日本全国に温泉宿は数多あれど、情報の海のなかから本当に満足度の高い一軒を見つけ出すのは至難の業。そこで、本連載では、国内外の温泉を巡りその神髄を知り尽くした温泉ジャーナリスト・植竹深雪さんに、自ら足を運び五感で確かめた上質な宿をピックアップしてもらいました。

極上の湯に癒されるのはもちろん、その土地ならではの美食やホスピタリティで心ゆくまでリフレッシュしたい! そんな大人の女性のニーズに応える至福の旅をナビゲートします。今回ご紹介するのは福島県・会津東山温泉にある「原瀧(はらたき)」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の4000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『おとな「ひとり温泉旅」のススメ』(三笠書房)、『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

会津東山温泉の名湯と絵画のような景色に癒やされる極上の旅時間

JR会津若松駅から車で約10分の会津東山温泉。開湯から約1300年の歴史を誇り、会津藩主や新選組の土方歳三など多くの文人墨客に愛されてきた名湯です。湯川渓谷沿いに数寄屋造りの旅館が立ち並ぶ風情ある温泉街のなかでも、希少な自家源泉と夏の風物詩・川床料理で人気を博しているのは、1924年創業の老舗宿「原瀧」。屋号の由来となる滝を目の前に望み、絶景を間近に感じながら新鮮な湯を贅沢に楽しめるのが醍醐味です。

「水辺のダイニング 川どこ」と建物外観
緑豊かな渓流沿いに佇む「原瀧」。手前はこの宿の夏の風物詩でもある「水辺のダイニング 川どこ」。
ロビー
ロビーからの眺めも圧巻。

館内には、男女別の大浴場(内湯・露天風呂)に加え、趣の異なる貸切風呂が4つ。湯量豊富な自家源泉を生かし、露天風呂と貸切風呂は源泉かけ流しです。

「こちらの温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉。硫酸塩泉は『三大美人の湯』の泉質のひとつです。自然の美しさを生かした演出も印象的で、昼は瑞々しい緑、夜はライトアップされた滝など、窓を額縁とする一枚の絵画のような眺めを愛でながら、保湿系の美人の湯を堪能できます」(植竹さん)

大浴場内湯
大浴場の内湯。
大浴場露天風呂
大浴場露天風呂。

「大浴場と貸切風呂それぞれ違った雰囲気で湯浴みできるのも原瀧ならでは。広々とした大浴場で手足を悠々と伸ばして肌にしっとりとなじむ湯に抱かれるのはまさに至福のひとときです。一方、貸切風呂ではこぢんまりとした浴槽に湯がオーバーフローして、源泉かけ流しの湯の恵みをよりダイレクトに享受できたように感じられました」(植竹さん)

滝見の湯
目の前に滝を望む貸切風呂「滝見の湯」。
月見の湯
信楽焼きの浴槽が2つ並ぶ貸切風呂「月見の湯」。
雪見の湯
畳敷きタイプの貸切風呂「雪見の湯」。
星見の湯
2つのヒバ風呂が並ぶ貸切風呂「星見の湯」。浴槽のひとつは寝湯ができる。

渓流沿いの「川どこ」で味わう季節限定の特別ディナー

「原瀧」を象徴するもうひとつの名物は、初夏から秋にかけて期間限定でオープンする「水辺のダイニング 川どこ」。清らかな渓流を望む特等席で、一品一品が美しく盛り付けられたコース料理を堪能できます。 

川どこ全景
川どこ全景。

ディナーのメインは炭火焼きで、福島県産黒毛和牛か会津地鶏から選ぶスタイル。そのほか、夏野菜を使った前菜や、会津の伝統料理「こづゆ(ホタテでだしをとった汁物)」、鮎の塩焼きなど郷土色も感じられる旬の味覚がコースを彩ります。

「川のせせらぎを聞き、季節の移ろいを五感で感じながら心尽くしのお料理をいただける時間は本当に贅沢です。夏の会津を満喫しリフレッシュするのにぴったりの宿だと思います」(植竹さん)

川どこ料理
川どこ料理の一例。

以上、福島県・会津東山温泉「原瀧」をご紹介しました。名湯に身を委ね、豊かな自然を眺め、川のせせらぎを聞きながら旬の味覚を味わう。そんな五感を満たす贅沢な時間を過ごしたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

  • 原瀧
  • 住所/ 福島県会津若松市東山町大字湯本下原235
    客室数/全59室
    料金/朝夕2食付き 2名1室1名 ¥22,000~(税込)
  • TEL:0242-26-4126

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)