連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、開幕が迫る「ミラノ・コルティナ 2026冬季オリンピック・パラリンピック」の競技大会組織委員会でアンバサダープログラム責任者を務める、ヴァレンティーナ・マルケイさんにインタビュー!

元フィギュアスケート選手で、かつてイタリア代表としてオリンピックに出場したこともあるヴァレンティーナさん。現在は組織委員会の要職に就き、オフィシャルイベントで広報活動を行う人材の選定やサポート、さらに自らもアンバサダーとして活動する多忙な日々を過ごしています。

オリンピック開幕を前に、現職へかける意気込みについてお話をうかがいました。

ヴァレンティーナ・マルケイさん
ミラノ・コルティナ2026 冬季オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 アンバサダープログラム責任者
(Valentina Marchei)ミラノ生まれ。7歳からアイススケートを始め、シングル・ペアの両方で活躍。イタリア選手権を5度制し、’14年ソチ、’18年平昌オリンピックではイタリア代表を務めた。現在はイタリアオリンピック委員会(CONI)アスリート委員会委員長も務める。パートナーと1歳の息子との3人家族。

【Milan】オリンピックアスリートから運営する側へ。メダルとは違う、やりがいの重みとは

ミラノ・コルティナ2026 冬季オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 アンバサダープログラム責任者のヴァレンティーナ・マルケイさん
ミラノ・コルティナ2026 冬季オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 アンバサダープログラム責任者のヴァレンティーナ・マルケイさん

いよいよ2月に始まる「ミラノ・コルティナ 2026冬季オリンピック・パラリンピック」。組織委員会本部にあるロッジをイメージしたリビングルームにて、華やかな笑顔をカメラに向けているのは、元フィギュアスケート選手のヴァレンティーナさん。現在は組織委員会の要職に就き、オフィシャルイベントで広報活動を行う人材の選定やサポート、コミュニケーションを行い、また自らもアンバサダーとして活動する多忙な日々を過ごす。

「私は、プロアスリートになる過程から長年の競技生活まですべてが “人生の学びの場” だったと思っています。早い時期から家族と離れて海外を遠征し、自分の意思を伝えるべく、さまざまな言語を学んできました。絶えず目標を達成しなければならない、ミスは許されない状況のなか、起こりうるあらゆる事態に備え、困難な状況に対処するという能力も身につけました。それは私が女性として成長し、個人としての自分自身を発見するために必要な経験だったと感じているのです」

講演会で語るのは「アスリートのアイデンティティはメダルの数や重さで決まるものではない」ということ。勝利よりもはるかに多い敗北を受け入れて、その先を見つめ続けられるかどうか。そのことのほうが重要なのだと伝えている。

競技生活を終えたある日、パリで14〜18歳の女の子500人ほどの前でスピーチする機会があり、氷上で感じたアドレナリンが再び湧き起こったというヴァレンティーナさん。「スケート靴を履かずして、また自分自身に戻れた瞬間、この感覚をもち続けなければならないと思いました」と語る。

「最近感じているのは『共感する』というコミュニケーションの大切さ。あらゆる可能性に心を開き、人々の物語を聞き、知らなかったスポーツのことも伝えていきたい。語り手、つなぎ手としてスポーツの魅力とアスリートの声を次世代と社会へ渡していく。これこそが今までの人生の恩返しだと考えています」

◇ヴァレンティーナ・マルケイさんに質問

Q 朝起きていちばんにやることは?
息子に笑顔を見せる。それが最高の「おはよう」の挨拶です。
Q 人から言われてうれしいほめ言葉は?
「挑戦する勇気や諦めない気持ちをもらった」という言葉はどんなメダルよりも価値があります。
Q 急にお休みがとれたらどう過ごす?
家族と一緒に海や山へ行き、リラックスして自然を満喫する。
Q 仕事以外で新しく始めたいことは?
本を書きたい。またモチベーショナルスピーカーとして成長を続け、変化を迎えた人と自分の経験を共有することにも取り組んでいきたい。
Q 10年後の自分は何をやっている?
今と変わらずスポーツと人を結び付けている。
Q 自分を動物に例えると?
虎。決意が固く回復力があり、優雅でありながら戦う準備ができているから。

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PHOTO :
Massimiliano Ninni
EDIT&WRITING :
本庄真穂、喜多容子・木村 晶(Precious)
取材 :
Yuki Katagiri