【目次】
- 「恐竜の日」とは?「いつ」「何の日」「意味」や「由来」は?
- 「恐竜の日」はなぜ生まれた?発見の歴史
- 「恐竜」とは?特徴と生態をわかりやすく解説
- なぜ人は惹かれる?「恐竜」の魅力と人気の理由
- 「恐竜の日」に何をする?「楽しみ方」と「過ごし方」
【「恐竜の日」とは?「いつ」「何の日」「意味」や「由来」は?】
■「いつ」?
「恐竜の日」は4月17日です。
■「何の日」?「由来」は?どんな「意味」がある?
「恐竜の日」は、1923(大正12)年の4月17日に、20世紀を代表する探検家であるロイ・チャップマン・アンドリュースが、中国・北京からゴビ砂漠に向けて化石調査に出発したことに由来した記念日です。アンドリュースの遠征隊は、5年に及ぶ探検で、世界初の恐竜の卵の化石を数多く発見! これは科学史に残る世紀の大発見であり、その後の恐竜研究に革命をもたらす重要なターニングポイントとなりました。
つまり「恐竜の日」は、「恐竜が発見された日」ではなく「世紀の大発見へとつながる伝説の遠征が始まった日」なんですね! 現代においても、この時期には国立科学博物館をはじめとする全国の博物館でイベントが開催されたり、SNS上でハッシュタグ「#恐竜の日」を付けた投稿が盛り上がったりと、恐竜ファンにとって欠かせない一日となっています。
【「恐竜の日」はなぜ生まれた?発見の歴史】
まずは「恐竜の日」設立のきっかけになった、ロイ・チャップマン・アンドリュースについて解説しましょう。
■リアル「ジョーンズ博士」がもたらした世紀の大発見
ロイ・チャップマン・アンドリュース(1884~1960)は、ウィスコンシン州生まれ。独学で狩猟や剥製製作の技術を身につけ、大学卒業後にアメリカ自然史博物館に就職しました。動物学者として活躍していたアンドリュースは、やがて探検家への道を歩み始め、「哺乳類や人類の起源はアジアにある」という学説を証明するために1923年の4月17日、ゴビ砂漠を目指して出発します。そう、アンドリュースの大規模遠征の当初の目的は恐竜ではなく、「人類の起源」を探すことだったのです! しかし、実際に発見されたのは、その目的地の地層が人類の誕生よりもはるか以前の「恐竜時代」のものであったため、当時の科学常識を覆すほどの膨大な「恐竜の卵」を発見することになりました。
アンドリュースは1920年代に、当時はまだ珍しかった自動車を隊列に組んでゴビ砂漠を疾走し、時には拳銃を手に略奪者と対峙することもあったといわれています。フエルト製でつばが広めの帽子を被ったスタイルも含め、まさに映画『インディ・ジョーンズ』のジョーンズ博士のイメージを地でいく冒険家でした。
■世界初の「恐竜の卵」
アンドリュースの遠征隊は、ゴビ砂漠の「炎の崖(フレイミング・クリフ)」と呼ばれる場所で、世界で初めて恐竜の卵の化石を発見しました。それまで、恐竜がどのように繁殖していたかについては明確な証拠がありませんでしたが、この発見により、恐竜が卵を産む生物であることが科学的に裏づけられました。
■「発掘」に関する革新的な手法
アンドリュースの遠征の特徴は、ラクダのキャラバンだけでなく、自動車を活用した初の大規模調査だったことです。この機動力があったからこそ、広大な砂漠を相手に短期間で膨大な成果を上げることができたのです。当時、中央アジアのゴビ砂漠は「失われた世界(ロスト・ワールド)」と呼ばれていました。この画期的な調査スタイルも、恐竜研究に大きな変革をもたらしました。
■「卵泥棒」の汚名は返上されています
卵の化石のすぐそばでは、クチバシをもつ小型の肉食恐竜の化石も見つかりました。当時の科学者たちは、この恐竜が「他の草食恐竜の卵を盗んでいた」と考え、「オヴィラプトル(ラテン語で卵泥棒)」と名付けました。しかし、1990年代に入ってからの再調査により、このオヴィラプトルは卵を盗んでいたのではなく、「自分の卵を抱いてあたためて孵化(ふか)させていた」という事実が判明します。
このエピソードは恐竜研究が常に進化し続けている象徴として語り継がれています。なお、東京・上野にある国立科学博物館の地球館地下1階には、オヴィラプトル類のシチパチという恐竜が、実際に卵の上に座っている状態で展示されています。
【「恐竜」とは?特徴と生態をわかりやすく解説】
私たちは子どものころから「恐竜」という言葉にはなじみがありますが、「恐竜の定義は?」と聞かれると、正確に説明できる人は多くないかもしれません。実はすべての古生物が恐竜なわけではないのです。
■そもそも「恐竜」って何?
恐竜を、トカゲやワニなど、ほかの爬虫類と区別する最大のポイントは、「足のつき方」にあります。
恐竜の場合
足が胴体の真下に伸びていて、直立して歩くことができます。これにより、重い体を支えたり、効率よく素早く動くことができます。
ほかの爬虫類の場合
足が体の横に張り出すようについており、腹部を地面に近づけた姿勢で移動します。
■実は「羽毛」がはえてた?
