明日への希望をアクションに変えるPrecious People「Tomorrow Will Be Precious!」

明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、発達や学校生活に課題を抱える子供たちを支援し、スキルアップのサポートを行う放課後等デイサービス「エルピゾ」を運営する石黒アサ子さんにインタビュー!

美術大学を卒業後、外資系ファッション企業を経て金融機関へ。さらに、元体育教師として障がい児支援に尽力していた義母のもとで現場に関わり、出産を経て放課後等デイサービス「エルピゾ」を設立。現在は運営者であり、また美術講師として実際に子どもへのカリキュラム指導にも携わる石黒さんに、今後の展望も踏まえて詳しくお話しをうかがいました。

石黒アサ子さん
美術講師、放課後等デイサービス「エルピゾ」運営
(いしぐろ・あさこ)女子美術大学芸術学部卒業後、外資系ファッション企業を経て金融機関へ。元体育教師として障がい児支援に尽力した義母を支え、現場に関わる。出産を機に退職、放課後等デイサービス「エルピゾ」の設立・運営に携わる。掲げるのは「思いやりの気持ち」「礼儀とマナー」「自立心と達成感」。東京都目黒区と品川区の事業所にて見学体験を受付中。

【Tokyo】「できること」を一つひとつ積み重ねる。美術を通して促す、子供たちの“生きる力”

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美術講師、放課後等デイサービス「エルピゾ」を運営する石黒アサ子さん。

発達や学校生活に課題を抱える子供たちを支援し、スキルアップのサポートを行う放課後等デイサービス「エルピゾ」。そのカリキュラムに組み込まれているのが、絵画、工芸などの美術プログラム。この事業所に通った子供たちの作品がコンクールで表彰されるなど、各方面から高い評価を得ている。美術講師であり、運営者でもある石黒さんは、子供のアートの才能をどう引き出しているのだろう。

「こう言うと驚かれるかもしれませんが、私自身、美術は筋トレと同じだと考えています。まずはこの場に来る、絵の具や画用紙に触る、完成に向けて絵筆をとる。制作が進む日もあれば、そうでない日もあります。それでも最初はおそるおそる指で描いていたのが、筆を使えるようになるなど『できること』は確実に増えていく。自分が使いたいペンを、違う人が使っていたら、貸してほしいと交渉することも必要です。そのステップアップのナビゲートをするのが私の役目。重要視しているのは芸術のセンスを磨くことだけではなく、『できること』を積み重ねて自信をつけてもらうこと。『エルピゾ』でここまでできたのだから、なんとなく通っていた空手教室だけど昇級や大会出場を目指そうとか、将来の目標や就きたい仕事を見つけたとか、ほかのことに水平展開していく力がついたなら、もうこれ以上ない喜びです」 

だからこそ、ただほめるということはあえて避けているのだとか。「コツコツ根気よく描いていたね、頑張ったね」など、過程を含めて勇気づけながら伝えるようにしている。
「なぜかというと、自信とは字のごとく自分の力を信じることで、その実績の裏付けがあってこそ芽生えるもの。その積み重ねが揺らがない実力となるし、最終的に社会的自立につながると考えているのです」 

今後は、創作活動に加えて運動プログラムにもより力を入れていく。そのために石黒さん自らデザインしたトランポリンも導入した。「子供たちの健やかな成長と将来のために、私とこの場所も進歩していきたいのです」

◇石黒アサ子さんに質問

Q 朝起きていちばんにやることは? 
ジャパニーズヒップホップを聴きながら、季節や天気を問わず窓を開けて、空気の入れ替えをする。

Q 人から言われてうれしいほめ言葉は? 
大笑いしてくれたら、それは私へのほめ言葉なんだと理解します。単純なのかも?(笑) 

Q 急にお休みがとれたらどう過ごす? 
掃除とトレーニング。このふたつは私にとってエンタメなんです。

Q 仕事以外で新しく始めたいことは? 
講演会や今まで関わってくれた人々のことを記録に残す作業を始めたい。

Q 10年後の自分は何をやっている? 
一生懸命考えましたが、想像がつきません! 

Q 自分を動物に例えると? 
コアラ。毒性のあるユーカリの葉だけを食べて一日20時間寝ているという “しぶとさ” が似ている気がします。

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PHOTO :
望月みちか
取材・文 :
本庄真穂