「塩」はとても身近な調味料でありながら、奥が深い存在。そんな塩を極めて、究極に贅沢でおいしく味わってみませんか? そんな興味深いお話を、ソルトソムリエの方に聞かせていただきましょう。

今回お話を伺ったのは、塩の専門店「塩屋(まーすやー)」に在籍するソルトソムリエの金城さん。ソルトソムリエとは、塩に関する専門知識を駆使して料理や食材に合う塩などを提案し、塩選びをサポートしてくれる塩の専門家です。

そんなソルトソムリエにとって、これまでテイスティングしてきた中で、最も高価な塩や、究極に贅沢でおいしい塩、塩と食材やお料理との最高の組み合わせ、塩むすびを究極においしくする塩などを教えていただきました。

ソルトソムリエが教える「究極の塩」

最も値段が高い塩は?

まずは価格面の贅沢さから。これまでにテイスティングされたことのある塩のうち、最も値段が高価な塩とはどのような塩なのでしょうか。

「トリュフ塩」50g ¥2,100(税込)
「トリュフ塩」50g ¥2,100(税込)

「イタリアの地中海に囲まれたサルデニア島でつくられる苦味のない海塩に、薫り高い乾燥トリュフをブレンドした『トリュフ塩』です。なんと50gで2,100円(税込)。数あるお塩の中でも高額な部類に入ります。いつものお料理の仕上げにひと振りするだけで、トリュフ特有の香りが広がり、高級感のあるひと皿に仕上げてくれます。オムレツ、クリームパスタ、肉料理によく合います。調理の途中で使うとせっかくの香りがとんでしまうので、仕上げに一振りがおすすめです」(金城さん)

究極に贅沢でおいしい塩3選

次は、価格を問わず、「贅沢でおいしい塩」という観点から3つ、ソルトソムリエの金城さんに選んでいただきました。

■1:花塩(沖縄県与那国島)135g ¥2,160(税込)

花塩(沖縄県与那国島)135g ¥2,160(税込)
花塩(沖縄県与那国島)135g ¥2,160(税込)

「10日間じっくりと炊き結晶化させた、非常に美しい無色透明の大粒のお塩です。適度なしょっぱみと後味に残る甘味の余韻を楽しめます。お酒の風味が増すのでおつまみにもおすすめです。特に甘口のお酒によく合います」(金城さん)

■2:竹炭の塩(石川県能登半島)100g ¥648(税込)

竹炭の塩(石川県能登半島)100g ¥648(税込)
竹炭の塩(石川県能登半島)100g ¥648(税込)

「青竹にお塩を詰め込んで、3日3晩焼き上げられてできた、真っ黒なお塩です。口の中でシュッと一瞬で溶ける不思議な食感です。香ばしく焼き上げたお肉に合わせると、焦げ目の香ばしさがやわらかく引き立ちます」(金城さん)

■3:カマルグ フルール ド セル(フランス プロヴァンス地方)125g ¥1,188(税込)

カマルグ フルール ド セル(フランス プロヴァンス地方)125g ¥1,188(税込)
カマルグ フルール ド セル(フランス プロヴァンス地方)125g ¥1,188(税込)

「一番最初に塩田の表面に現れる結晶を、職人が丁寧に手作業で収穫する『カマルグ』の中でも最高級品のお塩です。後味に、ほんのり残る苦味がお野菜の甘味を引き出してくれます」(金城さん)

「塩×食材・料理」の究極に贅沢でおいしい組み合わせ3選

「塩×食材・料理」の究極に贅沢でおいしい組み合わせ3選
「塩×食材・料理」の究極に贅沢でおいしい組み合わせ3選

塩と食材もしくは料理との組み合わせで、金城さんが「究極に贅沢でおいしい」と思うものを教えていただきました。いずれもすぐにできるものばかり。早速トライしてみましょう。

■1:旨味のある塩×出汁

「旨味の相乗効果でコクが増しおいしくなります。お味噌汁の味が物足りない場合、ほんの少し入れるとおいしくなりますよ」(金城さん)

■2:酸味のある塩×脂の多い肉、天ぷらなど

「脂っこい食材に酸味のある塩を合わせると、脂っこさをさっぱりさせてくれます。酸味の強い塩でお肉を食べると、レモンをかけたような爽やかさを感じることも」(金城さん)

■3:塩味がやわらかな塩×野菜

「野菜の甘味、旨味を引き立ててくれます。野菜スープの味わいがぐっと深まり、甘味を楽しめます」(金城さん)

塩むすびを最もおいしくする塩って?

塩むすびを最もおいしくする塩って?
塩むすびを最もおいしくする塩って?

ところで、日本人として気になるのは塩むすびの塩。金城さんに尋ねたところ、すでに「おにぎりの塩」というものが開発されているのだそう。

「おにぎりの塩」40g ¥380(税込)
「おにぎりの塩」40g ¥380(税込)

「塩屋のソルトソムリエが世界中の塩の中から選び抜いた3種類をブレンドし、おにぎりにいちばん合う塩をつくりました。塩味がやわらかく、お米の甘味を引き立ててくれます。おにぎりの塩を使うと、お子さんがおにぎりをぱくぱく食べるようになったなど、うれしいお声をたくさんいただいております」(金城さん)

塩は、日本の塩から海外の塩まで、その種類も豊富。普段、塩のことはそれほど気にしないかもしれませんが、一度、塩そのものの味わいを「究極に贅沢に楽しむ」のもいいのではないでしょうか。

塩の専門店 塩屋
(しおのせんもんてん まーすやー)
日本ではじめての「塩の専門店」として沖縄県内に5店舗、東京に2店舗、大阪に1店舗を展開。世界中から厳選した300種を超える塩を取り扱い、その規模は国内最大級を誇る。独自の「ソルトソムリエ制度」を確立。

問い合わせ先

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
石原亜香利