子どものころに見た図鑑には、ウロコに覆われたトカゲかワニのような姿の恐竜が描かれていませんでしたか? 少なくとも、表面の質感はごつごつした感じでしたよね? でも近年の研究では、一部の恐竜には「羽毛」が生えていたのではないか?という説が有力なんです。そのため、現在は「フワフワした羽毛をもつ恐竜」や「色鮮やかな恐竜」の復元図も一般的になっています。
■一定の体温はキープできていた?
かつて恐竜は爬虫類と同じ「変温動物」と考えられていましたが、近年の骨の成長速度や活動レベルの分析により、哺乳類や鳥類のように体温を一定に保つ「恒温動物(または中間的な代謝をもつ動物)」であったという説が有力です。これにより、厳しい環境でも活発に動き回ることができたと考えられています。
■恐竜は子育て上手?
脳の化石(エンドキャスト)の研究から、一部の肉食恐竜(マイアサウラなど)は集団で子育てをしていたり、群れで高度な連携をとって狩りをしたりしていたことがわかっています。特に「マイアサウラ」は「よいお母さんトカゲ」という意味の名前が付けられるほど、献身的に巣を守っていた証拠が見つかっています。
■実はカラフルな羽毛におおわれた種類も多かった
かつては「地味な灰色や茶色のトカゲのような姿」と考えられてた恐竜ですが、化石に残された「メラノソーム(色素を含む細胞内の小器官)」の分析により、一部の恐竜の具体的な体色が判明し始めています。たとえば、「シノサウロプテリクス」はオレンジ色と白の縞模様の尻尾をもっていたことが科学的に証明されています。
■恐竜は今も生きている⁉
恐竜は約6600万年前 (白亜紀末)に絶滅したとされていますが、実は一部の恐竜は生き延び、現代の「鳥類」へと進化したというのが、現在の科学界の定説です。スズメやハトなどの鳥たちも、現代を生きる恐竜、といえるのかもしれません!
【なぜ人は惹かれる?「恐竜」の魅力と人気の理由】
子どもから大人まで、恐竜は世界中の人々を惹きつけて止みません。「大きくて強そう」なのはわかりますが、人々はなぜこんなにも、恐竜に惹かれるのでしょうか?
■圧倒的なスケール感
全長30mを超える竜脚類など、現代の陸上動物では考えられないほどの巨大な骨格を目の当たりにすると、多くの人は本能的な驚きと興奮を覚えます。子どもだったら、なおさらですね! かつてこの地球上に、「ビル数階分にも相当する巨体が闊歩していた」と想像してみたら?という問いかけは、確かに想像力を刺激します。
■恐竜研究は新発見の連続!
恐竜学は、今この瞬間も進歩し続けている学問です。新しい化石が見つかるたびに「実は羽毛があった」「実は子育てをしていた」と、昨日の常識が今日の発見で塗り替えられます。この「現在進行形のノンフィクションストーリー」も、探究心をくすぐり続ける理由のひとつです。
■「絶滅?」という切ない結末
あんなに強大だった生物が、なぜ一瞬にして姿を消したのか…? 巨大隕石の衝突というドラマチックな終焉と、そこから鳥類へと繋がっていく命のバトン。壮大な歴史の物語にロマンを見出す人は少なくありません。
【「恐竜の日」に何をする?「楽しみ方」と「過ごし方」】
■「恐竜映画」で没入体験!
『ジュラシック・パーク』や『ジュラシック・ワールド』シリーズなど、名作を改めて鑑賞するのもおすすめ。また、最近では最新の学説に基づいたCGドキュメンタリーも豊富に配信されており、羽毛に覆われたリアルな恐竜たちの姿を自宅で楽しむことができますよ。
『ジュラシック・パーク』&『ジュラシック・ワールド』シリーズ
恐竜映画の金字塔です。アニマトロニクス(ロボット)とCGを融合させた圧倒的な実在感で、1993(平成5)年の第1作は、世界中に恐竜ブームを巻き起こしました。2022(令和4)年の『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』でシリーズは一度完結しましたが、現在も新たなプロジェクト(『Jurassic World Rebirth』など)の製作が進んでいます。
『65/シックスティ・ファイブ』(2023年)
6500万年前の地球に不時着した宇宙船の乗組員が、凶暴な恐竜たちと戦うという、SFサバイバル・スリラーです。「もし高度な文明の装備をもつ人間が恐竜時代に放り出されたら?」という設定がスリリングに描かれています。
『ウォーキング with ダイナソー』
BBCのドキュメンタリーをベースにした映画作品。2024年〜2025年にかけて、最新技術を用いたリバイバルや新作ドキュメンタリー映画のプロジェクトが世界的に注目を集めており、より「正確な姿」の恐竜をスクリーンで見られるようになっています。最新の学説に基づき、恐竜の生態をドラマチックかつリアルに再現しています。
『さよなら、ティラノ』(2021年)
絵本作家・宮西達也氏による『ティラノサウルスシリーズ』を原作としたアニメーション映画です。迫力ある実写系とは異なり、恐竜たちの「絆」や「感情」にスポットを当てた感動的なストーリー。大人の涙腺も刺激する名作です。手塚プロダクションがアニメーション制作を担当、坂本龍一さんが音楽を手がけています。
■博物館の「特別展示」や「恐竜展」をチェック!
