表情を変える夜の街・六本木をアートで染め上げてしまうイベント「六本木アートナイト」も、今年で9回目。ぜひ見て・体験してほしいアートをピックアップしました。
六本木の街を巻き込んで、2日間限りのアートイベント開催!
六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館などを中心に、2009年より開催されてきた「六本木アートナイト」。9回目となる「六本木アートナイト 2018」は、2018年5月26日から27日の2日間、才気あふれる現代アートやパフォーマンスなどが館内のみならず、街も巻き込んで開催されます。
例年盛りだくさんのコンテンツでワクワクさせてくれますが、後日「あそこであんなことが!」と知って残念な思いをすることも…。限られた時間のなかで楽しむためには事前の戦略は大切です。夜通しでアートを楽しむイベントの今年の見どころをピックアップしました。
「六本木アート・トライアングル」は必ず訪れるべし!
今回のテーマは「街はアートの夢を見る」。六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館という通称「六本木アート・トライアングル」はこれまでにも拠点としてイベントの中心となるアーティストの作品を展示してきました。この3つの場所は、六本木アートナイトを楽しむならばはずせません。
今年は初めて、3つの場所に3名の違うアーティストの作品が展示されます。まず、六本木ヒルズには金氏徹平さんによる舞台装置としての役目も持つコラージュ彫刻作品「タワー」。国立新美術館には鬼頭健吾さんによるガラスのファサードに色とりどりの布を滝のように飾り付けた「hanging colors」など複数の作品が。そして、東京ミッドタウンには宇治野宗輝さんによるカラーコーンと車でつくり上げた動く彫刻「ドラゴンヘッド・ハウス」が展示されます。
プレビューの取材では金氏さんと鬼頭さんの作品を拝見しました。ここに加えて、例えば金氏さんの作品では実際に舞台装置として使ったパフォーマンスやライブも行われるなど、当日に新たな息吹が吹き込まれます。
いずれも「街はアートの夢を見る」というテーマに合わせて製作された作品なので、これが闇夜に包まれるとどんな風に見えるのか、どんな夢が込められているのかは訪れてみると判明するでしょう。
光を放つ5メートルの巨人「DUNDU」遭遇には時間厳守で!
六本木アートナイトでは、展示型の作品以外にも、パフォーマンスアートも複数予定されています。とくにおすすめしたいのが、高さ5メートルもの巨大なパペットを文楽のように動かしながらパフォーマンスする「DUNDU(ドゥンドゥ) ~光の巨人~」。
ドイツ、シュトゥットガルトを本拠地に活躍するパペットシアター・カンパニーによるパフォーマンスは、今回が初来日。光る巨人がゆっくりと歩みを進める様子をプレビューで拝見しましたが、格子状に組まれたボディーから街が透けて見えるので、圧迫感もなく、少し浮いているような印象。これが夜に光るとどんな感動的な光景になるのか、楽しみですね。六本木アート・トライアングルの3拠点でそれぞれ30分程度公演が行われるので、時間と場所のチェックはお忘れなく。
終電後もアートは眠らない!
終電を過ぎてからも、楽しむポイントはまだまだありますよ。27日の午前3時からは、コンドルズを主宰する振付家・ダンサーの近藤良平さんを音頭取りにした「六本木夜舞場 Vol.6(真夜中の盆踊り)」、続いて午前5時からは日本フィルハーモニー交響楽団×インビジブルによる「クラシックなラジオ体操」をいずれも六本木ヒルズアリーナにて開催。
「クラシックなラジオ体操」はお馴染みのラジオ体操を交響楽団の生演奏でするという参加型のパフォーマンスアート。これまでにも2度開催されていますが、いずれも大好評だったプログラム。近隣に住んでいる人は早起きしていくのもアリですね。
気になる週末の天気ですが、5月26日・27日ともに晴れの見込み。日中の気温は7月並みに高くなるようなので、体力を温存しつつ、コアタイムに設定されている、26日の18時から繰り出すのがおすすめです!
問い合わせ先
-
六本木アートナイト2018
日時/2018年5月26日(土)10:00〜5月27日(日)18:00
コアタイム/26日(土)18:00〜27日(日)6:00 ※メインとなるインスタレーションやイベントが集積する時間帯。
開催場所/六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
入場料/無料(ただし、一部のプログラム及び美術館企画展は有料)
TEL:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 北本祐子