さらりとした肌ざわりのリネン素材。吸湿・速乾性にすぐれたリネン素材は、シャツなどの衣類だけでなく、寝具でも重宝されています。気温が上がり汗ばむ夏場用に、リネンシーツの購入を考えている方も多いのではないでしょうか。

そんなリネンシーツですが、なんとなく寝具だけでまとめて洗濯機にかけ、天気のいい日に干している、という方も多いのでは? また、ベルギーリネンやフレンチリネンなど、海外製の高品質なリネンシーツは「手洗いじゃなきゃ素材が傷んでしまいそう」と、不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、リネン寝具の輸入販売を手掛けているリネンカンパニーの前村敦子さんに、リネンシーツのお手入れで気をつけたいポイントを伺いました。今お手持ちのリネンシーツの扱い方に不安がある方は、見直してみてはいかがでしょうか。

リネンはたくさん使うほど「味」が出る

リネンは天然繊維の中でもトップクラスに丈夫な繊維です

まず、リネン素材の基本的な特徴について前村さんに聞くと、「リネンは数ある繊維素材の中でも飛び抜けて速乾性が高いのが特徴で、とても丈夫な素材」とのこと。昔のヨーロッパではリネンの衣類を花嫁道具として持たせ、2代3代と使い続けたほどだったそうです。

「一番高級なベルギーリネンでも、お手入れは家庭の洗濯機で同じように洗っても問題ありません。また、リネンは使えば使うほど肌ざわりがよくなり、長年使っているとシルクのようなツヤが生まれます。リネンシーツは基本的に家庭で簡単にお手入れできます」(前村さん)

ただし、リネン素材には気をつけることでより素材の風合いを保ち、心地よく使えるポイントがあるとのこと。そこで、リネンシーツのお手入れで気をつけたい5つのポイントを教えていただきました。

リネンシーツのお手入れで気をつけたい5つのポイント

■1:洗濯の際はたたんでネットに入れる

リネンシーツは衣類と分け、ネットに入れて洗いましょう

リネンシーツは洗うときは折りたたみ、ネットに入れて洗うのがベスト。ネットに入れることで洗い上がりのシワを少なくすることができ、衣類のファスナーなどで洗濯中にシーツが傷つくのを避けられます。

リネンには天然の抗菌作用があるため、汚れが落ちやすく、ネットに入れた状態の洗濯でも十分清潔な状態を保てます。ほかの衣類と一緒に洗うこともできますが、色移りを避けるためにも、シーツ単体や寝具だけで洗うことがおすすめです。

■2:脱水の時間を短くする

リネン特有の手触りを活かすなら、洗剤のみ!

リネンはシワになりやすい素材のため、洗濯では脱水の時間を短めにしましょう。シワになる一番の原因は脱水です。脱水時間は20秒程度で十分です。

「リネンは速乾性が高いので、脱水をしっかりしなくてもきちんと乾かせます。また、濡れたまま干すことで、水の重さによりシワを伸ばすことができます」(前村さん)

洗剤は、漂白剤や蛍光剤が入っていないものなら、通常の衣類用のものを使用してOK。汚れをしっかり落としたい場合は弱アルカリ性洗剤、上質な生地などを傷めず優しく洗いたい場合は中性洗剤がおすすめです。なお、やわらかい肌ざわりが好みであれば柔軟剤を使っても問題ありません。ただし、「やわらかさ」より「さらっと」した清涼感がリネン特有の手触り。それを生かすためにも、柔軟剤は使わないのがベターです。

■3:乾燥機にかけるのはNG!

リネンシーツの唯一のNGは乾燥機の使用!

丈夫なリネンにおいてのNGは乾燥機にかけること。

乾燥機を使ってリネンシーツを乾かしてしまうと、ひどく縮んでしまい、サイズが合わなくなってしまうことがあります。また、リネン繊維は短い繊維のため摩擦に弱いのも特徴です。乾燥機にかけると切れてしまい、ケバケバと傷んで肌ざわりが悪くなってしまいます。

■4:直射日光は避け、シワをよく伸ばしてから干す

程よいシワもリネンの風合いのひとつ

リネンシーツを干すときに気をつけたいポイントは「手でシワを伸ばすこと」と「直射日光を避けること」。

手でシワをよく伸ばすと乾き上がりのシワが少なくなります。リネンシーツはシワがさらっとした風合いをつくるため、アイロンをかけなくともこれだけで十分。また、直射日光が強く当たると色褪せします。できるだけ室内干しもしくは、陰干しにしましょう。

■5:アイロンは生乾きの状態がベスト

シワがさらりとした風合いに

もし「シーツはシワのないピシッとした状態がいい」という場合は、アイロンは生乾きの状態でかけるのがベター。シワが伸びやすくなります。

また、乾いた状態でアイロンをかけるときは、そのままではシワが伸びにくいので、スチームを使用し水分を与えながら行いましょう。

【まとめ/リネンシーツのお手入れで気をつけたい5つのポイント】

1:洗濯の際はたたんでネットに入れる
2:脱水の時間を短くする
3:乾燥機にかけるのはNG!
4:直射日光は避け、シワをよく伸ばしてから干す
5:アイロンは生乾きの状態がベスト

前村さん曰く、欧米では「一日で一番長く過ごす場所だから」と、寝具にこだわりを持つ人が多いそう。上質なリネンシーツなら一生もの。ポイントを押さえた毎日のお手入れで、お気に入りのリネンシーツを大切に長く愛用してみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者
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WRITING :
澤田絵里
EDIT :
高橋優海(東京通信社)