日本は恐竜研究や展示が盛んな、世界でも有数の「恐竜大国」です。福井県立恐竜博物館や国立科学博物館をはじめ、各地の自然史博物館ではこの時期に合わせてトークショーやバックヤードツアーなどのイベントが開催されることが多くあります。
「DINO SAFARI(ディノサファリ)2026」(東京・渋谷)
独自の技術で動く実物大の恐竜たちが、観客のすぐそばを練り歩く体験型ライブエンターテインメントです。
日程: 2026(令和8)年4月24日(金)~5月6日(水・振休) ※全34公演
場所: 渋谷ヒカリエ 9階 ヒカリエホール
上演時間: 約50分~60分
東京たま大恐竜博(東京・八王子)
実物大の恐竜が動いて吠える、迫力満点の展示イベントです。ティラノサウルスやトリケラトプスなどの実物大ロボットが展示されるほか、化石展示やワークショップも充実しています。 4月30日(木)と5月1日(金)の夜には、大人向けにクラフトビールを楽しみながら恐竜を眺められる「ジュラシックナイト」も開催される予定です。
日程: 2026 (令和8)年4月29日(水・祝)〜5月6日(水・振休)
場所: 東京たま未来メッセ(八王子市)
■ネットで楽しめる恐竜の世界
Google Arts & Culture「恐竜特集」
Google Arts & Cultureは、世界の美術館・博物館と提携し、膨大な芸術作品や文化遺産をオンラインで閲覧できる、まさに「ネット上の博物館」。ロンドンの自然史博物館など、海外の有名な博物館をストリートビューで歩き回れる「バーチャルツアー」は圧巻です。「恐竜」で検索すれば、超高精細な標本写真や、恐竜の誕生から絶滅までのストーリーを日本語で読むことができます。
ディノ・ネット デジタル恐竜展示室
国立科学博物館などが協力して運営している、日本最大級のデジタル恐竜アーカイブ。日本各地の博物館が所蔵する恐竜の骨格を、360度、好きな角度から眺めることができます。「カムイサウルス(むかわ竜)」など、日本で発見された貴重な化石の3Dデータが無料で公開されており、実際の展示では見られない「骨の裏側」まで観察できます。
■恐竜、つくってみる?
フィギュアの色を自分で塗ってみたり、恐竜のイラストを描いてみたりすることで、骨格の仕組みや体のバランスへの理解が深まります。近年では、3Dプリンタやペーパークラフトで精巧な骨格モデルをつくるキットも人気です。たとえばキヤノンが運営するサイト「キヤノン クリエイティブパーク」では、非常に精巧な恐竜のペーパークラフトが10種類以上公開、無料でダウンロードできます。ティラノサウルスやスピノサウルスの全身骨格モデルもあり、パーツが細かく、つくり応えがあります。
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4月17日は「恐竜の日」。「羽毛の存在」や「鳥=恐竜の生き残り説」をはじめ、わたしたちが子どものころに学んだ恐竜についての知識は大きく様変わりしています。「恐竜の日」をきっかけに、最新の「恐竜知識」にアップデートしてはいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:国立科学博物館公式チャンネル「4月17日は恐竜の日! 恐竜博士こと真鍋先生からのメッセージ」(YouTube)(https://gemini.google.com/app/ab46feb35e404af6?hl=ja) /IM「特別展『化石ハンター展 ~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~』」(https://www.museum.or.jp/report/108272) /yes! 明日への便り「第453話 準備をおこたらない -【福井にまつわるレジェンド篇】探検家 ロイ・チャップマン・アンドリュース-」(https://www.tfm.co.jp/yes/story/73424.html) /福島県立恐竜博物館(https://www.dinosaur.pref.fukui.jp) /岡山理科大学 恐竜学博物館(http://dinosaur.ous.ac.jp/museum.html) /NHK「恐竜に恋した少年が"恐竜研究者"になって"恐竜番組"を作るまで」(https://www.nhk.or.jp/info-blog/525319.html) /ナショナル ジオグラフィック「恐竜を研究する意味」(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/15/431266/051200001/) /『ジュラシック・パーク』(https://ja.wikipedia.org/wiki/ジュラシック・パーク) /『65/シックスティ・ファイブ』(https://ja.wikipedia.org/wiki/65/シックスティ・ファイブ) /『ウォーキング with ダイナソー』(https://ja.wikipedia.org/wiki/ウォーキングwithダイナソー〜驚異の恐竜王国) /『さよなら、ティラノ』(https://eiga.com/movie/92592/) /「DINO SAFARI(ディノサファリ)2026」(https://dinosafari.jp) /東京たま未来メッセ「東京たま大恐竜博」(https://tama-kyouryu2026.com) :

















