ニューヨーク演劇界のトニー賞に当たるのが、
そのロンドンのオリジナル・
二部に分けて上演される『ハリーポッターと呪いの子』
振付と魔法のあの手この手の表現に驚かされ続ける
ネットの一部ではミュージカルとして紹介されていたりもする『ハリー・ポッターと呪いの子』。しかしながら、ミュージカルではない。誰も歌わないし、純粋なダンスもない。けれども、ミュージカル的に楽しむことのできる舞台であることは間違いない。
それを証明するように、ストレート・プレイとしては例外的に、オリヴィエ賞でもトニー賞でも振付賞の候補となっている。場面の変わり目での音楽や効果音に合わせた役者たちの動きが、さながら群舞のように目を惹くのだ。同時に、音楽も魅力的。
加えて魔法の表現。題材から言って魔法がどんなふうに出てくるのか興味が湧くかと思うが、その手法が多彩。文字通りマジシャンのテクニックを使ったものから、歌舞伎の早替わりを思わせるものまで、様々な形でアッと言わせてくれる。もちろん高度な映像技術も含め機械的手法も使われるが、むしろ人力が主であり、その辺りが逆に驚きを大きくしていて面白い。同じ劇場でやっていた『スパイダーマン』(Spider-Man:Turn Off The Dark)が空しく劇場内を飛び回るだけだったのと対照的だ。
パート1とパート2に分かれているので、両方観ると半日がかりの観劇になるが、それだけの価値は充分にある。
話の内容は、大人になったハリー・ポッターと魔法学校に入った息子との父子の葛藤を軸にした物語。時間を行き来する冒険の中で、過去の様々な人物や事件が伏線として登場するという、シリーズのファン向けの楽しみも多く準備されているが、全く知識がなくても、それなりに楽しめる作りにもなっている。ちなみに、ロンドン版開幕後に、ジャック・ソーンとジョン・ティファニーの書いた脚本を元にした本が正式にシリーズ最新作として出版され、日本語版も出ているので、予習されたい方はそちらを。
少しばかり面倒なチケット入手を成功させる魔法とは?
さて、入手困難と言われるチケットだが、日本にいながら手に入れるには?
秘策があるわけではないが、より取りやすい方法はある。というのも、通常のルートで買おうとすると最終的にチケットマスターのハリー・ポッター特別サイト(https://harrypotter.ticketmaster.com/)に行き着く。もちろん、ここですんなり買える場合は問題ない。ところが、これがなかなかうまくいかない。パート1、パート2があって、セットでまとめ買い、別々に選んでまとめ買い、全く別々に買う、という選択肢の設定が複雑なせいではないかと思うが、とにかく先に進めない。オンライン・チケット売り出し初日の申し込み開始直後のような状態になる。ここで挫折するというのが現状。
そこでオススメするのが、BROADWAY.COM(https://www.broadway.com/)で購入するという方法だ。こちらは比較的すんなり買える。結局20%程度の手数料を取られることになるが、普通に買っても手数料は取られるので、そこは目をつぶりたい。お試しあれ。
なお、BROADWAY.COMで予約した場合、
チケット入手サイト
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- TEXT :
- 水口正裕 ミュージカル研究家
公式サイト:ミュージカル・ブログ「Misoppa's Band Wagon」