大人の女性の手には、積み重ねてきた時間が宿ります。とりわけ表現を仕事にする人にとって「手」は感性と思考を、外へひらくための大切な道具。

「Precious」8月号の特集【表現する「手」、呼応する「ジュエリー」】では、個性が際立つ4人の女性に、自らの手とその美意識を映し出す手元ジュエリーについて語っていただきました。

今回はその中から、現代アーティストの中北紘子さんと、「ヴェルニエ」のジュエリーをご紹介します。

中北紘子さん
現代アーティスト
(Hiroko Nakakita)1981年、兵庫県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画科油画専攻修士課程修了後、本格的に創作活動を始め、国内外で発表。2021年、神戸旧居留地にオープンした自身のギャラリーが5月に「Salon Hiroko Nakakita」としてリニューアル。7月15〜20日、日本橋髙島屋にて個展「Rinne」を開催。

中北紘子さん(現代アーティスト)|創る「手」に導かれる美しく彫刻的なフォルム

インタビュー_1
リング『アーディス』[PG×アルミニウム]¥1,302,400・ブレスレット『アーディス』[PG×アルミニウム]¥3,168,000(リシュモンジャパン ヴェルニエ)、黒のドレス¥810,700・中に着た白のドレス¥810,700(ザ・ロウ・ジャパン)
指輪_1,ブレスレット_1
リング『アーディス』[PG×アルミニウム]¥1,302,400・ブレスレット『アーディス』[PG×アルミニウム]¥3,168,000(リシュモンジャパン ヴェルニエ)

【Vhernier】革新的な金属のあしらいでモダンな存在感を湛えて

シーンに応じてさまざまなジュエリーを楽しむ中北さん。「ヴェルニエ」との出合いは20数年前。彫刻家だったデザイナーの視点や造形の美しさに強く心惹かれて、コレクションしたいと思った特別な存在だとか。


作品に魂が宿るように、道具としての手を慈しむ

インタビュー_2
中北紘子さんの手元

透明なジェルネイルが塗られた艶やかな指先に、エレガントな女性像がかいま見えるのは、「芸術家の手」への思い込みを心地よく裏切る、中北紘子さんの美しい手。

「日常のなかで、きちんとしていたい性分もありますが、ジェルを塗るのは絵の具やインクが染み込むのを防ぎ、“道具”としての爪の強度を増すためでもあるのです」

ミニマルな服が映える凛とした姿勢で、背丈より大きな作品と対峙する日々を送る中北さんが選んだのは、彫刻家出身のデザイナーがつくる構築的なジュエリー。

「幼稚園の頃の夢が宝石屋さんでした。実家に宝石店の方がやってくるのはジュエリーが最も煌めいて見える夕方。姉とふたりでそのキラキラした時間を心待ちにしていました。制作中、大きなバングルはしませんが、常に目に入る手元のジュエリーは、疲れているときも、パワーをくれる気がします」

昨年、乗っていたタクシーが事故に遭い、手首を痛めた経験も。

「今も少し痛みが残ります。でもそのことによって線が震えるなら、それもまた自分の作品。私にとって手は、筆やナイフと同じように、自分の感覚をキャンバスへ伝えるための道具。年齢を重ねる変化も受け入れ、この手と共に表現し続けたいと思っています」

※文中の表記は、PG=ピンクゴールドを表します。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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PHOTO :
浅井佳代子
STYLIST :
押田比呂美
HAIR MAKE :
ヘア/Tomo Tamura(Perle)、メイク/COCO(関川事務所)
NAIL :
石間千織(uka)
EDIT :
藤田由美、喜多容子(Precious)