連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People
明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、’08〜’22年まで女性初となるスペイン航空安全庁長官を務め、現在は国営の株式会社「SENASA」で、これまで培ってきた航空技術や航空安全の経験と知見を、鉄道や宇宙など他分野に応用していく部門を取りまとめる「SENASA」イノベーション・将来戦略担当副部長のイサベル・マエストレ・モレノさんにインタビュー。
イザベルさんはさらに、航空業界の女性支援を担う、女性航空人材アソシエーション「ELLAS VUELAN ALTO(EVA)」の会長職も兼任されています。
真の男女平等をナチュラルに実践する、その極意とは?航空業界を牽引するトップキャリアに詳しくお話しをうかがいました。
【Madrid】真の男女平等をナチュラルに実践する、航空業界を牽引するトップキャリア
「あんなに重い物体が大勢の人を乗せて空を飛ぶ。子供心に不思議に思ったことはありませんか? ならば最新技術を学ぼう、と思ったのが、航空工学の道に進んだきっかけです」
興味が湧くと勉学に身が入る性質というイサベルさんは、狭き門であるマドリード工科大学の航空工学科に合格。まだ、男子生徒50人に対して、女性はひとりという時代だった。
「興味深いのが、女性のほうが学業放棄率が低かったこと。当時は周囲を説得したうえで入学した女性が多く、私も『女が学ぶことじゃない』と反対する父親と話し合った末に進学しました。だからこそ、学びたいという意思は誰よりも強かったのです。すると時間が経つにつれ、男子学生が女子学生の勉強をサポートしてくれるようになりました。女性だから守るとか繊細に扱うとかではなく、ただ同じ仲間として共に学ぶ。これぞ真の平等ですよね。すごく居心地がいいと感じました」
イサベルさんは’08〜’22年まで女性初となるスペイン航空安全庁長官を務め、現在は国営の株式会社「SENASA」に所属。これまで当社が培ってきた航空技術や航空安全の経験と知見を、鉄道や宇宙など他分野に応用していく部門を取りまとめている。さらに航空業界の女性支援を担う「EVA」の会長職も兼任。
「女性相手に女性が語るフェミニズムの場ではなく、男性が大勢いる会です。取り組んでいるのは航空業界の重要事項をテーマにした講演会。登壇者にはそのジャンルで優秀な女性の専門家を迎えます。彼女たちが壇上で語るのを見続ければ、女性の存在を当然だと思うようになるでしょう? こうやって潜在意識の刷り込みをしているのです(笑)。もちろん女性の専門家がいなければ、登壇者に男性を選びますしね」
航空業界を目指す女性へのメッセージを問うと、華やかな笑顔でこう答えてくれた。
「世の中の最先端を行く素晴らしい業界です。つまりは学び続けられる場所だということ。学ぶ人は高く飛び立つことができる人。女性も、そして男性も、ぜひ共に成長を目指していきませんか?」
◇イサベル・マエストレ・モレノさんに質問
Q 朝起きていちばんにやることは?
早起きして、夜ごはんの用意までその日の家事をすべて済ませる。
Q 人から言われてうれしいほめ言葉は?
自分のキャリアが航空安全に役立ったと感じたときがうれしい。
Q 急にお休みがとれたらどう過ごす?
プラド美術館へ行き、文芸地区に移動してタパスの食べ歩き。
Q 仕事以外で新しく始めたいことは?
地中海が好きなので船の運転。航空のプライベートパイロット資格は取得済み。
Q 10年後の自分は何をやっている?
定年後は親友夫妻と共にリゾート地・エステポナに移住する予定。親友は読書クラブを主宰したいそうで、その手伝いを。またNGO団体に参加してもいいかも。それぞれの夫からは「アクティブすぎる」とすでにクレームが来ています(笑)。
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- PHOTO :
- Javier Peñas
- EDIT&WRITING :
- 本庄真穂、喜多容子 ・木村 晶(Precious)
- 取材 :
- Yuki Kobayashi

















